神よ願いを叶えてくれ

まったりー

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3章91番目の世界

82話 劣勢

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俺たちが戻るとガジェトたちが迎えてくれた、かなり焦っているけどな。


「ジュント大変だ、他のとこの部隊が大打撃を受けたらしい」


「やはりそうか」


「でしょうねジュント」


出撃したみんなは同じ意見で驚いていない、だが状況は悪いな。


「それでガジェト、本部からはなんて言ってきた?」


「そ、それが、敵は占領地に向かったから現状を維持しろって補給物資を多めに送ってくるそうだ」


「な!なんですって」


ネティーアが大声を出しみんなも怒っている、当然だ!前線で戦っている者たちを何だと思っているんだ。


「決定だな」


「ジュントさん?」


近くにいた神崎には聞こえたようだったが、まあ聞こえていても問題はない、行うのは分身だ。


「何でもないさ神崎、それより訓練生も帰ってくる、祝勝会とまではいかんが多めに料理を作るか」


「で、でもジュントさん」


「他は他だ、俺たちはちゃんと戦い倒した、それなら俺たちはここを死守するだけだ、そうだろキョウコ」


「そうだな、みんなよく頑張ってくれた、今日はゆっくり休んでくれ」


その夜グラウンドでバーベキューをする事になり、精鋭部隊のメンバーで準備をした、もちろん訓練生たちもだぞ、そして俺は精鋭チームのみんなに言っておいた。


「みんな、悪いが夜はいないから部屋に来るな」


「なんでですの?」


「そうですか、行くのですねジュント」


俺はキョウコの問いに頷いた、みんなは訳が分からないって顔をしている。


「みんなジュントは他の部隊の所に行って負傷者を治しに行くと言ってるんですよ」


「え!?」


「うそー!?だって凄く遠いよ」


「そうですわ、普通に行ったらどれだけ掛かると思っているんですの」


みんなが言っているが、俺が言う前にキョウコが言ってくれた。


「ジュントは出来るの、前にも今みたいに敵が強くなって負傷者が大勢出た時はそうしたのよ」


「そ、そんなことって」


「私噂で聞いたことあります、訓練生の中ではおとぎ話でした、空から光が降ってきて傷が治るって」


「俺も聞いたことあるな、軍が指揮を高めるために広めた噂とかだったかな?」


みんなが聞いたことがある話をし始めた。


「私・・・その現象を見たわ、アリスを治してくれたのもその光だった」


「お姉さま・・・じゃあジュントさんがそれをしてたって言うんですか」


そう俺は空から降らせる回復魔法を使って傷を治した、姿を見せると大変なことになるからだ。


「ああそうだ、そうしないと前線で沢山の子たちが命を失うからな」


「でもそれがあるから軍は進軍しないのではなくて?」


「ネティーアの意見も最もだ、可能性はあると思っている、だがそれだけではないと俺は思う」


「じゃあ何でですか、なんで進軍できるのにしなかったり、攻められてるのに現状維持なんですか」


みんなが俺を見ている、答えてもいいがそれを言うとこの子たちが危険だ、命を狙われ最悪は。



「それは俺がみんなにお願いしたことに直結する、それ以上は言うな」


「でも」


「ファンナ言っただろ、この後は俺がやるみんなはバーベキューを楽しめ、これは命令だぞ」


俺はそう言って第50世代を出し乗り込んだ。


「な、何です!?その機体は」


「でけぇー」


「綺麗ですね」


そう50世代は20世代の二倍の大きさだ、これで俺が魔法を使うと広範囲に影響を及ぼしてくれる。



「じゃあ行ってくる、明日になったら軍が変わってるはずだ、楽しみにしていてくれ」


そう言って俺は飛び立ち、一夜を使い前線の負傷者を癒した。


『主、分身は無事制圧できましたか?』


「当然だろナビ玉、これ以上前線の子達が被害を受ける必要はない」


『その子たちが戦う事には変わりありませんよ?主は平気ですか?』


「ああ平気さ、被害を最小限にしたいんだ、俺は」


『早く終わるといいですね主』


ナビ玉に返事をして基地に向かった。
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