僕と精霊〜The last magic〜

一般人

文字の大きさ
上 下
607 / 747
最後の魔法編

第186話 一途な色欲

しおりを挟む
 ジャンとパンプは隙をつかれ、戦場に散った。

「フンッ、まずは僕を殺してくれたガキと害獣。次はユウスケだ」
ケンジキの背中から光の輪が生え、宙に浮き始める。

「ユウスケを殺し、次は世直しだ。今は少々あの悪魔共が邪魔だ。最初は僕が最強の魔人になる為の道具だったがもう必要無い..っ!」
ケンザキはその場を去ろうとしたその時、背後からただならぬ気配を感じ取った。
「貴様がパンピーを殺したのか?」
アスモンが複数の悪魔達を引き連れてやって来た。

「パンピー?あぁ、そんな名前だったか?そこに落ちてる害獣なら、さっ」
「死ね」
有無を言わさずアスモンはケンザキの顔を抉る。

「随分な怪力だねぇ~お嬢ちゃん」
「チュチュ」
「ギィギィー‼️」
アスモンの怒りに反応して変貌したチュチュがケンザキに飛び掛かる。

「シールド」
「ギィヤ❗️ギャア❗️」
ケンザキの前にガラスのように透き通ったバリアが現れ、チュチュの進行を止める。

「おい、お前ら何をしている。いけ」
「「「「うおおおぉ‼️‼️」」」」
下僕の悪魔達も一斉に飛びかかるがバリアを超える事ができない。

「ふふふ、所詮悪魔もこの程度か。もう僕を止める事はできないぞ!」
「邪魔な壁だな。開けろ」
「なっ!がぼっ!」
アスモンはバリアをすり抜けてケンザキの腹に拳をめり込ませる。

「な、何..!何故バリアが..この!」
「いけ!アスモン様!」
「死ねぇー❗️」
ケンザキはアスモンの口から放たれた光線をギリギリで躱す。

「チッ!解除!」
バリアが解かれると同時にチュチュ達が前へ
「バーストフレイム❗️」
「「「「「ぐわァァァ❗️」」」」」
ケンザキが繰り出した炎で殆どの悪魔が燃える尽きる。

「見た目はおチビちゃんだが油断ならん。上位の悪魔か?」
魂喰たまくい
死んだ悪魔達の魂がアスモンに取り込まれる。

 アスモンに変化が現れる。
われ色欲しきよく大悪魔だいあくまアスモンテスなり、色欲しきよくのままに一途いちずあいし、あいける。われ邪魔しゃまするものめっす」
色欲の悪魔アスモンテス。完全なる悪魔へと覚醒。

「姿が変わった..まったく..興味深い」
変身するタイプの生物か。まるでサバイバーだな。さてと、まずは色欲のアスモンテス様に花束でも...ん?私は今何を?


「あ、主人...兄上、我が命、燃え尽きる前に...」
イグニートは力を振り絞り、ジャン達の方へ這いつくばる。







しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

日本列島、時震により転移す!

黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。

悪役貴族の四男に転生した俺は、怠惰で自由な生活がしたいので、自由気ままな冒険者生活(スローライフ)を始めたかった。

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
俺は何もしてないのに兄達のせいで悪役貴族扱いされているんだが…… アーノルドは名門貴族クローリー家の四男に転生した。家の掲げる独立独行の家訓のため、剣技に魔術果ては鍛冶師の技術を身に着けた。 そして15歳となった現在。アーノルドは、魔剣士を育成する教育機関に入学するのだが、親戚や上の兄達のせいで悪役扱いをされ、付いた渾名は【悪役公子】。  実家ではやりたくもない【付与魔術】をやらされ、学園に通っていても心の無い言葉を投げかけられる日々に嫌気がさした俺は、自由を求めて冒険者になる事にした。  剣術ではなく刀を打ち刀を使う彼は、憧れの自由と、美味いメシとスローライフを求めて、時に戦い。時にメシを食らい、時に剣を打つ。  アーノルドの第二の人生が幕を開ける。しかし、同級生で仲の悪いメイザース家の娘ミナに学園での態度が演技だと知られてしまい。アーノルドの理想の生活は、ハチャメチャなものになって行く。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

素材ガチャで【合成マスター】スキルを獲得したので、世界最強の探索者を目指します。

名無し
ファンタジー
学園『ホライズン』でいじめられっ子の生徒、G級探索者の白石優也。いつものように不良たちに虐げられていたが、勇気を出してやり返すことに成功する。その勢いで、近隣に出没したモンスター討伐に立候補した優也。その選択が彼の運命を大きく変えていくことになるのであった。

良いものは全部ヒトのもの

猫枕
恋愛
会うたびにミリアム容姿のことを貶しまくる婚約者のクロード。 ある日我慢の限界に達したミリアムはクロードを顔面グーパンして婚約破棄となる。 翌日からは学園でブスゴリラと渾名されるようになる。 一人っ子のミリアムは婿養子を探さなければならない。 『またすぐ別の婚約者候補が現れて、私の顔を見た瞬間にがっかりされるんだろうな』 憂鬱な気分のミリアムに両親は無理に結婚しなくても好きに生きていい、と言う。 自分の望む人生のあり方を模索しはじめるミリアムであったが。

俺が死んでから始まる物語

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていたポーター(荷物運び)のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもないことは自分でも解っていた。 だが、それでもセレスはパーティに残りたかったので土下座までしてリヒトに情けなくもしがみついた。 余りにしつこいセレスに頭に来たリヒトはつい剣の柄でセレスを殴った…そして、セレスは亡くなった。 そこからこの話は始まる。 セレスには誰にも言った事が無い『秘密』があり、その秘密のせいで、死ぬことは怖く無かった…死から始まるファンタジー此処に開幕

(完結)足手まといだと言われパーティーをクビになった補助魔法師だけど、足手まといになった覚えは無い!

ちゃむふー
ファンタジー
今までこのパーティーで上手くやってきたと思っていた。 なのに突然のパーティークビ宣言!! 確かに俺は直接の攻撃タイプでは無い。 補助魔法師だ。 俺のお陰で皆の攻撃力防御力回復力は約3倍にはなっていた筈だ。 足手まといだから今日でパーティーはクビ?? そんな理由認められない!!! 俺がいなくなったら攻撃力も防御力も回復力も3分の1になるからな?? 分かってるのか? 俺を追い出した事、絶対後悔するからな!!! ファンタジー初心者です。 温かい目で見てください(*'▽'*) 一万文字以下の短編の予定です!

大器晩成エンチャンター~Sランク冒険者パーティから追放されてしまったが、追放後の成長度合いが凄くて世界最強になる

遠野紫
ファンタジー
「な、なんでだよ……今まで一緒に頑張って来たろ……?」 「頑張って来たのは俺たちだよ……お前はお荷物だ。サザン、お前にはパーティから抜けてもらう」 S級冒険者パーティのエンチャンターであるサザンは或る時、パーティリーダーから追放を言い渡されてしまう。 村の仲良し四人で結成したパーティだったが、サザンだけはなぜか実力が伸びなかったのだ。他のメンバーに追いつくために日々努力を重ねたサザンだったが結局報われることは無く追放されてしまった。 しかしサザンはレアスキル『大器晩成』を持っていたため、ある時突然その強さが解放されたのだった。 とてつもない成長率を手にしたサザンの最強エンチャンターへの道が今始まる。

処理中です...