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第2章 更なるレベルアップへの道のり
第18話 オークキング戦 2
しおりを挟む「我を怒らせたこと、必ず後悔させてやるわっ!」
オーギュストの鼻息が今までにないほど荒くなり、眉間のシワは大きくなり、ブルブルッと頭を震わせている。
やれやれ、こんなに怒りに身を任せている状態ではもう勝負は見えたも同然。
後は、俺の思い描いている通りになるかどうかだ。
オーギュストは顔を天に向けて上げる。そして手に持っていた剣の先から口の中へ飲み込んでいった。
「おいおい、また大道芸かよ? 奥の手って奴に期待したんだがな」
剣の全てを飲み込むと奴の腹が異常なまでに膨らんだ。その腹は歩く度にたぷんたぷんと揺れ動く。
「まさか、この技まで使わせるとはな。だがっ! これで我の勝ちじゃぁ! 油断して攻撃をしてこなかった貴様の負けじゃあっっっ!」
そして、一気に腹をへこませると、オーギュストはドロドロに溶解した金色のゲロを辺り一帯にばらまいた。
その金色のゲロが降りかかった所は、ブシュウゥゥゥッッッ!!と音を立て燃え上がりながら溶解していった。
「ブヒャッヒャヒャヒャ! 逃げられまいっ! 我の酸は全てのモノを溶かし、そして燃え上がらせる! 貴様の断末魔、期待しておるぞ!」
全く、最後の最後まで悪趣味な奴だったな。
俺の本体はすでに奴の後ろでホーリーソードを振り終えていた。
「フェ???」
ズレゆく体。何が起こったのかまるでわからず見開く目。ボトリと落ちる両腕。
「ブヒェエエエエエ~~~ッッッ!!!」
汚い断末魔を上げ、奴は死んだ。
「さて、レベルはと……、オープン!」
む? 最初に数発ほどダークファイアーを当てただけだが闇魔法のレベルが一気に1000を超えたぞ! やったっ!
これで闇魔法のレベルを上げたい場合、とりあえず当てておけば倒すのは他の魔法でも経験値が入ることがわかったな。
後は、俺の神聖魔法で……。
「リザレクション!」
これはオークの集団からミーナ達を助ける前に、こっそり試していた”蘇生魔法”だ。一度死んだはずのオークの体は動画を逆再生しているかのように蘇ったのだが、果たして、コイツにも効くだろうか?
俺は手のひらを奴の死体に向け、魔力を練り、放出した。
すると、奴の体がムクリと起き上がり、上半身が空中に浮いたかと思うと、胴体の上にくっつき、腕も同時にくっついていくのだった。
「よし、成功だ」
「ブヒャ??? こ、これは……一体どうなっている? 我は今、死んだはずでは……」
「俺が蘇らせたんだ」
「貴様が?」
「あぁ」
「……、ブッヒャッヒャッヒャッヒャッ! 面白い冗談だ! そんなこと出来るのは我々の神、サタン様くらいのもの。それを貴様が蘇らせただと? ふざけるなっ!」
「ふざけてなんかないさ。ほれ、ダークファイアーだ」
「ブヒッ! あっ、アツッ、熱いッッ!!」
「では、死んでくれ」
俺はホーリーソードで一閃した。
「ブッ、ヒャ~~~~ッッッ!!」
またしても汚らしい断末魔を上げやがって。ま、俺にとっちゃあ都合の良い存在だ。せいぜい利用させてもらおう。
倒れゆくオーギュストにはこれっぽっちも興味はない。それよりも……、
「オープン!」
俺の闇魔法はと……、
「やったぞ! レベルがまた上がって1700になってる!」
こいつを繰り返せば、
「リザレクション!」
「がぁっ!? こ、こんな……バカな……」
「ようやくわかってきたようだな。ダークファイアー!」
「ブギャ~~~~ッッッ!!!」
お? 闇魔法のレベルが上がってきたせいか効いてるじゃないか!
「では、死んでもらうとするか……」
オーギュストにとっての地獄ループはまだまだ続く。ソウはとりあえず、レベル6000を目標に狩りを開始するのであった。
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