神よ願いを叶えてくれ

まったりー

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3章91番目の世界

62話 荒療治

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「な、なあジュント、これって何なんだ?第1世代にこんな機能ないよな」


ガジェトが聞いてきたが、まあ当然の疑問だな。


「もとから付いてるんだが知ってる者は少ないんだ、これは調整を誤ると対象者が大変なことになる」


酔った感じになったり、発情したり最悪心がどこかに行く、命に別状はないのだが兎に角危険なんだ。


「っとこんな感じで大変なことになる、そんな顔しなくても今は俺が調整してるから平気だぞ」


「そ、そうなのか、まあジュントがそう言うならいいが、それにしても気持ちよさそうだな」


みんな幸せそうな顔をして寝ている、時間は30分だが8時間ぐっすり寝た時と同じくらいの回復量になるからな。


「起きたらまた訓練が待ってるんだ、今だけさ、それより誰にも言うなよガジェト、これはそう言った方法だ」


ガジェトに念押しをして30分が経ち、次の訓練はブレードの素振りだ。



「くぅーきついぜ、ただブレードを振ってるだけなのによ」


「ほんとですわ、でも何でかさっきより楽ですわね」


プルネーラとネティーアが話しながら素振りをしている、何人かは疑問に感じながらブレードを振っているようだ。

さっきの治療で体の血行を良くして魔力の流れをスムーズにし、魔力保有量も倍増している、だが一歩間違えるとさっき言った危険があるんだ。


「よーし1時間立ったな、またベッドに横になれー」


みんなが横になりガジェトがスイッチを押した、だが今度はさっきとは違う。



「く、くすぐったいぃぃー何これお姉様~」


「あははは、ジェミーく、苦しい、あははは」


「我慢しろーしばらくすれば慣れる」


何人かは笑っていた、筋肉を刺激しているからだろう、他の何人かはさっきと同じ感じでくつろいでいる。


「ジュントこれは報告しても平気じゃないか?」


「ガジェト違うんだ、これの方が危険だぞ」


俺はガジェトにしか聞こえないように耳の近くで教えた。


「な!?それは報告できないな」


これの調整を間違えると筋肉が吹っ飛ぶ、俺なら回復させられるが、他の奴で出来る者は見た事がない。


「さっきよりは調整は簡単なんだ、でも危険なことには変わらない」


俺の説明を聞いてガジェトが頷いてくれた。


「みんな、次は俺が渡した訓練メニューを昼までやってくれ、神崎はファンナの隊だ」


「もう、ちゃんと付いてきなさいよあなた」


「は、はいよろしくお願いしますファンナさん」


それぞれ機体に乗って訓練を始めた、ガジェトがそれを見てすぐに俺に聞いてきたよ。


「お、おいおい!どうなってるんだプルネーラたち、さっきは走れなかったのに」


「これが荒療治の成果だよ、効果抜群だろ」


俺が笑顔でそう言うと引きつった顔をしていたな。


「ど、どうしてこれを軍はしないんだ、調整が難しいって言っても出来るだろう」


そう、俺の論文でも詳しく書き、始めに俺が指導もする、だから通ると思ったがダメだった、何処かから圧力が加わったらしい。


「まあ上にも色々あるんだろうよ、じゃあ俺は他の訓練生を見てくるな、あ!?忘れるとこだったキョウコ、明日の午後は俺街に行っていいか?」


キョウコが驚いた顔して、少しして返事が帰ってきた。


「解りました許可します、でも誰か護衛として付けますからね」


なんでか考えた後怒って言ってきた、何故怒る?


「ああそれでいい、じゃあ後よろしくな」


俺はそれから離れた場所の訓練生を見たが、なかなか順調に機体を動かしている子がいた、これなら第4世代を使った時かなりの戦力になるだろうな。


「ちょっとそこの機体止まって」


「はい!?僕ですか?」


「そうそう君だよ、ちょっと機体を調整するから後ろを開けるぞ」


そう言って後ろのパネルを開け調整をした。


「っとこんなとこか、動かしてみろ」


「は、はぁ、分かりました」


動かし始めたが、すぐ違和感を感じている。


「お、重いぃ~!?あ、あんた僕の機体に何したのさ!」


「君はその機体に慣れて訓練が楽だったろ?だからその分をちょっとね」


「な、何でわかったのさ!?」


「見てれば分かるよ、じゃあ頑張って、ああそれと訓練が終わっても機体に5分乗ってるように、これは大佐命令だ!いいな」


俺がそう言ったらしばらく立ったままでいた、驚いて頭がついてきていなかったのだろう。

他の何人かも動かすのに慣れた子がいたので調整をしてあげた、これで一段階上の訓練ができる、それに慣れればその子たちは部隊を任せるほどになるだろう。
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