僕と精霊〜The last magic〜

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最後の魔法編

第197話 伝説の再現

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 はるか昔、龍神町がまだ竜の里と呼ばれていた頃の話。1人の黒龍が里を火の海にした。黒龍は破壊と殺戮を繰り返し、人々に絶望を刻んだ。しかし、人間達は諦めなかった。英雄が居たからである。現龍神学園の学園長こと、ゼノ・グラドンとその精霊である龍神。そして、もう1人、少年の名はジャン・バーン。

 そして今、ゼノと龍神、奇しくも英雄と同じ名を持つ男ジャンによって、伝説の戦いが再び始まる。

「ジャン君、サポートお願いします」
「サポート?舐めるなよ、アンタに遅れとる程落ちぶれちゃいないよ」
(では共に)
ジャンは駆け出し攻撃の構えを取る。

「おいガキ、テメェじゃ役不足だ。失せろ」
「ロキ❗️」
黒い炎を纏った拳がガルディバルに腹目掛けて飛び出す。

「何..!?防御が」
ガルディバルは防御の構え取った。しかし、ジャンの拳が先に腹へと到達していた。

「ほう..」
(感心している場合ではない!回復だ!)
「何故だ...何故、確かに俺の防御の方が先だった」

「なんだよ。龍神様の兄だって言うからどんな凄いヤツかと思ったんだがな。こんな初歩的な攻撃も防げないのかよ」
ジャンはニヤリと笑い、拳の炎を振り払う。

「あんな生活だったか?」
(おそらくあの姿による凶暴化みたいなものだろう...いや、お前を恨んで拗ねているのかもな。ハッハッハ!)
「くっ!確かに..」
息を整えゼノは剣を構える。

「テメェ、ただのガキじゃねぇな。おもしれぇ!来い!」
「アグニ❗️」
ジャンが構えを取ると巨大な火柱が地面から噴き出す。

「なんだ?さっきの攻撃に比べては威力が足りねぇな」
余裕綽々、ガルディバルは火柱を振り払う。
「カグツチ❗️」
間髪入れずにジャンはガルディバルの足に蹴りをくらわせる。

「ぐぅ!どうなってる!」
「テメェで考えやがれ、それが出来なきゃその程度だ」

こ、このガキ!あの攻撃はブラフか

コイツ、アグニを防ぎやがった。肉弾戦でいくか!

「クラッシュキャノン❗️」
「なっ!鬱陶しいジジイだ❗️」
今だ❗️

 ゼノの不意打ち魔弾に気を取られたガルディバルの腹にジャンは無慈悲にも更に追い討ちをかける。
「こ、この...!?」

 な、何故だ。こんなガキより俺の方が圧倒的に強いはず...俺が押されているだと..愚弟とあの老いぼれに!?

「ふざけるな...ふざけるなぁ‼️」
ガルディバルの雄叫びと共に体から黒い瘴気が溢れ出す。

「まずは老いぼれからだぁ..!魂すら残らないと思えよ‼️」
新たなる伝説へ。戦いは静かに歴史を刻む。










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