僕と精霊〜The last magic〜

一般人

文字の大きさ
上 下
492 / 747
最後の魔法編

第155話 気が抜けない

しおりを挟む
 突如精霊の間に全裸で現れたジャン。本人すら予想だにしなかった事態に部屋が固まる。

「うわぁ...」
「きゃあ!ジャンさん!」
「何やってんだ」

「なんと...」
「なんだこのガキ」

「ギャハハハハ‼️」
「笑わないでお姉ちゃん」

「ははは!ジャン、裸だー」
パンプの笑い声でジャンは我にかえる
「パー!ンー!プー!お前だなぁ❗️」

「うわぁ!やめろジャン!」
「この!またお前か❗️このイタズラカーバンクルが❗️」
裸のジャンはパンプの耳を思い切り引っ張る

「わざとじゃないから仕方ないだろ!」
「こんな状況を仕方ないで片付けるな❗️」
「イダイ!イダイ!イダイ!耳がもげる!」
「自業自得だろぉ!」

「いい加減にしなさい❗️」
2人の喧嘩を仲裁するべくアミィの拳が互いの脳天に降ろされる

「「☆☆☆い"っ"☆☆☆」」
「パンプちゃんは後で説教!ジャンはとりあえず服を着なさい!」
「うぅ...」
「服なんてないよ」
「アドロン、体操服を貸してあげなさい...」

「う、うん...分かった」
アドロンは鞄の中から体育袋を取り出して、ジャンに渡す
「助かった..少し小さいけど助かった」
体操服はジャンには少し小さく、へそが見えていた

「おい、汚すなよ。ただでさえノーパンなんだからよ...なんか変態みたいだね」
「ププ、変態...ははは!」
「こら...スカルド、笑っては..ププ」
ツイスターは翼で顔を隠す

「結構傷付くなこれ...」
「さぁ子供は帰った、帰った。みんなで仲良く帰りなさい」
パンプだけ反抗しようとしてるけど今の母さんに逆らうのは後が怖い、大人しく帰ることにしよう

 ジャン達は学園を後にし、家へ帰る

「あの、アドロンさん。ちょっとスカルドと2人で話したいことがあるので先に行ってもらってて良いですか?」
「ああ、問題ない。何かあったら戦わずにすぐに家に戻るんだぞ」
「はい、ありがとうございます」
ツイスターとスカルドは河川敷の方へ飛んで行った

「たくっ、もうあんな事するなよ」
「だって、せっかく強くなったのにあんな扱いされるのやだ」
パンプはジャンの頭にしがみつきながら駄々をこねる

「確かに僕らは強くなったけど、母さんは僕らの事を心配していってくれてるんだ」
「じゃあジャンはアミィが怪我しても良いのか?」
「それは嫌だよ。でも母さんは僕達よりもずっと強いだろ?心配ないって」

「本当にそうか?」
「どうしたんだよアドロン、なんか引っ掛かるのか?」
ジャンの態度にアドロンはため息を吐く
「敵は悪魔だぜ、しかも科学軍の国を奴隷にしちまったみたいだしよ。何が起こるか分からねんだよ」

「確かに、いつでも戦えるようにしておくか」
「だろ!オレは間違ってない!」
「僕を裸で呼んだのは別だぞ」

「とりあえず、しばらくは気が抜けないな」
アドロンの体からは微かに鈍く軋む音が漏れる
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

転異世界のアウトサイダー 神達が仲間なので、最強です

びーぜろ@転移世界のアウトサイダー発売中
ファンタジー
告知となりますが、2022年8月下旬に『転異世界のアウトサイダー』の3巻が発売となります。 それに伴い、第三巻収録部分を改稿しました。 高校生の佐藤悠斗は、ある日、カツアゲしてきた不良二人とともに異世界に転移してしまう。彼らを召喚したマデイラ王国の王や宰相によると、転移者は高いステータスや強力なユニークスキルを持っているとのことだったが……悠斗のステータスはほとんど一般人以下で、スキルも影を動かすだけだと判明する。後日、迷宮に不良達と潜った際、無能だからという理由で囮として捨てられてしまった悠斗。しかし、密かに自身の能力を進化させていた彼は、そのスキル『影魔法』を駆使して、ピンチを乗り切る。さらには、道中で偶然『召喚』スキルをゲットすると、なんと大天使や神様を仲間にしていくのだった――規格外の仲間と能力で、どんな迷宮も手軽に攻略!? お騒がせ影使いの異世界放浪記、開幕! いつも応援やご感想ありがとうございます!! 誤字脱字指摘やコメントを頂き本当に感謝しております。 更新につきましては、更新頻度は落とさず今まで通り朝7時更新のままでいこうと思っています。 書籍化に伴い、タイトルを微変更。ペンネームも変更しております。 ここまで辿り着けたのも、みなさんの応援のおかげと思っております。 イラストについても本作には勿体ない程の素敵なイラストもご用意頂きました。 引き続き本作をよろしくお願い致します。

【完結】ご結婚おめでとうございます~早く家から出て行ってくださいまし~

暖夢 由
恋愛
「シャロン、君とは婚約破棄をする。そして君の妹ミカリーナと結婚することとした。」 そんなお言葉から始まるばたばた結婚式の模様。 援護射撃は第3皇子殿下ですわ。ご覚悟なさいまし。 2021年7月14日 HOTランキング2位 人気ランキング1位 にランクインさせて頂きました。 応援ありがとうございます!! 処女作となっております。 優しい目で見て頂けますようお願い致します。

じゃじゃ馬王妃! ~フランス王妃アン・ド・ブルターニュが、悪徳貴族と魔族共を裁《シバ》く!~

椎名 富比路
ファンタジー
時は一六世紀初頭 フランスでは、悪徳貴族や魔術師がフランスを混乱に招いていた! そのバックに潜む、魔族結社「バロール教団」の影! 神話の国ケルトの血を引くアン王妃は、身分を偽り、冒険者ギルドに所属する。 聖剣「クラウ・ソラス」をブンブン振り回し、バロール教団と繋がる悪徳貴族を裁《シバ》き回す! 仲間のダヴィンチ、リザ・ジョコンダ、愛州移香斎と共に、フランス王妃が世直し活劇!! 両手剣をブン回すママンは好きか!?

勇者じゃないと追放された最強職【なんでも屋】は、スキル【DIY】で異世界を無双します

華音 楓
ファンタジー
旧題:re:birth 〜勇者じゃないと追放された最強職【何でも屋】は、異世界でチートスキル【DIY】で無双します~ 「役立たずの貴様は、この城から出ていけ!」  国王から殺気を含んだ声で告げられた海人は頷く他なかった。  ある日、異世界に魔王討伐の為に主人公「石立海人」(いしだてかいと)は、勇者として召喚された。  その際に、判明したスキルは、誰にも理解されない【DIY】と【なんでも屋】という隠れ最強職であった。  だが、勇者職を有していなかった主人公は、誰にも理解されることなく勇者ではないという理由で王族を含む全ての城関係者から露骨な侮蔑を受ける事になる。  城に滞在したままでは、命の危険性があった海人は、城から半ば追放される形で王城から追放されることになる。 僅かな金銭で追放された海人は、生活費用を稼ぐ為に冒険者として登録し、生きていくことを余儀なくされた。  この物語は、多くの仲間と出会い、ダンジョンを攻略し、成りあがっていくストーリーである。

動物に好かれまくる体質の少年、ダンジョンを探索する 配信中にレッドドラゴンを手懐けたら大バズりしました!

海夏世もみじ
ファンタジー
 旧題:動物に好かれまくる体質の少年、ダンジョン配信中にレッドドラゴン手懐けたら大バズりしました  動物に好かれまくる体質を持つ主人公、藍堂咲太《あいどう・さくた》は、友人にダンジョンカメラというものをもらった。  そのカメラで暇つぶしにダンジョン配信をしようということでダンジョンに向かったのだが、イレギュラーのレッドドラゴンが現れてしまう。  しかし主人公に攻撃は一切せず、喉を鳴らして好意的な様子。その様子が全て配信されており、拡散され、大バズりしてしまった!  戦闘力ミジンコ主人公が魔物や幻獣を手懐けながらダンジョンを進む配信のスタート!

理想の男性(ヒト)は、お祖父さま

たつみ
恋愛
月代結奈は、ある日突然、見知らぬ場所に立っていた。 そこで行われていたのは「正妃選びの儀」正妃に側室? 王太子はまったく好みじゃない。 彼女は「これは夢だ」と思い、とっとと「正妃」を辞退してその場から去る。 彼女が思いこんだ「夢設定」の流れの中、帰った屋敷は超アウェイ。 そんな中、現れたまさしく「理想の男性」なんと、それは彼女のお祖父さまだった! 彼女を正妃にするのを諦めない王太子と側近魔術師サイラスの企み。 そんな2人から彼女守ろうとする理想の男性、お祖父さま。 恋愛よりも家族愛を優先する彼女の日常に否応なく訪れる試練。 この世界で彼女がくだす決断と、肝心な恋愛の結末は?  ◇◇◇◇◇設定はあくまでも「貴族風」なので、現実の貴族社会などとは異なります。 本物の貴族社会ではこんなこと通用しない、ということも多々あります。 R-Kingdom_1 他サイトでも掲載しています。

愛する夫にもう一つの家庭があったことを知ったのは、結婚して10年目のことでした

ましゅぺちーの
恋愛
王国の伯爵令嬢だったエミリアは長年の想い人である公爵令息オリバーと結婚した。 しかし、夫となったオリバーとの仲は冷え切っていた。 オリバーはエミリアを愛していない。 それでもエミリアは一途に夫を想い続けた。 子供も出来ないまま十年の年月が過ぎ、エミリアはオリバーにもう一つの家庭が存在していることを知ってしまう。 それをきっかけとして、エミリアはついにオリバーとの離婚を決意する。 オリバーと離婚したエミリアは第二の人生を歩み始める。 一方、最愛の愛人とその子供を公爵家に迎え入れたオリバーは後悔に苛まれていた……。

私は逃げます

恵葉
ファンタジー
ブラック企業で社畜なんてやっていたら、23歳で血反吐を吐いて、死んじゃった…と思ったら、異世界へ転生してしまったOLです。 そしてこれまたありがちな、貴族令嬢として転生してしまったのですが、運命から…ではなく、文字通り物理的に逃げます。 貴族のあれやこれやなんて、構っていられません! 今度こそ好きなように生きます!

処理中です...