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第4章 約束
Ⅳ 何度倒れても
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ドヒュン!
「目標命中。」
(2人合わせて20回は命中したはず。となると、残り10個の目に命中させれば・・・!)
心中でそう呟いたリテレ。
通常の大きさのアーモラームズにおいては、弱点である目が小さすぎて狙撃は困難を極める。しかし、3倍に巨大化させればある程度は当てやすくなる。このまま大人しくしてくれていれば、すぐにでもアーモラームズを倒せるはずだ。
そう彼女は考えていた。
しかしその直後、アーモラームズが、足を大きく振り上げた。
「・・・!」
ドンッッッッッ!!!!!
大地を唸らす地震。脚を通じて、その衝撃が頭頂部までびりびりと伝わる。
ギギギギギギギ・・・・・ガンッッッ!!!
腕を封じていた糸の軋む音が鳴ったかと思うと、地震によって緩んだ柱ごと、とてつもない勢いで吹っ飛ばされた。
ガガガガガッッッンンン!!!
周囲の建物が崩壊し、無数の巨大な鉄塊が猛スピードで落下する。
「早く逃げるぞ!」
「言われなくても逃げてるでしょ!!!」
柱の近くにいたネリア達は幸運にも柱に吹っ飛ばされずに済んだが、遥か上空から破壊された建造物がいくつも落ちて来ている。言うまでもなく、掠っただけでも死は免れない。
ドォン!ドォン!ドォン!
次々と落下する鉄塊が引き起こす土煙のせいで、段々と視界が悪くなる。自分の目の前にいるのが誰で、どこを走っているのかさえ見当がつかない。ただひたすら、足が動き続ける限り彼らは走り続けた。
「おい!上だ!!!」
後方から先輩隊員の怒鳴り声が聞こえた。2人は反射的に空を見上げると、そこには高速で落下する複数の鉄塊が━━━━━
ガラララララッッッ!!!!!
反応する間も、叫ぶ暇すらもなく、彼らの上に鉄塊が襲い掛かり、耳が痛くなるような金属音が鳴り響いた。そしてすぐに、辺りは静かになる。
「おいっ!大丈夫か!?返事してくれ!おいっ!」
泣きそうな声で、その先輩隊員は叫んだ。砂が器官に入り込んで咳を催したが、それでも彼らの無事を信じてそこに近づく。
「おいっ!返事してk・・・!」
「大丈夫ッス。怪我人は・・・ゼロッス!」
そう報告したのは、2人に覆いかぶさったビゲロ。咄嗟に彼らの上に覆いかぶさって、鉄塊から2人を守ったのだ。
「大丈夫って・・・あれだけの高さからこれだけの重さの鉄塊が降ってきて、無事なはずが・・・」
「オデの背中をよく見てくださいッス。」
言われてみると、ビゲロの背中に乗っている鉄塊はさっき落ちて来た物よりもやけに小さい。そのせいか、ビゲロの背中からも血は一切流れていない。
ザザ・・・ザザザ・・・
無線からノイズが流れている。
「こちらリテレ!そっちは無事ですわ!?」
「こ、こちらイーロン!全員無事です!」
「良かった・・・っ!何とか私の射撃が間に合ったようですわ!」
どうやらリテレの《ミニアチュア》によって、落下する鉄塊を微小化させたおかげで、ビゲロも無事で済んだらしい。その場にいた全員がほっと胸をなでおろしたが、イーロンはすぐに声を張り上げた。
「そ、それより向こうの状況はどうなんですか!?キュアレ達は!?」
「それなら心配ありませんわ。向こうはジョットさんに任せてありますわ。」
ドヒュン!
キンッ!
「凄いよあの人・・・!射撃だけで落下物の軌道を反らしてる・・・!」
同じ頃、キュアレと共にいた先輩隊員は驚きを隠せずに、ただジョットの射撃精度に見惚れていた。
「僕達の方に落ちてくる落下物の軌道と重心を瞬時に見極め、どこを撃てばどこに落ちるかを全て計算した上で、正確に射撃をしてるんだ。あの反射神経と判断力、そして何より命中精度・・・まるで神業だ!」
「しかもそれらに至っては、オブジェクトじゃなくて単純にあの人の技能だって言うんだから凄いよなぁ・・・。」
ジョットが扱うのは、〈射〉のジェクトを使ったスナイパーライフル型のオブジェクト《闇夜を射抜く漆黒の鷹 DARKNESSBLACK HAWK ~その弾丸は疾風 悪を滅する黒き翼~》である。このジェクトの能力は、射撃の威力を上げるだけの非常にシンプルなものであり、警察が携帯する拳銃や市販の護身用銃にも用いられる。彼がそれほど一般的なオブジェクトを使ってトレイルブレイザーの班長クラスに上り詰められたのは、偏に彼の天才級の射撃精度によるものだ。
「あれだけ強いのに、コミュ力の無さとオブジェクト名のダサさだけが残念なんだよなぁ。」
「まあそう言ってやるな。あの人がいなかったら、今頃俺達は瓦礫の中でお陀仏だ。」
先輩隊員達がそう話してるのを聞き流しながら、キュアレはリテレに無線で連絡をした。
「あれだけ巨大化している以上、私達のみでの討伐は不可能です。増援が来るまで待機する事を提案します。」
「それはそうですが、増援を待っていては更なる被害が・・・」
「では、何か策があると?」
「それは・・・・・。」
冷静に詰め寄るキュアレ。確かに彼女の提案は間違っていない。
この場にいる隊員では鱗を破壊することは出来ないし、狙撃で目を狙おうにも防がれてしまうだろう。この状況でアーモラームズを倒す術が無いのは、誰の目にも明白だった。
「誰か!助けてくれ!」
その時、近くから男の叫ぶ声がした。
「おい!誰かいるんだろ!?早く・・・助けてくれ!!!」
「・・・まさか、逃げ遅れた人が!?」
煙のせいでどこにいるかは分からないが、確かに助けを求める声が聞こえる。しかし、その声を辿って最初に動いたのは、その場にいるトレイルブレイザーの誰でもなく、アーモラームズだった。
「奴が動きましたわ!」
「声が聞こえた方に向かったって事は、逃げ遅れた人を襲うつもりッスかね?」
「多分そうだろうな。だが、助けようにも奴を止める手段なんて・・・。」
先輩隊員達がそう考えを巡らせている間にも、刻一刻とアーモラームズが近づいていく。 まさしく巨人のような姿をしたアーモラームズは、地鳴りを響かせながら歩を進める。その体躯から発せられる圧倒的なプレッシャーが、彼らの足を縛る。
「おい、なんだよこの馬鹿でかい足音・・・・・・もしかしてさっきの化け物かっ!?おい!いるんだろトレイルブレイザー!!!なんで来てくれないんだよ!?」
迫りくる気配に気づいた男は、泣きそうな声で助けを乞うている。その無情な叫びが、隊員達の胸を痛いほどに締め付けた。
彼らとしても男を助けたいのは山々だ。そんな事は全員分かっている。
だが、アーモラームズに立ち向かう手段もなければ、男を助けられる自信もなかった。アーモラームズの威圧は、彼らにそう思わせるには十分すぎる程に強く、恐怖心を煽るものだったからだ。
一歩、また一歩として響く地鳴り。その音を、彼らは聞く事しかできなかった。
ガンッ!
それは、突然鳴った金属音。怖気づく自分自身に発破をかけるように、イーロンは力任せに地面を叩いた。
「この程度の奴に怖気づいてて、何がトレイルブレイザーだ!何が人々を救うだ!ふざけんじゃねぇ!!!」
そう叫び、イーロンは自分の心を奮い立てる。
「絶対ぶっ飛ばすって俺は誓ったんだ!誓ったんだよ俺の心に!!!出来る出来ないじゃなく、助けを求める人は全員助ける!そんでもって、クリーチャーをぶっ飛ばす!それが出来なきゃ俺は一生・・・一生胸を張って生きれなくなっちまう・・・っ!だったら例え無謀でも、不可能だとしても・・・・・立ち向かわなきゃダメだろ!!!」
イーロン自身の心の叫び。血が滲むほど固く握りしめた鉄の拳。その揺るぎない信念は、まるで鉄のように固く。
「・・・行ってくる。」
そう遺して全力で走り出すイーロン。既に視界は晴れた。彼を妨げる者は誰もいない。彼の視線にあるのは、立ち塞がる鉄の巨人ただ一人。
「うおおおおおぉぉぉぉぉ!!!!!」
ガキィィィィィン!!!!!
鉄と鉄がぶつかり合う、激しい金属音。イーロンの鉄拳が、アーモラームズの鉄鱗を殴った。しかしその拳でさえも、強固な鉄鱗には傷一つつかない。
ドゴォォォンッッッ!!!
返り討ちに殴り飛ばされるイーロン。その体は地面を削りながら転がっていき、土煙の間から痛々しい傷が垣間見えた。
「やめてエルフォンド君!いくらあなたでも敵うはずが・・・・・!」
制止するリテレの声にも構わず、イーロンは再び立ち上がり、立ち向かう。
「無茶ッス!それ以上はエルフォンド君の体まで・・・」
ガキィィィィィン!!!!!
それでも、イーロンは攻撃をやめない。
ドゴォォォンッッッ!!!
二度目の返り討ち。
それでも尚、彼は立ち上がる事をやめない。
倒れても倒れても、彼が諦める事は無かった。
「・・・行かなきゃ・・・」
ネリアは、独りでにそう呟いた。
「今あいつが戦ってるのは、あの人を助ける為でしょ・・・?それを仲間である私達が、なんで・・・どうしてそれを見ているだけでいられるの?あいつが命を賭けて戦ってるのに見殺しにするだけなんて・・・アタシは絶対に嫌だ。」
落ち着いた口調でそう言い放ち、走り出すネリア。先輩隊員達は、無言で彼女の背中を見つめていた。
「・・・行こう。」
無線を通してその言葉を聞いていたジョットの不意な指示に、残された彼らは答えた。
「「「「「了解!!!!!」」」」」
「目標命中。」
(2人合わせて20回は命中したはず。となると、残り10個の目に命中させれば・・・!)
心中でそう呟いたリテレ。
通常の大きさのアーモラームズにおいては、弱点である目が小さすぎて狙撃は困難を極める。しかし、3倍に巨大化させればある程度は当てやすくなる。このまま大人しくしてくれていれば、すぐにでもアーモラームズを倒せるはずだ。
そう彼女は考えていた。
しかしその直後、アーモラームズが、足を大きく振り上げた。
「・・・!」
ドンッッッッッ!!!!!
大地を唸らす地震。脚を通じて、その衝撃が頭頂部までびりびりと伝わる。
ギギギギギギギ・・・・・ガンッッッ!!!
腕を封じていた糸の軋む音が鳴ったかと思うと、地震によって緩んだ柱ごと、とてつもない勢いで吹っ飛ばされた。
ガガガガガッッッンンン!!!
周囲の建物が崩壊し、無数の巨大な鉄塊が猛スピードで落下する。
「早く逃げるぞ!」
「言われなくても逃げてるでしょ!!!」
柱の近くにいたネリア達は幸運にも柱に吹っ飛ばされずに済んだが、遥か上空から破壊された建造物がいくつも落ちて来ている。言うまでもなく、掠っただけでも死は免れない。
ドォン!ドォン!ドォン!
次々と落下する鉄塊が引き起こす土煙のせいで、段々と視界が悪くなる。自分の目の前にいるのが誰で、どこを走っているのかさえ見当がつかない。ただひたすら、足が動き続ける限り彼らは走り続けた。
「おい!上だ!!!」
後方から先輩隊員の怒鳴り声が聞こえた。2人は反射的に空を見上げると、そこには高速で落下する複数の鉄塊が━━━━━
ガラララララッッッ!!!!!
反応する間も、叫ぶ暇すらもなく、彼らの上に鉄塊が襲い掛かり、耳が痛くなるような金属音が鳴り響いた。そしてすぐに、辺りは静かになる。
「おいっ!大丈夫か!?返事してくれ!おいっ!」
泣きそうな声で、その先輩隊員は叫んだ。砂が器官に入り込んで咳を催したが、それでも彼らの無事を信じてそこに近づく。
「おいっ!返事してk・・・!」
「大丈夫ッス。怪我人は・・・ゼロッス!」
そう報告したのは、2人に覆いかぶさったビゲロ。咄嗟に彼らの上に覆いかぶさって、鉄塊から2人を守ったのだ。
「大丈夫って・・・あれだけの高さからこれだけの重さの鉄塊が降ってきて、無事なはずが・・・」
「オデの背中をよく見てくださいッス。」
言われてみると、ビゲロの背中に乗っている鉄塊はさっき落ちて来た物よりもやけに小さい。そのせいか、ビゲロの背中からも血は一切流れていない。
ザザ・・・ザザザ・・・
無線からノイズが流れている。
「こちらリテレ!そっちは無事ですわ!?」
「こ、こちらイーロン!全員無事です!」
「良かった・・・っ!何とか私の射撃が間に合ったようですわ!」
どうやらリテレの《ミニアチュア》によって、落下する鉄塊を微小化させたおかげで、ビゲロも無事で済んだらしい。その場にいた全員がほっと胸をなでおろしたが、イーロンはすぐに声を張り上げた。
「そ、それより向こうの状況はどうなんですか!?キュアレ達は!?」
「それなら心配ありませんわ。向こうはジョットさんに任せてありますわ。」
ドヒュン!
キンッ!
「凄いよあの人・・・!射撃だけで落下物の軌道を反らしてる・・・!」
同じ頃、キュアレと共にいた先輩隊員は驚きを隠せずに、ただジョットの射撃精度に見惚れていた。
「僕達の方に落ちてくる落下物の軌道と重心を瞬時に見極め、どこを撃てばどこに落ちるかを全て計算した上で、正確に射撃をしてるんだ。あの反射神経と判断力、そして何より命中精度・・・まるで神業だ!」
「しかもそれらに至っては、オブジェクトじゃなくて単純にあの人の技能だって言うんだから凄いよなぁ・・・。」
ジョットが扱うのは、〈射〉のジェクトを使ったスナイパーライフル型のオブジェクト《闇夜を射抜く漆黒の鷹 DARKNESSBLACK HAWK ~その弾丸は疾風 悪を滅する黒き翼~》である。このジェクトの能力は、射撃の威力を上げるだけの非常にシンプルなものであり、警察が携帯する拳銃や市販の護身用銃にも用いられる。彼がそれほど一般的なオブジェクトを使ってトレイルブレイザーの班長クラスに上り詰められたのは、偏に彼の天才級の射撃精度によるものだ。
「あれだけ強いのに、コミュ力の無さとオブジェクト名のダサさだけが残念なんだよなぁ。」
「まあそう言ってやるな。あの人がいなかったら、今頃俺達は瓦礫の中でお陀仏だ。」
先輩隊員達がそう話してるのを聞き流しながら、キュアレはリテレに無線で連絡をした。
「あれだけ巨大化している以上、私達のみでの討伐は不可能です。増援が来るまで待機する事を提案します。」
「それはそうですが、増援を待っていては更なる被害が・・・」
「では、何か策があると?」
「それは・・・・・。」
冷静に詰め寄るキュアレ。確かに彼女の提案は間違っていない。
この場にいる隊員では鱗を破壊することは出来ないし、狙撃で目を狙おうにも防がれてしまうだろう。この状況でアーモラームズを倒す術が無いのは、誰の目にも明白だった。
「誰か!助けてくれ!」
その時、近くから男の叫ぶ声がした。
「おい!誰かいるんだろ!?早く・・・助けてくれ!!!」
「・・・まさか、逃げ遅れた人が!?」
煙のせいでどこにいるかは分からないが、確かに助けを求める声が聞こえる。しかし、その声を辿って最初に動いたのは、その場にいるトレイルブレイザーの誰でもなく、アーモラームズだった。
「奴が動きましたわ!」
「声が聞こえた方に向かったって事は、逃げ遅れた人を襲うつもりッスかね?」
「多分そうだろうな。だが、助けようにも奴を止める手段なんて・・・。」
先輩隊員達がそう考えを巡らせている間にも、刻一刻とアーモラームズが近づいていく。 まさしく巨人のような姿をしたアーモラームズは、地鳴りを響かせながら歩を進める。その体躯から発せられる圧倒的なプレッシャーが、彼らの足を縛る。
「おい、なんだよこの馬鹿でかい足音・・・・・・もしかしてさっきの化け物かっ!?おい!いるんだろトレイルブレイザー!!!なんで来てくれないんだよ!?」
迫りくる気配に気づいた男は、泣きそうな声で助けを乞うている。その無情な叫びが、隊員達の胸を痛いほどに締め付けた。
彼らとしても男を助けたいのは山々だ。そんな事は全員分かっている。
だが、アーモラームズに立ち向かう手段もなければ、男を助けられる自信もなかった。アーモラームズの威圧は、彼らにそう思わせるには十分すぎる程に強く、恐怖心を煽るものだったからだ。
一歩、また一歩として響く地鳴り。その音を、彼らは聞く事しかできなかった。
ガンッ!
それは、突然鳴った金属音。怖気づく自分自身に発破をかけるように、イーロンは力任せに地面を叩いた。
「この程度の奴に怖気づいてて、何がトレイルブレイザーだ!何が人々を救うだ!ふざけんじゃねぇ!!!」
そう叫び、イーロンは自分の心を奮い立てる。
「絶対ぶっ飛ばすって俺は誓ったんだ!誓ったんだよ俺の心に!!!出来る出来ないじゃなく、助けを求める人は全員助ける!そんでもって、クリーチャーをぶっ飛ばす!それが出来なきゃ俺は一生・・・一生胸を張って生きれなくなっちまう・・・っ!だったら例え無謀でも、不可能だとしても・・・・・立ち向かわなきゃダメだろ!!!」
イーロン自身の心の叫び。血が滲むほど固く握りしめた鉄の拳。その揺るぎない信念は、まるで鉄のように固く。
「・・・行ってくる。」
そう遺して全力で走り出すイーロン。既に視界は晴れた。彼を妨げる者は誰もいない。彼の視線にあるのは、立ち塞がる鉄の巨人ただ一人。
「うおおおおおぉぉぉぉぉ!!!!!」
ガキィィィィィン!!!!!
鉄と鉄がぶつかり合う、激しい金属音。イーロンの鉄拳が、アーモラームズの鉄鱗を殴った。しかしその拳でさえも、強固な鉄鱗には傷一つつかない。
ドゴォォォンッッッ!!!
返り討ちに殴り飛ばされるイーロン。その体は地面を削りながら転がっていき、土煙の間から痛々しい傷が垣間見えた。
「やめてエルフォンド君!いくらあなたでも敵うはずが・・・・・!」
制止するリテレの声にも構わず、イーロンは再び立ち上がり、立ち向かう。
「無茶ッス!それ以上はエルフォンド君の体まで・・・」
ガキィィィィィン!!!!!
それでも、イーロンは攻撃をやめない。
ドゴォォォンッッッ!!!
二度目の返り討ち。
それでも尚、彼は立ち上がる事をやめない。
倒れても倒れても、彼が諦める事は無かった。
「・・・行かなきゃ・・・」
ネリアは、独りでにそう呟いた。
「今あいつが戦ってるのは、あの人を助ける為でしょ・・・?それを仲間である私達が、なんで・・・どうしてそれを見ているだけでいられるの?あいつが命を賭けて戦ってるのに見殺しにするだけなんて・・・アタシは絶対に嫌だ。」
落ち着いた口調でそう言い放ち、走り出すネリア。先輩隊員達は、無言で彼女の背中を見つめていた。
「・・・行こう。」
無線を通してその言葉を聞いていたジョットの不意な指示に、残された彼らは答えた。
「「「「「了解!!!!!」」」」」
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