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2章2つ目の世界
22話 大忙し
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「よーしお前ら、突撃して来い」
俺たちは今戦場にいる、そうあれから移動したんだ、そして陣を構え俺たちを管理している分隊長が直ぐにそう言ってきた、予定通りだ。
「疲れたよ~」
「がんばれアニ!これからが戦争なんだぞ」
「でもぉ~」
無理もない、テントを建ててすぐだぞ、普通は休憩や食事をしてからだろう、なのに新兵だけは突撃だ、他の者はみんな食事の用意をし始めてるんだ。
「ほらこっちだ、みんなも一度集まれ」
震えている新兵全員に聞こえる様に言った、さっきの指揮官には聞こえてない、何せしばらく走ったからな。
「なんだよお前、始まったら走って陣から離れろとか、これで死んだら化けて出るからな」
「その心配はない、みんなこれを服の下に着ろ、そしてこの盾を持つんだ」
俺がみんなに渡したのは服の下に着る鎖かたびら、チェインクロスやチェインメイルと言う物だな、これは前の世界の物だ、盾はここの物を良くした青銅製だな。
今俺たちは鎧を着けていない、新兵には剣しか渡されなかった、服も薄い布の服だ、まるで奴隷だな。
「何だこの服、何で出来てるんだ?それにお前今どこから出した」
「テオ良いから早く着ろ、もう直ぐ敵兵士が来るぞ、ほらアニも早く脱げ」
「ひゃ!?」
俺がアニの服を脱がせると変な悲鳴を出した、何やってるんだまったく。
「よしみんな装備したな、これから即席だが陣形を取る、四角く固まるんだ」
俺は映画で見た作戦をする事にした、全員が一丸となるしかここで全員を生き残らせることは出来ない、まぁ俺が本気を出せば一瞬で終わるが、毎回そうする訳にはいかない。
この世界の戦闘は最初に新兵が戦う、そして新兵が動けなくなるまで戦った後本隊の戦いが始まるんだ、俺があの時見た戦いのほとんどは新兵だったんだ、だからずっと戦いを続けていた。
「まぁそれにしたって意味のない戦い方だがな・・・進むぞ!いいなゆっくり歩くんだ、陣形を崩すなよ」
「歩きにくい」
「エン!俺の足を踏むなよ」
色々な声が聞こえるな、まぁ初めはこんなもんだろう、これは相手が新兵だから使っただけだ。
「敵が来たな、盾を構えろ!よく見て相手の攻撃を防ぐんだ」
俺の声でみんなが盾を構えた、敵兵士は普通に剣を振ってきたが盾に当たって防げた。
「よし、そのまま剣で突き刺せ」
「おりゃー!」
「とうっ」
みんなが声を出して攻撃をしている、エンもう少し声に力を入れろよ、それじゃ逆に抜けちまう。
「す、すごいねジュント、誰も怪我してないよ」
しばらくそれを繰り返すとアニが嬉しそうに言ってきた、だが打撲くらいはしてるだろうな、たまに肩に剣が当たっていた子がいた、鎖かたびらを着てなかったら大怪我だった。
「まだまだだアニ、これからが大変だぞ、盾を上に構えてしゃがめ!」
俺の声を聞きみんなが盾を頭の上に構えしゃがみ始めた、その後で矢が降ってきたよ。
「な、何だこれ!?」
「矢の雨?」
「こ、怖いよぉ~」
みんなが震えている、だがここで盾を降ろすわけにはいかない、まぁ体に当たるんだったらあの防具があるから問題ないが、頭に食らうと即死だからな。
「止んだな、怪我をしている者はいないか!」
「平気だぜ、それでこれからどうする」
テオが周りを見てそう言ってきた、だが。
「テオ足をかすめてるぞ、血が出てる」
そう言ってスキルで治した、興奮して気付いていない様だったな。
「うお!?すごいなお前、魔法士だったのか」
「駆け出しさ、それよりも一度ここを離れるぞ、あの森に入る」
俺の指差した方を見てみんなが疑問に思っているようだ、だが付いて来る。
「ね、ねぇジュント、どうして戦場から離れたの?」
「俺たちは敵の新兵を全て倒した、功績として十分だろう、それに休憩は必要だ」
そう言って俺は無限収納から食事が入っている大鍋などを出した、みんなが目を大きく開いてみていたな。
「ほらみんな冷めないうちに食え、ゆっくり良く噛んでな」
食器を渡しながら俺はそう言った、この子たちはあまり食事を摂ってないからな、いきなり大量に摂取すると胃に悪い。
「みんな食べながら聞いてくれ、これから配る武器を使って味方を援護する」
俺が出したのはボウガンだ、それも連射がきく奴だな。
「二人一組になって撃つんだ、これを回せば撃てる」
俺はボウガンの説明をした、みんなが真剣に聞いている、だがテオが聞いてきた。
「さっき功績は十分って言ってたのにまだやるのか?」
「そうだ、食った分は働かないとな」
ウインクしてそう言った、テオが驚いていたよ、この世界にもウインクはあるがこうやって使うやつはいないんだろうな。
「おまえすげぇ変わった奴だな」
「良く言われるよ、みんなで生き残るためだ、いいだろ?」
「ああいいぜ、あんな美味いもん食べたんだ、しっかり働いてやるよ、なぁエン」
「うん、また食べたい」
エンはボウガンをまじまじと見ながらそう言った、ここの食事に比べればうまいだろうよ、でも俺が出した食事は簡単な野菜スープと普通のパンだ、前の世界の物とは言ってもそれほど変わった物ではない、それなのにこの子たちは。
『悔しそうですね主』
『いいんだよ、これから俺が導けばいいんだ』
ナビ通信でそう言って本隊同士の戦いに俺たちは矢を撃ちまくった。
俺たちは今戦場にいる、そうあれから移動したんだ、そして陣を構え俺たちを管理している分隊長が直ぐにそう言ってきた、予定通りだ。
「疲れたよ~」
「がんばれアニ!これからが戦争なんだぞ」
「でもぉ~」
無理もない、テントを建ててすぐだぞ、普通は休憩や食事をしてからだろう、なのに新兵だけは突撃だ、他の者はみんな食事の用意をし始めてるんだ。
「ほらこっちだ、みんなも一度集まれ」
震えている新兵全員に聞こえる様に言った、さっきの指揮官には聞こえてない、何せしばらく走ったからな。
「なんだよお前、始まったら走って陣から離れろとか、これで死んだら化けて出るからな」
「その心配はない、みんなこれを服の下に着ろ、そしてこの盾を持つんだ」
俺がみんなに渡したのは服の下に着る鎖かたびら、チェインクロスやチェインメイルと言う物だな、これは前の世界の物だ、盾はここの物を良くした青銅製だな。
今俺たちは鎧を着けていない、新兵には剣しか渡されなかった、服も薄い布の服だ、まるで奴隷だな。
「何だこの服、何で出来てるんだ?それにお前今どこから出した」
「テオ良いから早く着ろ、もう直ぐ敵兵士が来るぞ、ほらアニも早く脱げ」
「ひゃ!?」
俺がアニの服を脱がせると変な悲鳴を出した、何やってるんだまったく。
「よしみんな装備したな、これから即席だが陣形を取る、四角く固まるんだ」
俺は映画で見た作戦をする事にした、全員が一丸となるしかここで全員を生き残らせることは出来ない、まぁ俺が本気を出せば一瞬で終わるが、毎回そうする訳にはいかない。
この世界の戦闘は最初に新兵が戦う、そして新兵が動けなくなるまで戦った後本隊の戦いが始まるんだ、俺があの時見た戦いのほとんどは新兵だったんだ、だからずっと戦いを続けていた。
「まぁそれにしたって意味のない戦い方だがな・・・進むぞ!いいなゆっくり歩くんだ、陣形を崩すなよ」
「歩きにくい」
「エン!俺の足を踏むなよ」
色々な声が聞こえるな、まぁ初めはこんなもんだろう、これは相手が新兵だから使っただけだ。
「敵が来たな、盾を構えろ!よく見て相手の攻撃を防ぐんだ」
俺の声でみんなが盾を構えた、敵兵士は普通に剣を振ってきたが盾に当たって防げた。
「よし、そのまま剣で突き刺せ」
「おりゃー!」
「とうっ」
みんなが声を出して攻撃をしている、エンもう少し声に力を入れろよ、それじゃ逆に抜けちまう。
「す、すごいねジュント、誰も怪我してないよ」
しばらくそれを繰り返すとアニが嬉しそうに言ってきた、だが打撲くらいはしてるだろうな、たまに肩に剣が当たっていた子がいた、鎖かたびらを着てなかったら大怪我だった。
「まだまだだアニ、これからが大変だぞ、盾を上に構えてしゃがめ!」
俺の声を聞きみんなが盾を頭の上に構えしゃがみ始めた、その後で矢が降ってきたよ。
「な、何だこれ!?」
「矢の雨?」
「こ、怖いよぉ~」
みんなが震えている、だがここで盾を降ろすわけにはいかない、まぁ体に当たるんだったらあの防具があるから問題ないが、頭に食らうと即死だからな。
「止んだな、怪我をしている者はいないか!」
「平気だぜ、それでこれからどうする」
テオが周りを見てそう言ってきた、だが。
「テオ足をかすめてるぞ、血が出てる」
そう言ってスキルで治した、興奮して気付いていない様だったな。
「うお!?すごいなお前、魔法士だったのか」
「駆け出しさ、それよりも一度ここを離れるぞ、あの森に入る」
俺の指差した方を見てみんなが疑問に思っているようだ、だが付いて来る。
「ね、ねぇジュント、どうして戦場から離れたの?」
「俺たちは敵の新兵を全て倒した、功績として十分だろう、それに休憩は必要だ」
そう言って俺は無限収納から食事が入っている大鍋などを出した、みんなが目を大きく開いてみていたな。
「ほらみんな冷めないうちに食え、ゆっくり良く噛んでな」
食器を渡しながら俺はそう言った、この子たちはあまり食事を摂ってないからな、いきなり大量に摂取すると胃に悪い。
「みんな食べながら聞いてくれ、これから配る武器を使って味方を援護する」
俺が出したのはボウガンだ、それも連射がきく奴だな。
「二人一組になって撃つんだ、これを回せば撃てる」
俺はボウガンの説明をした、みんなが真剣に聞いている、だがテオが聞いてきた。
「さっき功績は十分って言ってたのにまだやるのか?」
「そうだ、食った分は働かないとな」
ウインクしてそう言った、テオが驚いていたよ、この世界にもウインクはあるがこうやって使うやつはいないんだろうな。
「おまえすげぇ変わった奴だな」
「良く言われるよ、みんなで生き残るためだ、いいだろ?」
「ああいいぜ、あんな美味いもん食べたんだ、しっかり働いてやるよ、なぁエン」
「うん、また食べたい」
エンはボウガンをまじまじと見ながらそう言った、ここの食事に比べればうまいだろうよ、でも俺が出した食事は簡単な野菜スープと普通のパンだ、前の世界の物とは言ってもそれほど変わった物ではない、それなのにこの子たちは。
『悔しそうですね主』
『いいんだよ、これから俺が導けばいいんだ』
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