僕と精霊〜The last magic〜

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旅人の残火編

第79話 大喧嘩!

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 レヴィアンに連れ去られてしまったアスモン。簡単にアスモンを手放してしまったジャン達に対してパンプとメルは本気の怒りを初めてぶつける

「なんでアスモンをあんな簡単に渡しちゃうんだよ!」
「💢€€€💢」

「ぼ、僕は一体何をしてたんだ...」
ジャンは膝から崩れ落ちて頭を掻きむしる
「そんな事言って本当はアスモンの事が嫌いだったんだろ!悪魔だからって意地悪しやがって!」
ジャンがへこたれようがパンプの怒りは収まらない、追い討ちをかけるように怒鳴り散らかす

「ち、違う!そんな事思ってない!あれは僕の意思じゃ」
「言い訳なんて聞きたくない❗️ジャンのバーカ‼️もう信用するか❗️」
そう吐き捨ててパンプは家の方へと飛んで行ってしまう

「パンプ!待ってくれ!」
「ジャン君、君は一体あの悪魔に何をされたんだい?あの時の反応は明らかに君のものではなかった」
「%?」
モニーはパンプを追いかけようとするジャンを無理矢理止めて尋問を始める

「くっ...!あの時、アイツの目を見たら体が思い通りに動かなくなって...くそぉ!」
地団駄を踏むがもう後には戻れない、ジャンはただ自分のしてしまった事を悔いて悔いて悔いまくった

「信用したくないか...これだけは言われないようにやってきたのにな、1番言われたくないヤツに言わせちゃうなんて...」
「ジャン君、一旦深呼吸だ。落ち着いてから次の事を考えようか」
モニーは過呼吸になりかけたジャンを落ち着かせる


バーン家

「あら?パンプちゃんおかえりなさい、ジャンはどうしたの?」
「知らない!」
パンプは居間のソファで毛布にくるまる

「ん?」
「パンプ帰ってきた!ほらルナちゃんパンプが帰ってきたよ」
家でルナと一緒に遊んでいたカナメがソファに飛び込んできた

「パンプ!早く遊ぼうよ!」
「ぱんう!」
「いい!オレ遊びたい気分じゃない!」

「えー!遊ぼうよー!」
「ぱんうー!」
「遊びたくないって言ってるだろ❗️」
パンプが怒鳴って立ち上がった拍子にカナメはソファから突き飛ばされる形で落ちてしまう

「うぅ、痛い...うわぁーん‼️」
「あーん!あーん!」
カナメとルナの泣き声にアミィと召使いが駆けつける

「お嬢様!」
「あー大変!今治してあげるからね」
アミィは回復魔法でカナメの擦り剥いた足の傷を塞ぐ

「これで大丈夫なはず、立てる?」
「うん...」
「良かった、ルナちゃんも大丈夫よよしよし」
「ぱんう!こわい!」
ルナをあやしながらアミィは少し怖い顔でパンプの目線に合わせる

「こらパンプちゃん!なんでこんな乱暴な事するの!」
「オレは悪くない!カナメが勝手に転んだんだろ!」
「ん...!」
アミィは少し躊躇ったがパンプの頬を鋭く叩く

「...!?」
「謝りなさい!今のはパンプちゃんが悪かったでしょ!カナメちゃんに謝りなさい!」
今までに無い程の強く叱られパンプは涙を流し始めてしまう

「あのそこまでしなくても、お嬢様なら大丈夫ですので」
「パンプを叱らないで」
「はっ!」
カナメに止められアミィは我にかえる

「オレは悪くない❗️悪いのは全部ジャンだ❗️ジャンのせいだー❗️うわぁーん‼️」
パンプは大泣きして部屋に閉じこもってしまった

「あぁ、やっちゃった...」
「あー...あっ!お嬢様、そろそろお帰りにならないと奥様が心配しますよ」
「え、うん」
「それではお邪魔しましたー」
空気の重さに耐えかねた召使いはカナメを抱いて帰ってしまった

「まんまけんか、めっ」
「ごめんね、ママちょっとパンプちゃんと喧嘩しちゃって怖かったよね、今から仲直りして来るから良い子にできる?」
「うん!」
アミィはルナの頭を優しく撫でてパンプが篭ってしまった部屋へ向かい、ドアの前に立って深呼吸をする










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