神よ願いを叶えてくれ

まったりー

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プロローグ

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俺の名前は五十嵐純人(いがらし じゅんと)前はナンバー17だった。


昔々、俺がまだ神の使いをする前、俺たちの世界はおかしな奴らに攻撃され、滅びる寸前だった。



「待ってろみんな、もっと早くだ!」


その時の俺は仲間を助けるために走っていたんだ、だがいつのまにか何もない白い空間を走っていて立ち止まった。


「何処だここは」


「やあやっと会えたね、ナンバー17」


後ろで声がしたので振り向くと白い服を着た少年が立っていた。



「君は誰だ?」



「僕かい?僕は君の世界の神様だよ」


神?神と言ったかこの少年。


「信じられないな」


「まあ普通はそうだよね、でもほんとの事なんだ」


神と言うなら今の現状を把握しているな。


「そうか、なら知ってるだろう、あんたの世界が攻撃されてるぞ、何とかしてくれ」


俺は神と名乗った少年に言ってやった、神なら助けてくれよ。


「それは出来ないんだ、あいつらは違う世界から来た者たちだからね」


「それが何だって言うんだ、あんたの世界だろう、俺の仲間を助けてくれよ」


「ごめん、ほんとにごめんね」


だから嫌なんだ、何が神だ!



「何もしてくれないならもういい、俺を戻してくれ、今仲間を助けに行っている最中なんだ」


「それも出来ないんだ17番、君は今死ぬ寸前なんだよ、ここに来たのもその為なんだ」


嘘だ、俺が死ぬわけない、そう作られたんだ。


「知ってるよ君が死なないのはね、でもほんとの事なんだ、世界が亡べばさすがの君もね」


声に出てたか?まあいい、世界を壊されれば俺もお終いって訳だな。



「それでなぜ俺はここに呼ばれたんだ?何か理由があるんだろ?」


「そうなんだよ、他の世界の神たちと話し合ってやっと許可が取れたんだ」


ほう、自分の世界が無くなるかもしれないときに悠長に話し合いをしていたのか、うちの世界の神は。


「うぅ、それを言われると困るけど、僕だって無くなってほしくないんだよ、だからこその話し合いさ」


こいつ、さっきもそうだが俺の心の声を聞いてるのか・・・まあいい。



「それで何を話し合って俺が呼ばれたんだ」


「それわねー君に神の使いとして100か所の世界を救ってきてもらいたいんだ」


「ほう、それをして俺に何の得がある」


「100か所の世界を救ったら君の願いを一つかなえてあげることが出来るんだよ」


じゃあ何か、100の世界を救ってやっと俺のいた世界を救うことが出来るということか。



「そう!それで救うことが出来るんだよ」


「他の世界の神と話し合ってやっとできるほど、俺たちの世界を攻めてきている奴らはすごいのか」


「う!?・・・」


何も言わないんだな。



「そうか、一つ聞いていいか?」


「なにかな?答えられる範囲でなら何でも答えるよ」


なんでもか、さっきの質問には答えなかったがな。


「その提案以外に方法は無いんだな」


神が無言で頷いた・・・そうか。



「分かったその提案を受ける、何が何でも救って見せる」


「そう言ってくれると思ったから君にしたんだ、待っててね今スキルを渡すからね」


スキルか、神がくれる物なら相当だろうな。


「いやまて俺が決める・・・スキルを作ることが出来るスキルをくれ」


「えぇ~よくあるやつだね、まあそれならどんなことでも対応ができるし、君はもともと病気にもならないし、寿命もない不死身の者だからね、まあいいか」


神が了承してくれた、これでどんな場所でも対応できるだろう。


「でもそのスキルだと使った時反動で一日眠ってしまうからね、それだけ注意してね」


そう言って俺の方に手をかざしてきた、俺の体が光りだしたよ。


「はい、これでいいね、それと色々教えてくれる君にしか見えないナビゲーターを付けてあげるよ」


そう言ってまた俺の体が光だし、右肩に集まると青い球になった。



「マスターよろしく」


「あ、ああよろしく」


「後は17番、君の名前だね・・・今から行く世界で差し支えない名前を送るよ」


名前なんてどうでもいいんだがな。


「まあそう言わずにさ、五十嵐純人(いがらし じゅんと)でどうかな」


「いやだからどうだっていい」


神が文字まで教えてくれたが、今までナンバーで呼ばれていたんだ、変わったところでなにが違うんだ。


「ハイハイ、じゃあ準備が出来たから早速初めの世界に転送するよ、頑張ってね」


「ああ、言われなくてもな」


俺は他の世界を救う為に旅立った。



「ほんと頑張ってね純人、君だけが頼りなんだ、世界がなくなったら僕も消えちゃうんだからね」
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