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エピローグ
第221話 平和の象徴達
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拝啓 アドロンさんへ
今日も日差しが綺麗です!アドロンさんはお元気ですか?最後にお会いしたのは2年ほど前ですね!こちらはルナさんと一緒に今日もお散歩や追いかけっこをしました。ルナさんの成長には驚かされる毎日です。この前まで歩くことすらできなかったのに今では走ったり、空を飛んだりするんですよ。
スカルドはしっかり働いていますか?近いうちにルナさんと一緒にそちらにお邪魔したいと思います。
バーン家 庭
ジャン達がいなくなってもこの家は賑やかである。何故なら1番元気な子が残っているからだ。
「ルナさんお待ちをー!」
「こっちだよツイスター!」
ルナ・バーン5歳とその姉ツイスター、2人はいつも仲良く遊んでいる。
「ツイスター、見て見て!」
ルナは周囲に氷の粒を漂わせて両手から雷を放つ。
「超キラキラ!」
電気は氷の粒を連鎖的に破裂させて煌びやかな光景を作り出す。
「凄いですよ!ルナさん!キラキラです!」
「えへへへ!マナちゃんみたいだったでしょ!でしょ!」
「ええ、とっても綺麗ですよ。まるで本物のアイドルみたいですよ」
以前から私達の家にはテレビがありましたが、あの一件から両国の技術共有でこの国にもテレビが普及化しました。その一環でアイドルという存在が爆発的に人気になったようです。ルナさんはマナちゃんというアイドルに憧れているみたいで、演出魔法というものに興味を持ち始めました。
「2人とも、ロクちゃんとスプちゃん達が来たわよー。クッキー焼いたから上がって」
窓からアミィが顔を出すと家から甘い匂いがしてきた。
「クッキー!お兄ちゃんとお姉ちゃんも来てる!」
「2人は結婚記念日だから居ないけど、ローズお姉ちゃんは来てるわ」
「やったー!行こツイスター!」
「はい」
ジャンさんとスフールさんの息子さん達は覚えていますか?ロクスさんとスプリさん達ももう魔法を使えますよ!魔法だけじゃなく、スフールさんが使っていた技術も使えるみたいです。
「ばぁば!見て!この服!」
「まぁカッコいい、恐竜さんと骸骨さんね」
「「えっへん!」」
2人はローズにピースサインを送る。
「なんで2人はママをばぁばって言うの?ママはママだよ」
「だってばぁばはばぁばだもん!」
「だもん!」
3人はクッキーを食べながら頭を悩ませる。そんな姿を見てローズ達は微笑む。
「ねぇどうしてツイスター?私より年下の2人がママをばぁばって呼ぶの?」
「それは、ルナさんはアミィさんの子どもなので、母と娘という事でママという事になります。ロクスさん達は」
「僕の事も呼んでよ!」
「すみません、ロクスさんとスプリさんはアミィさんの子どものジャンさんの子どもという事になるので、お婆ちゃんと孫という事でばぁばという事になります」
ツイスターは絵を使いながら説明をする。
家族というのは多いと賑やかで良いですが、説明が少しややこしいですね。ルナさん達には少し難しいみたいです。
「アレ?じゃあルナって、2人のお姉ちゃんじゃないの?」
「そうですよ」
「っ!?」
ルナは驚きのあまり両手を顔に付ける。
「じゃあルナ姉ちゃんって、なんなの?」
「んー?お二人の叔母という事になりますね」
「ルナ姉ちゃんじゃなくて、ルナ叔母ちゃんって事?」
「そうなりますね」
「「叔母ちゃん...」」
「ルナ、オバさんじゃないもん!ツイスターのバカぁ❗️うわぁーん‼️」
「あぁ..ルナさん違うんです!泣かないでください」
「ルナちゃん、ツイスターちゃんを困らせないの」
「「ルナ姉ちゃん、泣き虫~」」
「泣き虫じゃないもん❗️」
「コラ!チビ助共、人を馬鹿にしないの、ルナちゃん謝りなさい」
「「うぅ..だって!ローズのバカァ‼️ふぁーん‼️」」
ルナに続いて、ロクス達も泣き始める。
「すぐに泣くな!もう!」
「だってローズがぁ❗️」
「ローズがぁ❗️」
「うわぁーん❗️」
一気に3人の鳴き声が近所中に響き渡る。
「ほらほら3人とも、泣いてばかりじゃ幸せが逃げちゃうわよ」
アミィは3人まとめて抱きしめながら慰める。
「「「だって、だって..!」」」
「はいはい、泣いてるとクッキー食べられなくなっちゃいますよ~泣き止んだ子にはクッキーあげちゃうよ~」
「「「本当!」」」
アミィの一言で3人はすぐに泣き止み、キラキラした目でクッキーを見つめる。
「は~い、良い子良い子、クッキーはまだまだあるから仲良く食べるのよ」
「「「はーい!」」」
「流石です」
「すみません」
「良いの、良いの、2人も慣れれば分かってくるわ」
アミィは余裕の表情でお茶を飲む。
「時間はたっぷりあるわ、この子達は平和の象徴みたいなものだから..私達がしっかりしなきゃね」
「「はい!」」
「ただいま戻りました」
セバスが魔獣の肉を担いで帰ってきた。
「あら!早かったわね。今日もありがとう」
「おかえりセバス!」
「はい、ただいまです。おや?ロクス様とスプリ様にローズさんもいらしてたんですね」
「セバスさん、お久しぶり」
「ええ、お久しぶりです」
セバスは魔獣の肉を細かくして台所に置く。
「セバス!僕達と戦え!」
「戦え!」
「こら2人とも、セバスさんでしょ。それにセバスさんは仕事が終わったばかりで疲れてるんだからわがまま言わないの」
ローズは2人の頭を撫でながら止める。
「私は別に構いませんが」
「ローズの嘘つき!ベー!」
「ベー!」
「このクソガキ共が..」
「まぁまぁ」
「それにねぇ、戦うんなら私がいるでしょうが」
「えー!だってローズ弱いんだもん!」
「この前勝ったもん!」
「ムキー!手加減してやってんのよ!」
「ローズお姉ちゃんはルナと遊ぼ!」
「ルナちゃーん!」
ルナはローズとツイスターの手を引いて、自室へと走る。
「さてと、私もちょっと見学しようかしら」
「ええ、どうぞお孫さんのご成長をしかと見届けてください」
そのまま、セバス達も庭に出る。
3人は準備をし、戦闘を始める。
「よーし!見てろよ!アチアチビリビリ❗️」
ロクスは電気を纏った火球を投げ飛ばす。
「なるほど、複合魔法ですか..この歳で使えるとは」
「ビュービューバチバチ❗️」
スプリは破裂する暴風を放つ。
「これは!?子供ながらの柔軟な発想。爆発する風とは面白いですね」
セバスは逆立ちをしながら回転をして、同時攻撃を吹き飛ばした。
「ひひん!まだだぞー!鬼火❗️」
「ん?なっ!?」
吹き飛ばされた火球は分裂をして、不規則な動きをし始める。
「どこまでも追いかけるぞ!」
「追いかけるぞ!」
火球から鬼の表情と角が浮かび上がり、セバスをどこまでも追いかける。
「まずい..この威力は」
「2人ともー!カッコいいわよー!」
「ばぁばが褒めてくれた!」
「やったー!」
2人は攻撃を止めてアミィに抱きつく。
火球はセバスに直撃する前に消滅する。
「ほっ...これは危険だ。油断ができませんね」
「セバスさんもお疲れ様、2人もカッコよくてばぁば、驚いちゃった」
「どのくらい驚いた!?」
「驚いた!?」
「うーんそうねぇ...」
末恐ろしいものですね。2人がかりとはいえ、まだ3歳でセバスさんを追い詰めるなんて...でも!ルナさんも負けていません!この前だって...これは後で話しますか。
「ねぇツイスターどうしたの~?」
「あ!はい、なんでもありませんよ!」
「ふーん...あっ!そうだ!ローズお姉ちゃんって、精霊さんの国に行けるんでしょ!ツイスターが言ってたよ!」
「え、誰から聞いたのそれ?」
「えっと、お馬さんから」
「メイデンね...あのバカは...うん、確かに行けるけど、ツイスターやセバスさんも行けるわよ」
ローズは隠し事をしていたのか、仕方ないとルナに白状する。
「そうなの!ツイスターそうなの!?」
「え、ええ」
「なんで黙ってたの!」
「そ、それは...」
「ごめんね、私がお願いしてたの」
「どうして?」
ルナはローズの腕をガシガシと引っ張る。
「ルナちゃんは、もし精霊さん達の国に行けるなら行きたい?」
「うん!」
「どうして?」
「だって!ツイスターとかローズお姉ちゃんとか!セバスみたいな精霊さん達とお友達になりたいの!」
「そう」
「あとねあとね!ママが言ってたの!精霊さんの国にパンプお兄ちゃんが居るって」
「っ!」
「...ルナちゃん、そのお話はジャンお兄ちゃんにしちゃダメよ」
「どうして?」
「精霊さんの世界はとっても危険な場所だからジャンお兄ちゃんが心配しちゃうからよ。お姉ちゃん達と約束できる?」
「んー!うん!」
ルナとローズは親指を合わせて約束を交わす。
とうとうルナさんが精霊界に興味を持ってしまいました。パンプさんの事もアスモンさんの事もしっかり覚えているようです。
夕暮れ時、ローズは疲れて眠ってしまったロクス達を背負い帰宅の準備をしていた。
「「Zzzz」」
「2人とも疲れて寝ちゃったわね」
「寝てれば大人しくて可愛いのよね」
「ローズお姉ちゃんバイバーイ」
「バイバイ、ルナちゃんもママ達の言う事をしっかり聞くのよ」
「はーい」
平和な世界、あの頃とはまた違う大変さもありますが私は今の方が幸せかもしれません。でもアドロンさん達がいればもっと幸せですね。それでは今回はこの辺で終わらせていただきます。
ご返事待っています。 ツイスター
「ローズ...」
「どうしたのスプリ?」
「Zzz」
「ふふ、寝言ね」
「ローズと..結婚する」
「僕も」
「はいはい、かわいい寝言ね」
「「zzz」」
私は時より心配になる。この子達に私が昔パパやママにされた仕打ちをしてしまうんじゃないか..ちゃんと愛せないかなんて考えてしまう。いつかこの子達に乱暴をしないか..せっかくジャンやスフール達が守った平和の象徴を私が壊してしまうんじゃないなんて...だから私はこの子達を出来るだけ愛してあげないと...
今日も日差しが綺麗です!アドロンさんはお元気ですか?最後にお会いしたのは2年ほど前ですね!こちらはルナさんと一緒に今日もお散歩や追いかけっこをしました。ルナさんの成長には驚かされる毎日です。この前まで歩くことすらできなかったのに今では走ったり、空を飛んだりするんですよ。
スカルドはしっかり働いていますか?近いうちにルナさんと一緒にそちらにお邪魔したいと思います。
バーン家 庭
ジャン達がいなくなってもこの家は賑やかである。何故なら1番元気な子が残っているからだ。
「ルナさんお待ちをー!」
「こっちだよツイスター!」
ルナ・バーン5歳とその姉ツイスター、2人はいつも仲良く遊んでいる。
「ツイスター、見て見て!」
ルナは周囲に氷の粒を漂わせて両手から雷を放つ。
「超キラキラ!」
電気は氷の粒を連鎖的に破裂させて煌びやかな光景を作り出す。
「凄いですよ!ルナさん!キラキラです!」
「えへへへ!マナちゃんみたいだったでしょ!でしょ!」
「ええ、とっても綺麗ですよ。まるで本物のアイドルみたいですよ」
以前から私達の家にはテレビがありましたが、あの一件から両国の技術共有でこの国にもテレビが普及化しました。その一環でアイドルという存在が爆発的に人気になったようです。ルナさんはマナちゃんというアイドルに憧れているみたいで、演出魔法というものに興味を持ち始めました。
「2人とも、ロクちゃんとスプちゃん達が来たわよー。クッキー焼いたから上がって」
窓からアミィが顔を出すと家から甘い匂いがしてきた。
「クッキー!お兄ちゃんとお姉ちゃんも来てる!」
「2人は結婚記念日だから居ないけど、ローズお姉ちゃんは来てるわ」
「やったー!行こツイスター!」
「はい」
ジャンさんとスフールさんの息子さん達は覚えていますか?ロクスさんとスプリさん達ももう魔法を使えますよ!魔法だけじゃなく、スフールさんが使っていた技術も使えるみたいです。
「ばぁば!見て!この服!」
「まぁカッコいい、恐竜さんと骸骨さんね」
「「えっへん!」」
2人はローズにピースサインを送る。
「なんで2人はママをばぁばって言うの?ママはママだよ」
「だってばぁばはばぁばだもん!」
「だもん!」
3人はクッキーを食べながら頭を悩ませる。そんな姿を見てローズ達は微笑む。
「ねぇどうしてツイスター?私より年下の2人がママをばぁばって呼ぶの?」
「それは、ルナさんはアミィさんの子どもなので、母と娘という事でママという事になります。ロクスさん達は」
「僕の事も呼んでよ!」
「すみません、ロクスさんとスプリさんはアミィさんの子どものジャンさんの子どもという事になるので、お婆ちゃんと孫という事でばぁばという事になります」
ツイスターは絵を使いながら説明をする。
家族というのは多いと賑やかで良いですが、説明が少しややこしいですね。ルナさん達には少し難しいみたいです。
「アレ?じゃあルナって、2人のお姉ちゃんじゃないの?」
「そうですよ」
「っ!?」
ルナは驚きのあまり両手を顔に付ける。
「じゃあルナ姉ちゃんって、なんなの?」
「んー?お二人の叔母という事になりますね」
「ルナ姉ちゃんじゃなくて、ルナ叔母ちゃんって事?」
「そうなりますね」
「「叔母ちゃん...」」
「ルナ、オバさんじゃないもん!ツイスターのバカぁ❗️うわぁーん‼️」
「あぁ..ルナさん違うんです!泣かないでください」
「ルナちゃん、ツイスターちゃんを困らせないの」
「「ルナ姉ちゃん、泣き虫~」」
「泣き虫じゃないもん❗️」
「コラ!チビ助共、人を馬鹿にしないの、ルナちゃん謝りなさい」
「「うぅ..だって!ローズのバカァ‼️ふぁーん‼️」」
ルナに続いて、ロクス達も泣き始める。
「すぐに泣くな!もう!」
「だってローズがぁ❗️」
「ローズがぁ❗️」
「うわぁーん❗️」
一気に3人の鳴き声が近所中に響き渡る。
「ほらほら3人とも、泣いてばかりじゃ幸せが逃げちゃうわよ」
アミィは3人まとめて抱きしめながら慰める。
「「「だって、だって..!」」」
「はいはい、泣いてるとクッキー食べられなくなっちゃいますよ~泣き止んだ子にはクッキーあげちゃうよ~」
「「「本当!」」」
アミィの一言で3人はすぐに泣き止み、キラキラした目でクッキーを見つめる。
「は~い、良い子良い子、クッキーはまだまだあるから仲良く食べるのよ」
「「「はーい!」」」
「流石です」
「すみません」
「良いの、良いの、2人も慣れれば分かってくるわ」
アミィは余裕の表情でお茶を飲む。
「時間はたっぷりあるわ、この子達は平和の象徴みたいなものだから..私達がしっかりしなきゃね」
「「はい!」」
「ただいま戻りました」
セバスが魔獣の肉を担いで帰ってきた。
「あら!早かったわね。今日もありがとう」
「おかえりセバス!」
「はい、ただいまです。おや?ロクス様とスプリ様にローズさんもいらしてたんですね」
「セバスさん、お久しぶり」
「ええ、お久しぶりです」
セバスは魔獣の肉を細かくして台所に置く。
「セバス!僕達と戦え!」
「戦え!」
「こら2人とも、セバスさんでしょ。それにセバスさんは仕事が終わったばかりで疲れてるんだからわがまま言わないの」
ローズは2人の頭を撫でながら止める。
「私は別に構いませんが」
「ローズの嘘つき!ベー!」
「ベー!」
「このクソガキ共が..」
「まぁまぁ」
「それにねぇ、戦うんなら私がいるでしょうが」
「えー!だってローズ弱いんだもん!」
「この前勝ったもん!」
「ムキー!手加減してやってんのよ!」
「ローズお姉ちゃんはルナと遊ぼ!」
「ルナちゃーん!」
ルナはローズとツイスターの手を引いて、自室へと走る。
「さてと、私もちょっと見学しようかしら」
「ええ、どうぞお孫さんのご成長をしかと見届けてください」
そのまま、セバス達も庭に出る。
3人は準備をし、戦闘を始める。
「よーし!見てろよ!アチアチビリビリ❗️」
ロクスは電気を纏った火球を投げ飛ばす。
「なるほど、複合魔法ですか..この歳で使えるとは」
「ビュービューバチバチ❗️」
スプリは破裂する暴風を放つ。
「これは!?子供ながらの柔軟な発想。爆発する風とは面白いですね」
セバスは逆立ちをしながら回転をして、同時攻撃を吹き飛ばした。
「ひひん!まだだぞー!鬼火❗️」
「ん?なっ!?」
吹き飛ばされた火球は分裂をして、不規則な動きをし始める。
「どこまでも追いかけるぞ!」
「追いかけるぞ!」
火球から鬼の表情と角が浮かび上がり、セバスをどこまでも追いかける。
「まずい..この威力は」
「2人ともー!カッコいいわよー!」
「ばぁばが褒めてくれた!」
「やったー!」
2人は攻撃を止めてアミィに抱きつく。
火球はセバスに直撃する前に消滅する。
「ほっ...これは危険だ。油断ができませんね」
「セバスさんもお疲れ様、2人もカッコよくてばぁば、驚いちゃった」
「どのくらい驚いた!?」
「驚いた!?」
「うーんそうねぇ...」
末恐ろしいものですね。2人がかりとはいえ、まだ3歳でセバスさんを追い詰めるなんて...でも!ルナさんも負けていません!この前だって...これは後で話しますか。
「ねぇツイスターどうしたの~?」
「あ!はい、なんでもありませんよ!」
「ふーん...あっ!そうだ!ローズお姉ちゃんって、精霊さんの国に行けるんでしょ!ツイスターが言ってたよ!」
「え、誰から聞いたのそれ?」
「えっと、お馬さんから」
「メイデンね...あのバカは...うん、確かに行けるけど、ツイスターやセバスさんも行けるわよ」
ローズは隠し事をしていたのか、仕方ないとルナに白状する。
「そうなの!ツイスターそうなの!?」
「え、ええ」
「なんで黙ってたの!」
「そ、それは...」
「ごめんね、私がお願いしてたの」
「どうして?」
ルナはローズの腕をガシガシと引っ張る。
「ルナちゃんは、もし精霊さん達の国に行けるなら行きたい?」
「うん!」
「どうして?」
「だって!ツイスターとかローズお姉ちゃんとか!セバスみたいな精霊さん達とお友達になりたいの!」
「そう」
「あとねあとね!ママが言ってたの!精霊さんの国にパンプお兄ちゃんが居るって」
「っ!」
「...ルナちゃん、そのお話はジャンお兄ちゃんにしちゃダメよ」
「どうして?」
「精霊さんの世界はとっても危険な場所だからジャンお兄ちゃんが心配しちゃうからよ。お姉ちゃん達と約束できる?」
「んー!うん!」
ルナとローズは親指を合わせて約束を交わす。
とうとうルナさんが精霊界に興味を持ってしまいました。パンプさんの事もアスモンさんの事もしっかり覚えているようです。
夕暮れ時、ローズは疲れて眠ってしまったロクス達を背負い帰宅の準備をしていた。
「「Zzzz」」
「2人とも疲れて寝ちゃったわね」
「寝てれば大人しくて可愛いのよね」
「ローズお姉ちゃんバイバーイ」
「バイバイ、ルナちゃんもママ達の言う事をしっかり聞くのよ」
「はーい」
平和な世界、あの頃とはまた違う大変さもありますが私は今の方が幸せかもしれません。でもアドロンさん達がいればもっと幸せですね。それでは今回はこの辺で終わらせていただきます。
ご返事待っています。 ツイスター
「ローズ...」
「どうしたのスプリ?」
「Zzz」
「ふふ、寝言ね」
「ローズと..結婚する」
「僕も」
「はいはい、かわいい寝言ね」
「「zzz」」
私は時より心配になる。この子達に私が昔パパやママにされた仕打ちをしてしまうんじゃないか..ちゃんと愛せないかなんて考えてしまう。いつかこの子達に乱暴をしないか..せっかくジャンやスフール達が守った平和の象徴を私が壊してしまうんじゃないなんて...だから私はこの子達を出来るだけ愛してあげないと...
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