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3章

警備隊の仕事

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ルベライトに伝令使の腕輪レルメス・リングを人数分渡した日の夜、俺は早速ラース王国を探すことにした。
ルベライトは結界が張ってあるかもしれないと言っていたので恐らくそうなのであろう。

「結界かぁ….これだけ探して見つからないってことは認識阻害系の結界が張られているのだろけ…どさて、どこから探すか…」

5分程考えると1つの名案を思いついた。

ー 探索サーチの魔法で不自然に何の反応もない場所を探せば良いのでは?

探索サーチの魔法は対象を指定しない限りは範囲内すべての生物の位置情報を教えてくれる。
この特性を生かして空白地帯を探し出そう。

探索サーチ!」

俺が叫ぶと目の前に半透明の液晶が現れ、人や魔物、植物まで様々なものの現在位置が教えられた。
この人と魔物の反応が2つずつと動物2つの反応があるのがジャンヌ達だろう。
ん?空白地帯がその近く…北に1km程にあるのだが…どうして気付かなかったのだろうか?

「まぁ、良いか。とりあえずルベライトに念のため通信してから、ラース王国と思われる所へ行こう。」

***

さて、ルベライトとの通信も終わり、結界の前にやってきた。

「ルベライトには明日には戻ると伝えたけど…帰れるかな?」

そんな心配をしながらも俺は結界の中へと足を運んだ。
入る瞬間に少しだけ意識を持って行かれそうになったがすぐにその感覚はなくなった。
振り返って鑑定してみると≪認識幻惑の結界≫と表示された。
外から中が見えなかったのはこれのせいだろう。

ードドドドド

考え事をしていると何やら重たい足音が近づいてきた。
少しマズい予感がするぞ…逃げた方が良いのか?
俺が迷っている間に足音の主達はすぐそこまで来てしまった。

「侵入者よ!我々はラース王国の警備隊である!一先ずは我々の言う通りにしてくれれば命までは取らん!武器を持っているのであれば地面に置け!そして、何の目的で我が国へ侵入した!?」


結界を通り抜けたのがバレてしまったようだ。
ここは大人しく従った方が良さそうだ。
武器関係はアイテムボックスにしまっておこう。

「勝手に侵入してしまい申し訳ありません。僕の目的は自分の国へ帰ること。その途中でラース王国をさがしていたのですが見つからず、仲間と別れ彷徨っていたところでございます。」
「敵意がないことは分かった。それで、貴様の国とは何処だ?」

ここで人族の国を言ったらマズいだろうが、嘘がバレても困るし…諦めるか。

「ラミッシュ王国でございます。」
「貴様まさか人族か!?」

ほらバレた。

「その仲間というのも人族か!?」
「いえ、私の仲間は魔族とエルフが1人ずつですが…」
「魔族だと!?今、何処にいるのだ!?」
「ここから1km程南に言ったところで野宿をしておりますが……」

どうしてそんなことまで聞くのだろうか?

「すぐにその者達を探してこい!此奴に奴隷にされている可能性もある!そして、此奴はとりあえず牢屋に入れておけ!」
「「「「ハッ!」」」」

え?本当のことを答えただけで牢屋に入れられるってどういうこと?
それに、ジャンヌ達は奴隷なんかじゃないんだけど…
それよりもジャンヌ達にも危険が迫ってることを知らせないと…
ルベライトもアンタークも護衛として置いてきたし…
伝令使の腕輪ヘルメス・リングは結界で使えないし…
そうだ!ルビーとサファイアに伝言を頼もう!

(【召喚サモン】ルビー、サファイア。2人とも、ジャンヌ達に俺がラース王国の警備隊に捕まったことと、警備隊がみんなのことも捕まえに向かってるって伝えて。よろしく!)
≪≪りょうか~い!≫≫

これでみんなは大丈夫だろうけど…俺はどうなるんだろうか?
牢屋ってどんなところなんだろうか?
どうでも良いことばかりが頭の中を回っていく。

「おい、着いたぞ。ここがしばらくの間お前の部屋になる。悪いが手枷と足枷は付けたままにさせてもらうぞ。あと、周りの奴らと問題を起こすなよ。じゃあな。」

そう言って案内役と思われる男は帰っていった。
周りってどんな奴らがいるのだろう?
とりあえず向いの牢屋は………ケモミミの女の子?
____________________

ありがとうございます。
GWも終わりお仕事が多いこの時期ですが、体調を崩されないようお気を付け下さい。
本日より4日間学校行事で琵琶湖のほとりへと行くことになりました。
国外旅行中のブレイドとは程遠いですが私もちょっとした旅行へ行って参ります。
また、、早いものでお気に入り登録が400件を突破いたしました。
これからもよろしくお願いします。
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