僕と精霊〜The last magic〜

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最後の魔法編

第174話 生きとし生ける者達へ

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「この魔獣、なんて強さだ!」
「我々天使の威厳が効かないのか!?」

「我にとって主人が絶対、正義。故に貴様らを殺す。これが我の使命」
「ジャン達の邪魔をするって事はお前達が悪いヤツだろ!」
イグニートとクラムは次々と天使を殺し続ける。

 ジャン達の前に現れたのは精霊界に居るはずのザンパと死んだはずのガブリラだった。

「兄ちゃんがなんでここに?」
「今はそんな事話してる場合じゃないだろ。パンプ、力を貸してくれ」

「おう..今出せる全部だ...ブーストジュエル」
パンプは残った力で作り出した宝石をザンパに打ち込む
「力がみなぎる..さぁリベンジといこうか!」
「....」

 ザンパの宝石の槍とサンドーガの刀が再びぶつかり合う。
「...!」
「その動きはもう見た!オラァァァ‼️」
無数の斬撃をすり抜けて槍がサンドーガを貫く

「...」
「兄ちゃんが勝った..」
「まだだ、ヤツはまだ死んでない..でも僕らの攻撃より効いてる」

 ガブリラの光を纏った蹴りがベルゴンドに直撃する。
「凄い、ガブリラ、本当にガブリラなんですね!」
「ウリエラ、今は感動している場合ではないと思うぞ」
「あっ!はい!一緒に戦いますよ!」
久々だというのに2人は完璧な連携でベルゴンドを圧倒し始めた。まるでウリエラは見えない翼で空を舞うかのようにガブリラの動きに合わせる。

 ああ、グランドール様。こんな愚かで身勝手な私をお許しください。今だけは捨てた天使の力を今だけは使う事をお許しください。
「いくぞウリエラ」
「ええ、ガブリラ」
2人が手を合わせると巨大な光の弓矢が現れる。

「「一矢天罰の極刑いっしてんばつのきょっけい」」
放たれた光の矢がベルゴンドを貫いて肉体を消滅させる。

「ふっ、以前より力が強くなってるが動きは単調になったな」
ザンパは刀を払い落としてサンドーガを蹴り上げる。

「...!」
「パンプ、俺はお前にとって誇れる兄になれたか?」
「もちろんだ」

「そうか、ジャン殿!弟をこれからも頼む❗️」
ザンパは2人に宝石を撃ち込み、槍の先端に力を溜め始める。
「グングニル...バースト‼️」
槍の先端から放たれた光線を浴びたサンドーガは粉々に消え去る。

「ふっ.....」
「す、すげぇ!兄ちゃん!..あれ?兄ちゃん?」
パンプ達の前からザンパは消えていた。ガブリラも同様だ。何処かへ行ってしまったのか...それとも幻だったのか

「ガブリラ...蘇ったわけではないのですね。またいつか会えると良いですね」
ウリエラは空へ祈りを捧げる。


「あのよー❗️お前ら!手が空いたなら加勢してくれ❗️」
ザル達の戦いはまだまだ続く








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