僕と精霊〜The last magic〜

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最後の魔法編

第166話 武人vs傲慢

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 サラ・バーン。彼女の生き様に苦戦や苦労の言葉は無い!町の誰もがそう思っているが違う。彼女が最強の力は中学生になった夏、恩師の死を乗り越えて身に付けたものである。そして今、目の前にぶち壊さなければいけない壁が立ち塞がっている。


「ガルディバルよ!我に力を貸せ❗️ウオオォォ‼️」
 ルシファードの胸に浮かび上がった大きな宝石に黒い雷が落ちてくる。

「共鳴?なるほどさっきの黒龍か」
「フハハハハ❗️貴様のスピード、パワー確かに我らに匹敵、いやそれ以上のものだった...しかし、ここからは未知の領域!我もどうなるか知らんぞ!」
 見た目に変化はほとんど無いが確実に先とは迫力が違う

「なるほど、そういう事ならこっちも出し惜しみせず本気でいきますか」
 サラは小刻みに跳びながら深呼吸をする

「貴様は共鳴をしないのか?」
「あいにく私に精霊はいないんでね。共鳴なんてできないよ」
「ほう、ではこの勝負我の勝ちだな」

「アンタ、あんまり戦った事ないだろ?」
「なに?」
「勝負ってのは条件が勝敗を決めるわけじゃない。確かに有利、不利はあるがね」

「何が言いたい?我が有利、故に我が勝つ。何が間違いだと言うのだ」
「私にとっちゃこの程度、ハンデに過ぎないって言ってんだよ!来な❗️」
 サラの体から溢れる魔力がハッキリ見えるようになる

「ヘビーハンマー‼️」
「ハァ‼️」
 ルシファードの拳とサラの蹴りがぶつかり発生した衝撃波で2人に距離が生まれる。

「まだまだ!くっ...」
 蹴りを繰り出したサラの右足が地面に埋まり始める
「我の拳に触れればどんな物も重くする。コレもハンデと言い張るか?次はボディ❗️」

「ハンデ?むしろありがたいね‼️」
 サラは重くなった右足を頭の位置まで上げ、カカト落としを繰り出す

「ガバッ❗️」
 (こ、コイツ!我の攻撃を利用しただと...)
「ぐっ!」
 またしても、同時に攻撃がヒットする。ルシファードの右肩にカカト落としがサラの腹に拳がめり込む。

「今のは効いたぞ...だがもう体を動かせまい」
「ぐぐぐっ...」
 サラの体重は既に数百倍、立っているだけで精一杯の様だ。

「中々良くやったようだが、それが限界か。本気を出すまでも無いな。散れ」
 ルシファードはトドメを刺すために巨大なオーラを塊を放った。

『師匠!師匠!オレまた強くなったんだぜ!修行!修行!』
『サラ姉!』
『サラ様!お待ちを❗️私はまだ!ギャアア‼️』
『もう!お姉ちゃんったら!しっかりしてよ!』
なんだコレ...あーコレが走馬灯ってヤツか

『師匠!死んじゃ嫌だよ❗️』
『サラ、君は強い...だから泣くんじゃない..立ち止まるな...俺の弟子..だろ..』
『師匠?』
『教...を..思..出せ』
!?

「はは、そうだよな..こんなトコで立ち止まってる場合じゃないよね師匠」
サラは力を振り絞り、魔力を纏った両手を構える

「1つ、天真爛漫..前を向け」
「何をブツブツと」
「2つ、喜怒哀楽破天荒」
「死に際に祈りか、哀れだな」
「そして、3つ!日々精進!限界などなぁぁぁぁい‼️」
気合いと共にオーラの塊が消滅する

「な、何!?」
「師匠、ありがとうございます❗️はあぁぁぁぁ‼️」
サラの背中から勢いよく漏れ出した魔力が巨人の影となる

武人ぶじんいただき
サラは全ての力を解き放った



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