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最後の魔法編
第213話その2 最後の魔法
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『対大型魔獣機械兵P・M・D5機現着!直ちに月を破壊しろ』
怪獣型の機械兵5機が同時に月に向かってミサイルや光線等の銃火器を放つ。
「科学軍め、まだこんな戦力を残してやがったか..あんなのポンポンと出されたらマジで負けてたんじゃないの?アタシら」
「ええ、ですが今は心強い。力を合わせましょう」
セバスとサラは共に機械兵の残骸などを投げ飛ばし、月の表面にクレーターを量産する。
「ジャン、大丈夫なの?」
「大丈夫だよ。心配しなくても..母さんも今はアレを壊さないと」
ジャンは魔銃を口で咥えながらマガジンを取り出し、魔力を込めて装填する。
「フルバースト‼️」
「マジックシュート❗️」
アミィは拾った木の枝を杖に変化させ、周囲の瓦礫や魔力の球を一斉に月へと飛ばす。
全身全霊。各々が今出せる全力を出し、月の破壊を試みるが巨大な星の前に生き物の力など無力に近い。
「イイぞ..このままお前らを消してやる。そしてこの星の裏側にいる人間を絶望を生み出す家畜にしてやるよぉ❗️」
マモンも全力で月を押し込んでいる。
「うっ!」
いくら奇跡の力がジャンを味方しようともとうとう限界が来た。完全に魔力が尽きた。
「ジャン!」
ジャンはその場に跪いた。もはや自分の体を持ち上げる力すら残っていない。
「ジャン!」
「はぁはぁ!はぁはぁ!」
パンプ...ごめん、せっかく力を貸してくれたのに..肝心の僕がこれじゃあ..でも、凄いんだぜ。みんなが支え合ってる。魔法も科学も関係ない。僕らの戦いに意味はあったんだ。
「ん?」
跪いた時にポケットから何かが落ちた。
「コレって..確か」
ジャンはポケットから落ちた小瓶を拾う。
「魔力増強剤」
気づいた時には既に飲んでいた。副作用なんてどうでも良い。これ以上の犠牲は全部..全部!僕が背負う!
「ジャン?」
ジャンの体から限界以上の魔力が溢れ出す。
「な、なんだ!?またアイツか!」
マモンはジャンに飛びつくがあまりの魔力の圧に吹き飛ばされる。
「ジャン!やめろ!それ以上は体が持たなくなる!死んじまうぞ❗️」
「ダメだ!離れるぞ!」
ザルの声はジャンに届かない。クラムが周囲の者達を担いで移動する。
「ジャン、どうしちまったんだ」
「イグニート‼️」
ジャンがそう叫ぶと魔力の塊が炎の巨人となって月を受け止めた。
「アレはイグニートだ..」
「ヤベェ..デカすぎだろ」
「でもアレなら」
「ウォォォォォ‼️」
雄叫びを上げながら更に巨大化していく巨人は月を弾き返して消えた。
「やったぁ❗️」
「って!マズイ!早くジャンを回収しないと」
「ば、バカなそんなハズは...」
マモンの計画は全て阻止された。ジャンの体からは湯気を出しながらふらついた足で立ち、マモンを睨む。
「おのれ‼️ジャン・バーン‼️」
「ファイア..ボール...」
マモンは小さな火球を気にする事なく体で受け止め、拳をジャンの顔面にくらわせる。しかし、ジャンはピクリとも動く事なくマモンを睨みつけた。
「な、何!?どうな...っ!?な、お、俺の体が」
マモンの体が割れたガラスのように粉々に崩れていく。
「お前はもう終わりだ..僕らの勝ちだ」
「バカな..バカなぁ‼️」
ジャンは倒れ、マモンは消滅する。
月は再び空へと戻り、最悪の魔王は消え、戦いは終わった。
怪獣型の機械兵5機が同時に月に向かってミサイルや光線等の銃火器を放つ。
「科学軍め、まだこんな戦力を残してやがったか..あんなのポンポンと出されたらマジで負けてたんじゃないの?アタシら」
「ええ、ですが今は心強い。力を合わせましょう」
セバスとサラは共に機械兵の残骸などを投げ飛ばし、月の表面にクレーターを量産する。
「ジャン、大丈夫なの?」
「大丈夫だよ。心配しなくても..母さんも今はアレを壊さないと」
ジャンは魔銃を口で咥えながらマガジンを取り出し、魔力を込めて装填する。
「フルバースト‼️」
「マジックシュート❗️」
アミィは拾った木の枝を杖に変化させ、周囲の瓦礫や魔力の球を一斉に月へと飛ばす。
全身全霊。各々が今出せる全力を出し、月の破壊を試みるが巨大な星の前に生き物の力など無力に近い。
「イイぞ..このままお前らを消してやる。そしてこの星の裏側にいる人間を絶望を生み出す家畜にしてやるよぉ❗️」
マモンも全力で月を押し込んでいる。
「うっ!」
いくら奇跡の力がジャンを味方しようともとうとう限界が来た。完全に魔力が尽きた。
「ジャン!」
ジャンはその場に跪いた。もはや自分の体を持ち上げる力すら残っていない。
「ジャン!」
「はぁはぁ!はぁはぁ!」
パンプ...ごめん、せっかく力を貸してくれたのに..肝心の僕がこれじゃあ..でも、凄いんだぜ。みんなが支え合ってる。魔法も科学も関係ない。僕らの戦いに意味はあったんだ。
「ん?」
跪いた時にポケットから何かが落ちた。
「コレって..確か」
ジャンはポケットから落ちた小瓶を拾う。
「魔力増強剤」
気づいた時には既に飲んでいた。副作用なんてどうでも良い。これ以上の犠牲は全部..全部!僕が背負う!
「ジャン?」
ジャンの体から限界以上の魔力が溢れ出す。
「な、なんだ!?またアイツか!」
マモンはジャンに飛びつくがあまりの魔力の圧に吹き飛ばされる。
「ジャン!やめろ!それ以上は体が持たなくなる!死んじまうぞ❗️」
「ダメだ!離れるぞ!」
ザルの声はジャンに届かない。クラムが周囲の者達を担いで移動する。
「ジャン、どうしちまったんだ」
「イグニート‼️」
ジャンがそう叫ぶと魔力の塊が炎の巨人となって月を受け止めた。
「アレはイグニートだ..」
「ヤベェ..デカすぎだろ」
「でもアレなら」
「ウォォォォォ‼️」
雄叫びを上げながら更に巨大化していく巨人は月を弾き返して消えた。
「やったぁ❗️」
「って!マズイ!早くジャンを回収しないと」
「ば、バカなそんなハズは...」
マモンの計画は全て阻止された。ジャンの体からは湯気を出しながらふらついた足で立ち、マモンを睨む。
「おのれ‼️ジャン・バーン‼️」
「ファイア..ボール...」
マモンは小さな火球を気にする事なく体で受け止め、拳をジャンの顔面にくらわせる。しかし、ジャンはピクリとも動く事なくマモンを睨みつけた。
「な、何!?どうな...っ!?な、お、俺の体が」
マモンの体が割れたガラスのように粉々に崩れていく。
「お前はもう終わりだ..僕らの勝ちだ」
「バカな..バカなぁ‼️」
ジャンは倒れ、マモンは消滅する。
月は再び空へと戻り、最悪の魔王は消え、戦いは終わった。
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