神よ願いを叶えてくれ

まったりー

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3章91番目の世界

105話 進軍

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「いよいよですねジュント」


俺たちはついに進軍の日を迎えた、だがその前に敵の召喚だ。


「ああ、だが召喚された敵の排除からだぞキョウコ」


「解っていますよ、そちらはネティーア隊に任せます、頼みましたよ」


俺たちはすでに敵の新型を1チームで排除できるようになっている、これも魔力が上がり装備が充実しているから出来ることだ、そして今回は更に攻撃用の武器を強化した、十分すぎるほどだ。

だが問題もあるんだ、武器を強化すればするほど消費が激しくなる、訓練で使えるようになってはいるがやはり長期戦は厳しいんだ。


「解っていますわキョウコ様、素早く殲滅して合流しますわよ」


「頼むぞ、では我々は予定通り前進する、行くぞ!」


キョウコの号令で俺たちは格納庫に向かった、偵察班の報告では占領地の敵が集まりつつあるらしい、激しい戦いになるだろうな。


「見えてきたな建設部隊だ」


「あれ?先に出た男たち最初に見た時よりも動きが良いですね、どういうことですか?」


ジェミーがみんなを代表して言ってきた、動きが良くなっているのは当然だ、エネルギーパットを使っているし訓練もかなりしたからな。


「ジュント何か聞いてないのか?」


「聞いているぞプルネーラ、ここに来る時は負荷を上げていたらしい、訓練の一環だな」


更に基地での訓練でも分からないように負荷を上げたまま訓練をしていたそうだ、今は資材も運んでいるから速度的には遅いがフラフラはしていない、みんなに分かるほどだからかなり成果が出たな。


「そうだったのか、通りでフラフラしていたと思ったぜ」


「ほんとですねお姉様、でも動きは鈍いです」


「まぁ早くても困るだろ、ほら先の新兵チームが見えてきたぞ」


遠くに見えてきた隊列は新兵チームだ、かなりの速度で走っている、彼女たちも飛んでも良いのだが俺たちよりも早く行くわけにはいかないからな、それに魔力の節約もしてほしい。


「第5世代を乗ってるのに全然崩れてねぇ、さすがジュントの教え子だな」


「あの子たちも頑張ってたからな、みんなもうかうかしてられないぞ」


精鋭チームはかなり先に行っている、だが慢心はダメだ、こうやって少しでも気を引き締めて貰わないとな。


「お喋りはそこまでだ、見えてきたぞ」


キョウコの言葉で正面を見ると敵が見えてきた、黒くて良く解らないほどだ。


「うへぇ~かなりの数いるな」


「あんな数始めて見ました!?か、勝てますかねお姉様」


ジェミーがプルネーラにくっ付いている、みんなも心配そうだな。


「そのための実弾兵器大量装備だ、重かっただろ?今が使い時だぞ」


「ジュントの言う通りですよみんな、さぁ行くぞ!」


キョウコの言葉で俺たちは一度進軍を止め、空から実弾系の攻撃を始めた、魔力弾はまだ使わない拠点の敵用だ。


「やっと軽くなったわ」


「そうですねファンナリーダー、いつもはこの半分も装備しませんからね、それでキョウコ隊長この後は」


ファンナが空になった実弾兵器を捨てながら機体を動かし始めた、まぁこれだけの装備を付けたのは俺との演習以来だからな、神崎も武器を捨てながらキョウコに質問している。


「敵がまだ残っているがここは新兵たちに任せ進軍する、そこに敵主力が待機中らしい、進むぞ」


今俺たちが倒したブラックボックスは旧型の奴らだ、拠点にする予定の場所にあの新型が20機発見されている、そして他にも旧型が200機いる、そいつらの殲滅が今日の俺たちの任務だ、今倒したのは予定よりも多かった敵を少しでも減らす為だな。


「はぁー軽いわね、ファンナやっぱりこれくらいが良いわ、ねぇミントル」


「そうですねお姉様、僕は早く新武器を撃ってみたいですよ」


ミントルの機体が新装備を眺めている、前を見ないで隊列を組めるようになったな、この4か月間の成果だ。


「見えてきたなマトックスだ、みんな予定通り3か所に分かれて攻撃だ」


先頭のキョウコが指示を出し始めた、プルネーラ隊がキョウコと南の門から、そしてファンナの隊がガネーシャを連れて西、俺たち増員メンバーは東の門だ。
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