僕と精霊〜The last magic〜

一般人

文字の大きさ
上 下
561 / 747
最後の魔法編

第174話 生きとし生ける者達へ

しおりを挟む
「この魔獣、なんて強さだ!」
「我々天使の威厳が効かないのか!?」

「我にとって主人が絶対、正義。故に貴様らを殺す。これが我の使命」
「ジャン達の邪魔をするって事はお前達が悪いヤツだろ!」
イグニートとクラムは次々と天使を殺し続ける。

 ジャン達の前に現れたのは精霊界に居るはずのザンパと死んだはずのガブリラだった。

「兄ちゃんがなんでここに?」
「今はそんな事話してる場合じゃないだろ。パンプ、力を貸してくれ」

「おう..今出せる全部だ...ブーストジュエル」
パンプは残った力で作り出した宝石をザンパに打ち込む
「力がみなぎる..さぁリベンジといこうか!」
「....」

 ザンパの宝石の槍とサンドーガの刀が再びぶつかり合う。
「...!」
「その動きはもう見た!オラァァァ‼️」
無数の斬撃をすり抜けて槍がサンドーガを貫く

「...」
「兄ちゃんが勝った..」
「まだだ、ヤツはまだ死んでない..でも僕らの攻撃より効いてる」

 ガブリラの光を纏った蹴りがベルゴンドに直撃する。
「凄い、ガブリラ、本当にガブリラなんですね!」
「ウリエラ、今は感動している場合ではないと思うぞ」
「あっ!はい!一緒に戦いますよ!」
久々だというのに2人は完璧な連携でベルゴンドを圧倒し始めた。まるでウリエラは見えない翼で空を舞うかのようにガブリラの動きに合わせる。

 ああ、グランドール様。こんな愚かで身勝手な私をお許しください。今だけは捨てた天使の力を今だけは使う事をお許しください。
「いくぞウリエラ」
「ええ、ガブリラ」
2人が手を合わせると巨大な光の弓矢が現れる。

「「一矢天罰の極刑いっしてんばつのきょっけい」」
放たれた光の矢がベルゴンドを貫いて肉体を消滅させる。

「ふっ、以前より力が強くなってるが動きは単調になったな」
ザンパは刀を払い落としてサンドーガを蹴り上げる。

「...!」
「パンプ、俺はお前にとって誇れる兄になれたか?」
「もちろんだ」

「そうか、ジャン殿!弟をこれからも頼む❗️」
ザンパは2人に宝石を撃ち込み、槍の先端に力を溜め始める。
「グングニル...バースト‼️」
槍の先端から放たれた光線を浴びたサンドーガは粉々に消え去る。

「ふっ.....」
「す、すげぇ!兄ちゃん!..あれ?兄ちゃん?」
パンプ達の前からザンパは消えていた。ガブリラも同様だ。何処かへ行ってしまったのか...それとも幻だったのか

「ガブリラ...蘇ったわけではないのですね。またいつか会えると良いですね」
ウリエラは空へ祈りを捧げる。


「あのよー❗️お前ら!手が空いたなら加勢してくれ❗️」
ザル達の戦いはまだまだ続く








しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

日本列島、時震により転移す!

黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。

大器晩成エンチャンター~Sランク冒険者パーティから追放されてしまったが、追放後の成長度合いが凄くて世界最強になる

遠野紫
ファンタジー
「な、なんでだよ……今まで一緒に頑張って来たろ……?」 「頑張って来たのは俺たちだよ……お前はお荷物だ。サザン、お前にはパーティから抜けてもらう」 S級冒険者パーティのエンチャンターであるサザンは或る時、パーティリーダーから追放を言い渡されてしまう。 村の仲良し四人で結成したパーティだったが、サザンだけはなぜか実力が伸びなかったのだ。他のメンバーに追いつくために日々努力を重ねたサザンだったが結局報われることは無く追放されてしまった。 しかしサザンはレアスキル『大器晩成』を持っていたため、ある時突然その強さが解放されたのだった。 とてつもない成長率を手にしたサザンの最強エンチャンターへの道が今始まる。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

【完結】先だった妻と再び巡り逢うために、異世界で第二の人生を幸せに過ごしたいと思います

七地潮
ファンタジー
妻に先立たれた 後藤 丈二(56)は、その年代に有りがちな、家事が全く出来ない中年男性。 独り身になって1年ほど経つ頃、不摂生で自分も亡くなってしまう。 が、気付けば『切り番当選者』などと言われ、半ば押しつけられる様に、別の世界で第二の人生を歩む事に。 再び妻に巡り合う為に、家族や仲間を増やしつつ、異世界で旅をしながら幸せを求める…………話のはず。 独自世界のゆるふわ設定です。 誤字脱字は再掲載時にチェックしていますけど、出てくるかもしれません、すみません。 毎日0時にアップしていきます。 タグに情報入れすぎで、逆に検索に引っかからないパターンなのでは?と思いつつ、ガッツリ書き込んでます。 よろしくお願いします。 ※この話は小説家になろうさんでアップした話を掲載しております。 ※なろうさんでは最後までアップしていますけど、こちらではハッピーエンド迄しか掲載しない予定です。

【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~

シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。 木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。 しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。 そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。 【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】

俺が死んでから始まる物語

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていたポーター(荷物運び)のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもないことは自分でも解っていた。 だが、それでもセレスはパーティに残りたかったので土下座までしてリヒトに情けなくもしがみついた。 余りにしつこいセレスに頭に来たリヒトはつい剣の柄でセレスを殴った…そして、セレスは亡くなった。 そこからこの話は始まる。 セレスには誰にも言った事が無い『秘密』があり、その秘密のせいで、死ぬことは怖く無かった…死から始まるファンタジー此処に開幕

クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~

いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。 他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。 「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。 しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。 1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化! 自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働! 「転移者が世界を良くする?」 「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」 追放された少年の第2の人生が、始まる――! ※本作品は他サイト様でも掲載中です。

処理中です...