お嬢様の執事は、夜だけ男の顔を見せる

hiro

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第5章

第22話 お嬢様は従兄弟に弄ばれる

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すると、クライムの親指が、シアの口へと入ってきた。


「んぅっ……!!?」


驚いて、クライムを見つめた。
しかし、何食わぬ顔で、親指を動かし始めるクライム。


シアの舌を、優しくさする。
歯列を確かめるように撫でる。


閉じようとしても、クライムの親指が阻止した。


口の中を、自由に這う指先。



ただ、それだけなのに……
体が、熱くなってくる。




「こういう顔を、できるようになったんだね。もしかして、ネオに教えてもらったのかい?」

「んっ……ぅっ」


次第に、涙が浮かぶ。
背筋がぞくぞくとして、息が乱れる。


股のあたりがじんわりと熱くなり、シアは身を捩らせた。




その姿をみたクライムが、くすくすと笑った。

いつもとは違う。
クライムは《男》なのだということを思い出させるような、まなざし。




「ネオが開発したと思うと……悔しいな、と思ってね」


そう呟いたクライムが、シアの体を抱き上げた。


「――…!!」

乱暴に放たれた場所は、ベッドの上。
ふわふわの布団が、衝撃をやわらげてくれた。


口の端を吊り上げて、意地悪な笑みを浮かべるクライム。
組み敷くように、クライムが覆いかぶさった。


「僕が、教えてあげたかったのに」

「な、にを……」


シアの言葉に、クライムはくすりと笑った。



「なにって……ナニを」

「ひぁ……っ!!」



クライムの指先が、服のなかへと侵入した。

小ぶりの胸は、クライムの手のひらに、すっぽりと収まる。
やわらかな胸の膨らみを、愛でるように撫でる。


尖った先を避けるように、胸のまわりだけを、まさぐっていく。


むずむずとする感覚に、シアは身を捩らせた。



頬が、熱くなる。
少しずつ、呼吸が荒くなっていく。



涙が浮かぶ、瞳。
クライムの姿が、蜃気楼のように歪んだ。



思っては、いけないことが浮かんでしまう。



もっと、触って欲しい、と。

胸の先を、弄って欲しい、と。



ネオではない、クライム相手に……。
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