僕と精霊〜The last magic〜

絶海の孤島編

待つ者

龍神町　商店街

　ザルはメイデンと共にジャンについて聞き込み調査ををしていた。

「ダメだー！全然手がかりが手に入らん！」
「商店街の人間ならば何か情報を持っていると踏んだのですが、まさか情報ゼロとは」

「どこ行ったんだアイツらは！」
「次は隣町の方へ行ってみますか」

「そだな、おし！行くぞ」
「はい！」

「ラート達にウリエラの意見も聞いとくか？あれ？モニー先輩もこっちに残ってんのか？」
「モニーさんも同行してしまったはずですよ」

「困ったな、肝心の関係者がこっちに全然残ってねぇな」
「我々でもここまで心配するのですから、家族であればもっと心配しますよ」

「やっぱそういうもんなんだよな...親とか家族って」
「あくまで基本的な話ですよ」

「無理にフォローされると余計凹むわ」
「すみません」

「まぁとりま聞き込み調査しか今の俺らに出来ることはないな」
隣町へ向かうザル達の後ろ姿はどこか虚しかった