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4章 始動

103話 チームアカツキ

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「シルバー!これじゃ近づけませんよ」
「イエロー後ろっ!」


僕が到着して早々に、クジラの光線攻撃がイエローを襲う瞬間で、まともに当たっても平気だけど、僕は殴って光線を防いだんだ。
3人はその場に止まり、助かったとホッとしていたよ。


「みんな、安心するのは早いよ、集まって」
「「「はい」」」


3人を集合させて、シルバーに攻撃をしなかった理由を聞いたんだ。
予想通り、マジックバトラーから降りた後、クジラのビーム弾を受けそうになり、避けるだけになってしまったそうです。


「反撃はしなかったの?」
「そんな余裕無かったわ」
「そうよ、大変だったんだから」


シルバーはそうでもないけど、ゴールドとイエローは泣きそうで、それだけ怖かったのかと、僕はシールドを張りながらやれやれと思っています。
そこで、まともにビーム弾を受けても、平気なくらいの強さを持っている事を話したんだよ。


「そんなアホな!!」
「ほんとだってば」
「お姉ちゃんに嘘をつかないでよ、さすがにそんな事」


だったら、魔法を打って見れば良いと、シールドを解除するタイミングを伝え、僕たちの反撃が始まったんだ。


「じゃあ、5つ数えるよ」
「は、はい」
「こ、怖いわね」
「弱音を吐くなやゴールド、イエローも気合入れるで」


シルバーが喝を入れてくれて、僕の合図で3人が遠距離魔法を放ちました。
その魔法はムツたちの時と同じで、とても大きく力強かったんだ。


「す、凄い」
「弾を跳ね返してる」
「ふ、普通の出力やったで」


そう、一撃入れれば分かる事で、避ける必要のない攻撃が出来るんだ。
3人の攻撃は見事にクジラにあたり、その痛みでクジラが叫び声をあげて来たよ。


「魔核には当たらなかったみたいだけど、これで分かったでしょ?」
「そ、そういう事やったんやな」
「そうだよシルバー」


これでもう平気と笑顔で聞いたら、3人は頷いてくれました。


「ウチが先行する、ふたりは援護や」
「姉さん!?」
「了解です」
「ほな、行くで」


3人がクジラに向かい、僕は手を出さずに様子を見る事にしました。
もう安心でしょうけど、あの1体だけは見ておかないと不安なんだ。


「くらえウチの渾身の一撃【シルバーファング】」


狼みたいな魔法の玉が飛んで行き、それはクジラのお腹に穴を開け貫通させたんだ。
それでもまだ消滅はしなくて、シルバーは悔しそうにしているのが見えて、ゴールドとイエローの魔力収束が終わって次はふたりの番です。


「行くよイエロー」
「はい【タートルイエロー】」


沢山の小さなカメと狼が飛んで行き、それぞれがクジラのお腹を貫通して、それは見事に魔核を壊したんだ。
消滅していくクジラを見て3人を喜び、残っていたクジラの攻撃が自分たちに当たっているのに気付いてません。


「良かった、これならもう次に行っても良いね」
「そうチュね」
「ええ、これなら間に合うわ、急ぎましょ」
「うん、次は長谷川さんのチームだ」


長谷川さんのチームは、フジと言う6人のメンバーで構成されていて、一番年齢の低いチームです。
だからこそ、武田さんと菜々美のチームで挟んだけど、一番心配なチームだったから近くに置くべきだったと、飛びながら思ったよ。


「ケイト、名前は平気かしら?」
「えっと・・・確か紅茶に名前とかを付けてるんだよね」
「そうチュよ、良く分かったチュね」


チュー助は褒めてくれますが、誰が何の名前かをチュン子に聞かれ、僕は即答できません。
やっぱりまだまだとか言われたけど、変身後の名前を言うタイミングがなく、自己紹介の時の1度だけ聞いたっきりなので、難易度が高いと言い訳を言います。


「まったく、そう言ってクラスの子の名前も聞いて来たわよねケイト」
「うっ・・・ごめんなさい」
「まったくもう、長谷川さんがダージリンで、響ちゃんがアッサムよ」
「そうチュ、アールグレイが湊ちゃんでチュ」


そうでしたっと、残りの3人が紅茶に入れる品と答えたんだ。
木村桃子ちゃんがミルクで、シュガーが高月梓ちゃんでガムシロが奥河笹美ちゃんです。


「良く分かったわねケイト」
「な、何とかね」
「ギリギリチュねケイト」


はははっと笑って誤魔化し、僕は武田さんたちと同じ状態なのを確認したよ。
相手の攻撃を避けるだけで精一杯で、一撃当てる所ではなかったんだ。


「みんな、悪い方に予想通りだね」
「いっその事、当たっていた方が良かったんじゃないかチュ?」
「それもダメよチュー助、シールドを使ってるわ」


ガムシロがシールドで防いでいる場面が見えて、その衝撃を感じれば分かるはずだったんだ。
でも、大きな光の弾だから怖がり、そんな事はないと避ける事に集中してしまっている。


「これは、菜々美たちもまずいかも」
「そうね、あの子たちは守る事に特化してるから、きっと一か所に留まってしまっているわ」
「それはまずいチュ、急ぐチュよケイト」
「うん、まずは長谷川たちだ」


武田さんたちと同じ様に助けるのは容易で、同じ様に戦ってもらい、自信を付けたのを確認して僕は次に行きました。
その後だから30分ギリギリで、アイテムをいつ使ったかにもよるけど、僕たちの予想通りなら、ほんとにギリギリだから切れたら終わってしまう。


「僕の責任だ、絶対に助けるよ」


人数が増えた事で、全員を見てあげられなかったのが原因で、もっとみんなを見てあげるべきだったと反省です。
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