僕と精霊〜The last magic〜

絶海の孤島編

第149話その2 お姉ちゃん

　私達はあの島から脱出する事が出来た。船での事は良く覚えてないけど、パパが凄く泣いてた事だけはなんだか目に焼きついた。

　とにかく疲れた。私もローズも疲れが溜まってせいで少しピリピリしてたかもしれない。ジャンに強く当たってしまった気がする...なんだかいつもより落ち込んでたし..

　1週間程経って、龍神町に戻ってこれた。家に帰ったら泣いたママに抱きしめられた。召使いのみんなも胴上げをする勢いで祝ってくれたけど流石に胴上げは断った。とりあえず部屋に戻ってゆっくり寝たい


　白夜とローズは部屋の扉を開けてぐったりとベットに飛び込む..つもりでいたが部屋に入るやいなやカナメが飛び出してきた。

「お姉ちゃん！お姉ちゃん！」
「きゃあ！か、カナメちゃん！？」
「もしかしてずっと此処で待ってくれてたの？」

「だって..お姉ちゃんもローズもアスモンちゃん達もみんな、お川に流されちゃって居なくなって...うわーん！」
カナメは泣きながら白夜に抱きつく

「お嬢様方、よくぞご無事で」
カナメの鳴き声に駆けつけるようにモニーがやって来た
「モニーさん、すみませんカナメちゃんを」

「いえいえ、私はカナメお嬢様専属の召使いですから。それにお嬢様方が不在の間、カナメお嬢様も心を閉ざしてしまいましたので元気になられて良かったです」

「あら？カナメちゃん？..寝ちゃった。モニーさん、カナメちゃんは寝かせておくから今日は休んでください」
「すみません、ではお言葉に甘えて」
モニーは部屋を後にする

「ふわぁ..白夜、私達も寝ましょ」
「そうね、カナメちゃんは久しぶりにお姉ちゃんと寝よっか」
久しぶりの我が家のベット。姉妹で仲良くその日を終えた。


　こうしてジャン、白夜、パンプ、ローズ、アスモンの過酷なサバイバル生活が終わった。