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1章

国王様と初対面

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「おぉ、久しぶりだな、ワイズ。」
この人が国王様…なんだか父さんに似てて国王っぽくないな。それを言ったら父さんも公爵っぽくないけどな。やっぱり兄弟だなぁ。
「君は初めましてだな、ブレイド君だったかな?このラミッシュ王国の国王をしているヴィクトール・フォン・ラミッシュだ。よろしくな。」
「はい、初めまして。父がお世話になっております。」
「うむ、やはりただの5歳ではないようだな。」
あっ、またやっちゃったよ。さっき言われたところなのにな。
「今でこの対応が出来るのなら将来王宮に仕えてみる気はないか?」
「いえ、僕は冒険者になろうと思っていますので…」
「えっ、ブレイド、!お前冒険者になるつもりだったのか!?」
父さんがなぜか驚いているが、もとから僕はそのつもりだ。
「あれっ?言ってませんでしたか?」
「聞いていないな。お前にはエーリッヒの代わりに我が家を継いでもらおうと思っていたのだが。」
それはエーリッヒ兄さんが可哀想ではないだろうか。また拗ねるぞあの人なら。
「いやいや父上、兄様でいいのではないでしょうか。」
「お前は3歳の頃から書斎で本を読んでいただろ?エーリッヒも勉強は出来るのだが…なんというか、発展がないのだよ。その点お前は柔軟な考えを持っているからな領地の発展に貢献してくれると考えていてな。」
「ありがとうございます、父上。しかし僕は冒険者になろうと思います。領地の発展には兄様にアイデアを提供するということでどうでしょうか?」
領主なんかやってたら絶対に疲れて倒れる自信があるぞ。
「まぁ、お前がそこまで言うのなら無理強いはしないが、エーリッヒにもしものことがあれば頼むぞ。」
あっそうか、絶対に途切れさせちゃダメだもんな。
「その場合は、仕方ないですが。その様なことがないように祈っておきます。」
これでエーリッヒ兄さんにもしものことはないだろうな。
「あぁ、お前が祈るのなら大丈夫だろう。」
「?なぜブレイド君が祈れば大丈夫なんだ?」
えっ?あー、国王様いたの忘れてた!
「えーと…兄上決して誰にも言わないで下さいね。」
父さんが前置きをしている。
「あ、あぁ分かった。」
「ブレイドはですね。創造神様と魔神の加護を持っているのですよ。」
なんでみんなタナトスには様を付けないんだろ?これも聞いとくか。
「なんだと!?なぜ魔神にも加護を…」
「それは分かりませんが、そのためブレイドが祈れば大丈夫だろうということです。」
「そういう訳か。ならば大丈夫だろう。」
「ありがとうございます。」
こうしてとても大事な情報が国王様に知られてしまったのだった。
______________________________

ありがとうございます。
国王様にバラしてしまいました。
これからもよろしくお願いします。
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