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最後の魔法編
第160話 父の背中
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パンプはジャンの手を引き、学園へ向かっていた。
「アミィのバーカ!こうなったらアミィの言いつけなんて破って学園に行ってやる!」
「なんで母さんがあんな事を..」
ジャンは上手く状況を整理する事ができぬままパンプについて行く
「アミィはオレらの事が嫌いだからあんな事したんだ!オレらにみんなの事を忘れさせて捨てるつもりだったんだ!」
「あー!もう!考えてもよく分かんないし、やりたいようにやる!行くよパンプ!」
「おう!」
考えるのを辞め、いざ学園へ
2人が校門の前に着くとザル達が居た
「やっと来たか」
「待っていましたよ」
「メイデンにザル!お前らも来てたのか!」
「俺らだけじゃないぜ」
ザル達の後ろには白夜、アドロンにウリエラが居た
「なに?私達同じ事考えたって事?」
「そうみたいですね!」
「みんないれば怖くないぜ」
ツイスター達も木陰から姿を現す
「なんだアドロン達も居たのか、少し心配したよ」
「少しか、まぁ悪かったよ」
「別にもう戻んなくて良いぞ、アミィなんかの言う事聞かなくて良いんだぞ」
パンプはアドロンの肩に乗り移り、頬を膨らませる
「此処に来たって事はお前も決めたのか?戦うって」
「うん、僕らも戦うつもりだよ。母さんには反対されたけど、自分が生まれ育った町ぐらい守りたいからさ」
「ふっ、そうか」
アドロンは皆を集め、話を始める
「別について来いなんて言わねぇ...だけど戦うって決めた人は私達の前の家に来て、今安全な場所って言われるとあそこぐらいしか思いつかいないから」
「確かに、あそこなら敵からも位置は割れないだろうしな。早速行くとするか..くっ!眩しっ!」
ザルが拳を合わせると校門前を強い光で照らされた
眩しくてよく見えないが聞き覚えのあるエンジン音。バイクだ。ユウスケのバイクだ
「父さん!」
「やっぱり此処か。見つけれて良かった」
ユウスケはハンドルにヘルメットを掛け、皆の方へ近づいてきた
「ふんっ!謝ったって帰らないぞ」
「パンプ、アミィの事を許してやってくれ。アイツはアイツなりにお前らの事思ってるのだからよ。ちょっと不器用なだけだ」
「ふんっだ!帰らな言ったら帰らない」
「まぁ別に俺はお前らを連れ戻す為に来たわけじゃないぜ」
「え?じゃあなんで」
ユウスケは魔銃と魔刀をジャンに手渡す
「修理しといたぜ。まさかこれから息子達が戦うってのに丸裸で行かせるわけにはいかねぇからな」
「僕達が戦うのに反対しないの?」
「まぁ親としては止めたいところだが、止めたってお前らは行くだろうし。俺としてはお前らに大人の言いなりになって後悔してほしくないんだ」
「後悔?」
「ユウスケは後悔してるのか?」
2人は首を傾ける
「嫌と言うほど程にな。だからお前達にはやりたいようにやってほしい。ああでも大人に頼る事も忘れるなよ。俺らはいつでもお前らの味方なんだからよ」
ユウスケは息子の背中を叩いて激励しながらバイクに再び乗る
「よーし!お前らを此処で見た事は忘れてやる。だから約束しろ!何があっても死ぬな。良いな!」
「うん!」
「「おう!」」
「「「「「「「はい!」」」」」」」
エンジンが唸り始め、バイクが動き出す
「あっそうだ、それともう1つ。魔銃と魔刀、強化もしてるから使う時は気を付けろよ」
「分かった!ありがとう!」
ユウスケは軽く手を降って走り去る
どんどん小さくなっていく父の背中が妙に誇らしげに見えた。
「アミィのバーカ!こうなったらアミィの言いつけなんて破って学園に行ってやる!」
「なんで母さんがあんな事を..」
ジャンは上手く状況を整理する事ができぬままパンプについて行く
「アミィはオレらの事が嫌いだからあんな事したんだ!オレらにみんなの事を忘れさせて捨てるつもりだったんだ!」
「あー!もう!考えてもよく分かんないし、やりたいようにやる!行くよパンプ!」
「おう!」
考えるのを辞め、いざ学園へ
2人が校門の前に着くとザル達が居た
「やっと来たか」
「待っていましたよ」
「メイデンにザル!お前らも来てたのか!」
「俺らだけじゃないぜ」
ザル達の後ろには白夜、アドロンにウリエラが居た
「なに?私達同じ事考えたって事?」
「そうみたいですね!」
「みんないれば怖くないぜ」
ツイスター達も木陰から姿を現す
「なんだアドロン達も居たのか、少し心配したよ」
「少しか、まぁ悪かったよ」
「別にもう戻んなくて良いぞ、アミィなんかの言う事聞かなくて良いんだぞ」
パンプはアドロンの肩に乗り移り、頬を膨らませる
「此処に来たって事はお前も決めたのか?戦うって」
「うん、僕らも戦うつもりだよ。母さんには反対されたけど、自分が生まれ育った町ぐらい守りたいからさ」
「ふっ、そうか」
アドロンは皆を集め、話を始める
「別について来いなんて言わねぇ...だけど戦うって決めた人は私達の前の家に来て、今安全な場所って言われるとあそこぐらいしか思いつかいないから」
「確かに、あそこなら敵からも位置は割れないだろうしな。早速行くとするか..くっ!眩しっ!」
ザルが拳を合わせると校門前を強い光で照らされた
眩しくてよく見えないが聞き覚えのあるエンジン音。バイクだ。ユウスケのバイクだ
「父さん!」
「やっぱり此処か。見つけれて良かった」
ユウスケはハンドルにヘルメットを掛け、皆の方へ近づいてきた
「ふんっ!謝ったって帰らないぞ」
「パンプ、アミィの事を許してやってくれ。アイツはアイツなりにお前らの事思ってるのだからよ。ちょっと不器用なだけだ」
「ふんっだ!帰らな言ったら帰らない」
「まぁ別に俺はお前らを連れ戻す為に来たわけじゃないぜ」
「え?じゃあなんで」
ユウスケは魔銃と魔刀をジャンに手渡す
「修理しといたぜ。まさかこれから息子達が戦うってのに丸裸で行かせるわけにはいかねぇからな」
「僕達が戦うのに反対しないの?」
「まぁ親としては止めたいところだが、止めたってお前らは行くだろうし。俺としてはお前らに大人の言いなりになって後悔してほしくないんだ」
「後悔?」
「ユウスケは後悔してるのか?」
2人は首を傾ける
「嫌と言うほど程にな。だからお前達にはやりたいようにやってほしい。ああでも大人に頼る事も忘れるなよ。俺らはいつでもお前らの味方なんだからよ」
ユウスケは息子の背中を叩いて激励しながらバイクに再び乗る
「よーし!お前らを此処で見た事は忘れてやる。だから約束しろ!何があっても死ぬな。良いな!」
「うん!」
「「おう!」」
「「「「「「「はい!」」」」」」」
エンジンが唸り始め、バイクが動き出す
「あっそうだ、それともう1つ。魔銃と魔刀、強化もしてるから使う時は気を付けろよ」
「分かった!ありがとう!」
ユウスケは軽く手を降って走り去る
どんどん小さくなっていく父の背中が妙に誇らしげに見えた。
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