僕と精霊〜The last magic〜

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絶海の孤島編

第141話 狂気のディナータイム

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 セバスは不死身の敵の前で構えを取り、動き始める
「うわっ!これ美味っ!人間は嫌いだけど人間が作った物は美味しくて良いなぁ..はぁ~!こっちも美味しい!」
そんなセバスを無視してゼルべは甲板の木材を頬張り次々と飲み込んでいく

「よそ見厳禁❗️」
「んあ?うるさいなぁ」
崩しては再生、崩しては再生。大量の血と肉片を撒き散らしては元通り

「もー!邪魔しないでよ❗️食べる時に邪魔されるのすっごいイラつくんだけど❗️殺す❗️」
「厄介、実に厄介...どうするか」
どんなに不死身だろうと大好きな食事を邪魔されてはゼルべもブチ切れる

「グリノリアの大口...」
再生と同時にゼルべは姿を変えた。戦闘型魔獣の体へと変貌をしていく、中でも特異な変化を見せたのは口であった。人のサイズでありながら竜の口はまるで全てを呑み込む程の迫力があった

「この異常なまでのプレッシャー、たぎりますね」
「セバスさん!私達だけでも良いので協力させてください!」
「ダメです!中へお戻りください!」
セバスの精霊石が輝き出す


船内 避難所

 セバス達の帰還を待つアミィの精霊石が輝き出した
「これって...」
「まぁまぁ、キラキラ!」
青く輝く母の胸元にルナは手を当てる

「そんなに凄い敵なのね、危なかったら私も呼んで」
(いえいえ、この程度であればご心配なく)
「無理しないでね」
アミィの髪が青く染め上がる


再び甲板 

 セバスの首が3つ、腕は6本に増える
「「「ケルベロシュート‼️」」」
6本の腕が同時にゼルべの腹を貫く

「効かないなぁ、言ったでしょアタシは不死身で無敵。絶対に負けないよ」
「「「ケルベロバーン❗️」」」
ゼルべを貫く腕から一気にエネルギーが放出され、大爆発を起こした

「「「いくら不死身とて、肉体を完全に消滅させてしまえば再生はできないでしょうね」」」
6つの目、3つの鼻が爆風で吹き飛ばされる肉片を全て捕らえて的確に破壊する

「...なるほど、でもそんなの効かないよ。アタシの再生は肉体の力じゃないよ、アタシ自身が不死身なの。だから倒すなんて無理無理」
何もない場所からゼルべが再生をする

「あと、お返し」
ゼルべが両手を合わせるとセバスの影が獣の口に変わりだした

「「「ふっ!」」」
「影から逃げるなんて無理無理、このまま私のお腹に入っちゃえ」
「「「ならば!」」」
セバスの目から光を放たれ影を消す

「「「なるほど、つまり...手段は1つ!」」」
セバスは最後の策を思い付きゼルべを持ち上げる

「何?今度はどんな攻撃をするつもり?無駄だけどw」
「「「吹っ飛べ‼️」」」
そのままゼルべを地平線の彼方へとブン投げた


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