16 / 32
Episode1 愛のこもったプレゼントでお近づき大作戦!
1-15 現実はそう甘くない
しおりを挟む
足の速いライジャーが駆け下りるリザミィを追い越した。そのまま彼はゴブリンに追い付く。
ライジャーはゴブリンの前に立ちはだかり、通せんぼした。凄い形相でゴブリンを睨みつけている。
「──ヒッ!?」
目の前に突如現れたリザードマンに、ゴブリンはめちゃくちゃ怯えている様子だった。
「てめぇこの野郎ッ! 今すぐその花をこっちに渡せッ! 全部だッ!」
端から見れば、どこからどう見てもライジャーが悪者だ。もはや凶悪な強盗犯にしか見えない。しかしこちらもなりふり構っている場合ではないのだ。
息を切らせたリザミィはライジャーの横に立ち、ゴブリンに向かって手を伸ばした。
「いいから、こっちに渡しなさい! 早くッ!」
「な、なんだよぉいきなり!? これはオラが採った花だぞ!」
わけがわからない、と言った風に動揺を見せるゴブリンは、来た道を引き返そうと思ったのか後ろを向いた。
しかし、遅れて追い付いたボンボが大きな体でその行く手を阻む。
「ご、ごめんね。魔界を救うためなんだ」
「わけわかんないよぉ!? お前たち誰なんだよぉ!?」
ゴブリンが涙目で叫んでいる。
リザミィは自信満々に答えてみせた。
「魔王様の妻になる者よ!」
「意味不明だよぉっ!?」
「おいッ! その言い方だと、オレとボンボもオマエと同類になっちまうだろ!」
「いちいちうるさいわね! 今はそれどころじゃないでしょ!」
たじろぐゴブリンは目を動かして逃げ道を探っている。大人しくこっちに渡してはくれないようだ。
強行手段に出るのもアリだろう。三対一だし、ゴブリン一匹ヤれないことはない。
だがリザミィとしては出来る限り穏便に済ませたい。たとえ魔王様のためとはいえ、その魔王様へ悪評が流れたりすると元も子もない。強行手段はあくまで最後に取っておく。
リザミィはなるべく穏やかな口調でゴブリンに尋ねた。
「ねぇゴブリンさん、そのお花、何に使うの?」
「お、お、お前たちに何の関係があるんだよぉ!? オラが花をどうしようと勝手だろぉ!」
「私たちもそのお花が必要なの。渡してくれないかしら?」
「嫌だっ!」
断固拒否。……これはもうヤるしかない。
リザミィが両太ももに装備していたダガーを鞘から引き抜こうとしたところで、ライジャーが苛立った声を上げた。
「こっちは魔界の運命がかかってんだ! それより重大なことなんかねぇだろ!」
「あるっ!」
ゴブリンはきっぱりと大声で言い放った。ゴブリンの瞳からは強い意志を感じた。
「オラはこれで、リンコちゃんにプロポーズするんだっ!」
リザミィの手がぴたっと止まった。
「プ、プロポーズだと?」
ライジャーが拍子抜けした声で聞き返した。
「そうだ! このたっくさんの花で、もう一回プロポーズをやり直すんだぁ!」
もしかしてこのゴブリン。リザミィには思い当たる節があった。
「ねぇ、町のお花屋さんでブラッディローズを買い占めたゴブリンって、この子なんじゃない?」
リザミィの言葉に、ゴブリンは僅かに肩を揺らした。ビンゴだ。
ライジャーが噴き出した。そのまま腹を抱えてケラケラと笑い始める。
「なんだオマエ! もう一回プロポーズってことは、すでに振られてんじゃねーか!」
「うるさいうるさいうるさぁーい!」
ゴブリンは地団太を踏んだ。
「本数が足りなかっただけなんだぁ! ブラッディローズは444本ないと駄目だってリンコちゃんに言われて、だからオラはここまで採りに来たんだ! ……そんな常識も知らないあなたとはお別れね、とも言われたけど」
ライジャーはゴブリンを指さして大笑いしている。
「ホラ振られてんじゃんッ! だったら何度やっても同じだろ!」
「うるさいトカゲ野郎!」
「なんだとッ!? クソゴブリン、やんのか? あぁ?」
「ライジャー待って」
リザミィは、今にもゴブリンに殴りかからんとしているライジャーを手で制した。
このゴブリンのせいでリザミィたちはここまで来る羽目になってしまった。だが、足りなかった花を自力で採り来たゴブリンの情熱は素直に賞賛すべきだ。地割れだらけな上に怪鳥ヂョータも飛び回っていた中で、ゴブリン一人でここまで来たのは凄い。
リザミィはゴブリンと同じ目の高さになるようにしゃがむ。
「ねぇゴブリンさん。あなた、そのリンコちゃんのことが心から大好きだったのね」
「う、うん……」
リザミィが慈愛を込めた目で見つめると、すん、と鼻を鳴らしたゴブリンが俯いた。
「お、おいおい、オマエ! なにクソゴブリンなんかに同情してんだ! せっかくここまで来たんだぞ!?」
「リ、リザミィさん、ボクたちの魔界が……!」
ライジャーとボンボの声には耳を傾けず、リザミィはゴブリンににっこりと笑いかけた。
健気なゴブリンさんを心から賛美する。小さな体を張ってまで、プロポーズを成功させたかったのだろう。わかるわその気持ち。
──だけど。
リザミィは笑顔のまま、ゴブリンが抱える花束を両手でがっしり掴んだ。ビクッとゴブリンの体が跳ねる。
そしてリザミィは、悪魔のような微笑みでゴブリンに言い放った。
「でもね、現実はそう甘くないのよッ!」
「ヒ」
ゴブリンは短い悲鳴を上げた。
「振られて落ち込むんじゃなくて、ここまでブラッディローズを採りに来た根性は認めてあげるわ。──でも、あなたは花の本数と同じように、彼女に対する愛が足りなかったのよ。一生に一度のプロポーズ。もっと念入りに準備すべきだったわね! いい? あんたは結局、敗者なのよ! あんたと違って、私はッ! 絶対にッ! 勝者になるッ! いいから早くこっちに渡せクソゴブ野郎ッ! 魔王様待たせてんだこっちはあぁぁッ!」
こうなれば強行手段の一歩手前だ。ちんたらしている場合ではない。このゴブリンは話し合っても花を渡してくれないと判断した。
リザミィは鬼の形相でブラッディローズを奪い取ろうとするが、ゴブリンも必死に抵抗する。こいつ、全然手を放してくれない。
「い、いやだああああーーーー! オラは結婚するんだぁぁーーーーー!」
「私が結婚すんのよッ! 渡せえぇぇぇぇーッ!」
「完全に女捨ててるだろ、アレ……。悪魔みてぇだぞ」
「魔王様にお似合いかもね……」
すると、ゴブリンがリザミィの足を踏みつけた。痛みでリザミィの手が緩んだ隙に、ゴブリンはブラッディローズを抱えて全速力で斜面を駆け下りてゆく。
「は、速ッ!? なにあのスピード!? まずいわ! このままだと逃がしちゃう!」
「オレでもアレに追い付くのは無理だぞ……」
「ああ……もう、あんなに小さく……」
小柄なゴブリンは岩を安々と避けて走っている。リザミィが追いかけても絶対間に合わない。
何か、何かいい方法は。諦めるわけにはいかない。リザミィはきょろきょろ周囲を見渡す。
リザミィのすぐ近くで、ボンボが斜面から身を乗り出してゴブリンを見送っていた。
ボンボの隣にいたライジャーは、そんな彼を見ると体の動きを止めた。何か思いついたのだろうか。
ライジャーは無言のまま、リザミィにだけ視線を送った。
とても悪い目つきをしている。
……ははーん。なるほどねぇ。
その視線の意味に、リザミィはピンときてしまった。頭脳明晰なライジャーが考えることは恐ろしい。
あのライジャーと意思疎通出来たのは気持ち悪いけど、今回ばかりは褒めてあげてもいいかもね。
リザミィはライジャーに向かって頷いた。
「よしボンボ! そのままクソゴブリンを見てろ!」
「ボンボそのままよ! そのまま!」
斜面の下を覗き込んだままのボンボが、何事かと慌て始める。
「ん? え、なにが? どうしたの?」
「いいから、動くんじゃねぇぞ! 大丈夫だ心配ない! 下だけ見てろ!」
「え、待ってなに? 大丈夫ってなに? ボク、なにか──」
ボンボがこちらを振り向きかける。
リザミィとライジャーは急いでボンボの背後に回り、
「せーのっ」
彼の尻を同時に蹴った。
「──まっ!? ちょ、え、ええぇぇぇぇぇえぇぇぇぇぇーーーーーー!?」
体勢を崩したボンボはゴロゴロと猛スピードで斜面を転がり落ちる。まるで岩石だ。
ボンボの断末魔にも似た叫びが、どんどん小さくなってゆく。
「どう?」
「角度は完璧だったと思うんだけどな」
手でひさしを作ったリザミィは、ボンボの転がる先を見守った。
すると予想通り、ゴブリンが高速の岩石ボンボに撥ねられた。ゴブリンは倒れたまま動かない。見事作戦に成功した。
「っしゃぁ! ストライクーッ!」
ライジャーがガッツポーズを作っている。
「……ボンボ死んでないわよね?」
「オークは頑丈だから大丈夫だろ、多分」
リザミィとライジャーは、倒れたゴブリンの側でピクリともしていないボンボの元へ急いだ。
ライジャーはゴブリンの前に立ちはだかり、通せんぼした。凄い形相でゴブリンを睨みつけている。
「──ヒッ!?」
目の前に突如現れたリザードマンに、ゴブリンはめちゃくちゃ怯えている様子だった。
「てめぇこの野郎ッ! 今すぐその花をこっちに渡せッ! 全部だッ!」
端から見れば、どこからどう見てもライジャーが悪者だ。もはや凶悪な強盗犯にしか見えない。しかしこちらもなりふり構っている場合ではないのだ。
息を切らせたリザミィはライジャーの横に立ち、ゴブリンに向かって手を伸ばした。
「いいから、こっちに渡しなさい! 早くッ!」
「な、なんだよぉいきなり!? これはオラが採った花だぞ!」
わけがわからない、と言った風に動揺を見せるゴブリンは、来た道を引き返そうと思ったのか後ろを向いた。
しかし、遅れて追い付いたボンボが大きな体でその行く手を阻む。
「ご、ごめんね。魔界を救うためなんだ」
「わけわかんないよぉ!? お前たち誰なんだよぉ!?」
ゴブリンが涙目で叫んでいる。
リザミィは自信満々に答えてみせた。
「魔王様の妻になる者よ!」
「意味不明だよぉっ!?」
「おいッ! その言い方だと、オレとボンボもオマエと同類になっちまうだろ!」
「いちいちうるさいわね! 今はそれどころじゃないでしょ!」
たじろぐゴブリンは目を動かして逃げ道を探っている。大人しくこっちに渡してはくれないようだ。
強行手段に出るのもアリだろう。三対一だし、ゴブリン一匹ヤれないことはない。
だがリザミィとしては出来る限り穏便に済ませたい。たとえ魔王様のためとはいえ、その魔王様へ悪評が流れたりすると元も子もない。強行手段はあくまで最後に取っておく。
リザミィはなるべく穏やかな口調でゴブリンに尋ねた。
「ねぇゴブリンさん、そのお花、何に使うの?」
「お、お、お前たちに何の関係があるんだよぉ!? オラが花をどうしようと勝手だろぉ!」
「私たちもそのお花が必要なの。渡してくれないかしら?」
「嫌だっ!」
断固拒否。……これはもうヤるしかない。
リザミィが両太ももに装備していたダガーを鞘から引き抜こうとしたところで、ライジャーが苛立った声を上げた。
「こっちは魔界の運命がかかってんだ! それより重大なことなんかねぇだろ!」
「あるっ!」
ゴブリンはきっぱりと大声で言い放った。ゴブリンの瞳からは強い意志を感じた。
「オラはこれで、リンコちゃんにプロポーズするんだっ!」
リザミィの手がぴたっと止まった。
「プ、プロポーズだと?」
ライジャーが拍子抜けした声で聞き返した。
「そうだ! このたっくさんの花で、もう一回プロポーズをやり直すんだぁ!」
もしかしてこのゴブリン。リザミィには思い当たる節があった。
「ねぇ、町のお花屋さんでブラッディローズを買い占めたゴブリンって、この子なんじゃない?」
リザミィの言葉に、ゴブリンは僅かに肩を揺らした。ビンゴだ。
ライジャーが噴き出した。そのまま腹を抱えてケラケラと笑い始める。
「なんだオマエ! もう一回プロポーズってことは、すでに振られてんじゃねーか!」
「うるさいうるさいうるさぁーい!」
ゴブリンは地団太を踏んだ。
「本数が足りなかっただけなんだぁ! ブラッディローズは444本ないと駄目だってリンコちゃんに言われて、だからオラはここまで採りに来たんだ! ……そんな常識も知らないあなたとはお別れね、とも言われたけど」
ライジャーはゴブリンを指さして大笑いしている。
「ホラ振られてんじゃんッ! だったら何度やっても同じだろ!」
「うるさいトカゲ野郎!」
「なんだとッ!? クソゴブリン、やんのか? あぁ?」
「ライジャー待って」
リザミィは、今にもゴブリンに殴りかからんとしているライジャーを手で制した。
このゴブリンのせいでリザミィたちはここまで来る羽目になってしまった。だが、足りなかった花を自力で採り来たゴブリンの情熱は素直に賞賛すべきだ。地割れだらけな上に怪鳥ヂョータも飛び回っていた中で、ゴブリン一人でここまで来たのは凄い。
リザミィはゴブリンと同じ目の高さになるようにしゃがむ。
「ねぇゴブリンさん。あなた、そのリンコちゃんのことが心から大好きだったのね」
「う、うん……」
リザミィが慈愛を込めた目で見つめると、すん、と鼻を鳴らしたゴブリンが俯いた。
「お、おいおい、オマエ! なにクソゴブリンなんかに同情してんだ! せっかくここまで来たんだぞ!?」
「リ、リザミィさん、ボクたちの魔界が……!」
ライジャーとボンボの声には耳を傾けず、リザミィはゴブリンににっこりと笑いかけた。
健気なゴブリンさんを心から賛美する。小さな体を張ってまで、プロポーズを成功させたかったのだろう。わかるわその気持ち。
──だけど。
リザミィは笑顔のまま、ゴブリンが抱える花束を両手でがっしり掴んだ。ビクッとゴブリンの体が跳ねる。
そしてリザミィは、悪魔のような微笑みでゴブリンに言い放った。
「でもね、現実はそう甘くないのよッ!」
「ヒ」
ゴブリンは短い悲鳴を上げた。
「振られて落ち込むんじゃなくて、ここまでブラッディローズを採りに来た根性は認めてあげるわ。──でも、あなたは花の本数と同じように、彼女に対する愛が足りなかったのよ。一生に一度のプロポーズ。もっと念入りに準備すべきだったわね! いい? あんたは結局、敗者なのよ! あんたと違って、私はッ! 絶対にッ! 勝者になるッ! いいから早くこっちに渡せクソゴブ野郎ッ! 魔王様待たせてんだこっちはあぁぁッ!」
こうなれば強行手段の一歩手前だ。ちんたらしている場合ではない。このゴブリンは話し合っても花を渡してくれないと判断した。
リザミィは鬼の形相でブラッディローズを奪い取ろうとするが、ゴブリンも必死に抵抗する。こいつ、全然手を放してくれない。
「い、いやだああああーーーー! オラは結婚するんだぁぁーーーーー!」
「私が結婚すんのよッ! 渡せえぇぇぇぇーッ!」
「完全に女捨ててるだろ、アレ……。悪魔みてぇだぞ」
「魔王様にお似合いかもね……」
すると、ゴブリンがリザミィの足を踏みつけた。痛みでリザミィの手が緩んだ隙に、ゴブリンはブラッディローズを抱えて全速力で斜面を駆け下りてゆく。
「は、速ッ!? なにあのスピード!? まずいわ! このままだと逃がしちゃう!」
「オレでもアレに追い付くのは無理だぞ……」
「ああ……もう、あんなに小さく……」
小柄なゴブリンは岩を安々と避けて走っている。リザミィが追いかけても絶対間に合わない。
何か、何かいい方法は。諦めるわけにはいかない。リザミィはきょろきょろ周囲を見渡す。
リザミィのすぐ近くで、ボンボが斜面から身を乗り出してゴブリンを見送っていた。
ボンボの隣にいたライジャーは、そんな彼を見ると体の動きを止めた。何か思いついたのだろうか。
ライジャーは無言のまま、リザミィにだけ視線を送った。
とても悪い目つきをしている。
……ははーん。なるほどねぇ。
その視線の意味に、リザミィはピンときてしまった。頭脳明晰なライジャーが考えることは恐ろしい。
あのライジャーと意思疎通出来たのは気持ち悪いけど、今回ばかりは褒めてあげてもいいかもね。
リザミィはライジャーに向かって頷いた。
「よしボンボ! そのままクソゴブリンを見てろ!」
「ボンボそのままよ! そのまま!」
斜面の下を覗き込んだままのボンボが、何事かと慌て始める。
「ん? え、なにが? どうしたの?」
「いいから、動くんじゃねぇぞ! 大丈夫だ心配ない! 下だけ見てろ!」
「え、待ってなに? 大丈夫ってなに? ボク、なにか──」
ボンボがこちらを振り向きかける。
リザミィとライジャーは急いでボンボの背後に回り、
「せーのっ」
彼の尻を同時に蹴った。
「──まっ!? ちょ、え、ええぇぇぇぇぇえぇぇぇぇぇーーーーーー!?」
体勢を崩したボンボはゴロゴロと猛スピードで斜面を転がり落ちる。まるで岩石だ。
ボンボの断末魔にも似た叫びが、どんどん小さくなってゆく。
「どう?」
「角度は完璧だったと思うんだけどな」
手でひさしを作ったリザミィは、ボンボの転がる先を見守った。
すると予想通り、ゴブリンが高速の岩石ボンボに撥ねられた。ゴブリンは倒れたまま動かない。見事作戦に成功した。
「っしゃぁ! ストライクーッ!」
ライジャーがガッツポーズを作っている。
「……ボンボ死んでないわよね?」
「オークは頑丈だから大丈夫だろ、多分」
リザミィとライジャーは、倒れたゴブリンの側でピクリともしていないボンボの元へ急いだ。
0
お気に入りに追加
24
あなたにおすすめの小説
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

調子に乗りすぎて処刑されてしまった悪役貴族のやり直し自制生活 〜ただし自制できるとは言っていない〜
EAT
ファンタジー
「どうしてこうなった?」
優れた血統、高貴な家柄、天賦の才能────生まれときから勝ち組の人生により調子に乗りまくっていた侯爵家嫡男クレイム・ブラッドレイは殺された。
傍から見ればそれは当然の報いであり、殺されて当然な悪逆非道の限りを彼は尽くしてきた。しかし、彼はなぜ自分が殺されなければならないのか理解できなかった。そして、死ぬ間際にてその答えにたどり着く。簡単な話だ………信頼し、友と思っていた人間に騙されていたのである。
そうして誰もにも助けてもらえずに彼は一生を終えた。意識が薄れゆく最中でクレイムは思う。「願うことならば今度の人生は平穏に過ごしたい」と「決して調子に乗らず、謙虚に慎ましく穏やかな自制生活を送ろう」と。
次に目が覚めればまた新しい人生が始まると思っていたクレイムであったが、目覚めてみればそれは10年前の少年時代であった。
最初はどういうことか理解が追いつかなかったが、また同じ未来を繰り返すのかと絶望さえしたが、同時にそれはクレイムにとって悪い話ではなかった。「同じ轍は踏まない。今度は全てを投げ出して平穏なスローライフを送るんだ!」と目標を定め、もう一度人生をやり直すことを決意する。
しかし、運命がそれを許さない。
一度目の人生では考えられないほどの苦難と試練が真人間へと更生したクレイムに次々と降りかかる。果たしてクレイムは本当にのんびり平穏なスローライフを遅れるのだろうか?
※他サイトにも掲載中
腹黒宰相との白い結婚
黎
恋愛
大嫌いな腹黒宰相ロイドと結婚する羽目になったランメリアは、条件をつきつけた――これは白い結婚であること。代わりに側妻を娶るも愛人を作るも好きにすればいい。そう決めたはずだったのだが、なぜか、周囲が全力で溝を埋めてくる。
【BL】どうやら精霊術師として召喚されたようですが5分でクビになりましたので、最高級クラスの精霊獣と駆け落ちしようと思います。
riy
BL
風呂でまったりしている時に突如異世界へ召喚された千颯(ちはや)。
召喚されたのはいいが、本物の聖女が現れたからもう必要ないと5分も経たない内にお役御免になってしまう。
しかも元の世界へも帰れず、あろう事か風呂のお湯で流されてしまった魔法陣を描ける人物を探して直せと無茶振りされる始末。
別邸へと通されたのはいいが、いかにも出そうな趣のありすぎる館であまりの待遇の悪さに愕然とする。
そんな時に一匹のホワイトタイガーが現れ?
最高級クラスの精霊獣(人型にもなれる)×精霊術師(本人は凡人だと思ってる)
※コメディよりのラブコメ。時にシリアス。

転生したら、6人の最強旦那様に溺愛されてます!?~6人の愛が重すぎて困ってます!~
月
恋愛
ある日、女子高生だった白川凛(しらかわりん)
は学校の帰り道、バイトに遅刻しそうになったのでスピードを上げすぎ、そのまま階段から落ちて死亡した。
しかし、目が覚めるとそこは異世界だった!?
(もしかして、私、転生してる!!?)
そして、なんと凛が転生した世界は女性が少なく、一妻多夫制だった!!!
そんな世界に転生した凛と、将来の旦那様は一体誰!?

冤罪をかけられた上に婚約破棄されたので、こんな国出て行ってやります
真理亜
恋愛
「そうですか。では出て行きます」
婚約者である王太子のイーサンから謝罪を要求され、従わないなら国外追放だと脅された公爵令嬢のアイリスは、平然とこう言い放った。
そもそもが冤罪を着せられた上、婚約破棄までされた相手に敬意を表す必要など無いし、そんな王太子が治める国に未練などなかったからだ。
脅しが空振りに終わったイーサンは狼狽えるが、最早後の祭りだった。なんと娘可愛さに公爵自身もまた爵位を返上して国を出ると言い出したのだ。
王国のTOPに位置する公爵家が無くなるなどあってはならないことだ。イーサンは慌てて引き止めるがもう遅かった。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる