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摩訶不思議!精霊界編
第66話 精霊達の怒り
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ペルナは確かに言った、出なければいけないと
「母ちゃんは此処から出る方法を知ってるのか?」
「ええ、知っているわ。たった1つだけだけども」
「なんだあるんじゃないか!」
「ほな、さっさと出ましょか!」
「で、その方法は?」
「この宝石を壊す事です」
「コレって...」
皆、なんとなく察していたがやはりこの方法しかなかった。ペルナが差し出したのは黒い宝石であった
「でもコレ壊したら、母ちゃんが!」
「そうですよ!それに黒い子達だって」
パンプとザンパは必死に母の言う事に反対する
「良い2人とも?お母さんはもう死んだ存在なの、本当ならみんなを見守っているはずなの」
「でも、母ちゃんがまたオレの前から居なくなるはやだ!」
「俺もまた母さんが突然居なくなるなんて嫌だ!」
「姉ちゃん、俺らはどうすれば良いんだ?」
「これはパンプさん達の問題です。パンプさん達が此処に残るというのであれば、私も残ります」
「リベラもそうする」
ツイスターとリベラの心は決まっている
「ほなしゃーないの」
「我々も覚悟を決めましょう」
メイデン達はどちらの道に行っても地獄を見ることになる2人をただ黙って見つめることしかできなかった
「さぁそろそろでなければ」
ベルナは拳を握りしめて構える
「母ちゃんが壊そうとするんならオレは全力で止めてやる!」
「俺もだ!」
パンプとザンパは母親の前に立ちはだかり、宝石を壊さんと守りの体制に入る
「そうですか...2人はとっても優しいのね」
ペルナは2人を強く抱きしめる
「なんだ分かってくれたのか!」
「皆には悪いがこればかりは譲れん」
ペルナは強く強く、2人が動けなくなるほど強く抱きしめる
「母ちゃん、強いよ」
「ああ、少し苦しい」
「今です!皆さん!あの宝石を!」
「「⁉️」」
ペルナは涙を流しながらローズ達に訴える
「母ちゃん?何言ってるだよ!母ちゃん死んじゃうんだぞ!」
「やめてくれ!母さんが居なくなるなんてもう嫌だ!動け!この!この!」
「早く❗️」
「このままではあなた方までこの世界に閉じ込められてしまいますよ!」
「で、でも!」
「お願いします!」
ペルナの決断に誰もが戸惑う。しかし、スカルドだけは震えながら前に出た
「お、俺さ、パンプの家族だからさ、弟みたいなモンだからさ...ここは俺がやる」
スカルドは腕を鋼鉄化させ、一歩ずつ宝石に向かう
「おいスカルド!やめろ!やめろったらやめろ❗️」
「うっ...」
「気にせず行って下さい!」
(俺がコレを壊せばみんな元の場所に...でもパンプの母ちゃんが)
「スカルド、あなただけに責任を背負わせませんよ。私も2人の姉として背負わせて下さい」
「ね、姉ちゃん!」
後ろからツイスターが
「私も、私もパンプの友達だから。友達だから一緒に此処から出ないと...」
次にローズが
「私も」
「俺も」
「私も」
「リベラも」
皆が宝石の周りに集まる
「やめろ!みんな❗️母ちゃんが死んじゃう❗️」
「動けぇー❗️」
「さぁ!壊してください!」
「みんな!」
「「「「おう❗️」」」」
宝石は壊れた。暗闇の世界が溶け出し、元の世界の光が漏れ出した
「あ、ああ...」
「パンプ、良い友達と...家族を見つけられたのね....」
ドロドロに溶けていくペルナは2人を抱きしめ続ける
「母ちゃん...」
「母さん!」
「ザンパはよくみんなを守ってくれたわ...良いお兄ちゃんね」
「母...さん」
「皆さん、これからも息子を頼みます...」
「「「「.....」」」」
「2人とも....この世界を...頼みます」
パンプとザンパは母の最後の言葉を聞き、母だった液体を浴びる
「あ、ああ、あぁぁぁ❗️」
「くっ....」
2人が絶望するのと同時に皆は元の世界に戻る
「此処は?元の場所に戻れたの!?」
「さっきの場所?」
「おかしい、マスター達の気配が....!?」
辺りの破損は先ほどより進んでおり、所々に血が溢れていた
「遅かったな精霊共、ちょうど全て終わるところだ」
目の前には現れたサンドーガは先程とは全く違う姿だった。山をも越える巨体で背中から無数の腕が生え、まさに悪魔としか表しようのない生物になっていた。
「ああ!アレは!」
「ジャンさん!」
サンドーガはジャンを丸呑みして高笑いする
「貴様らのパートナーは全員食ってくれたわ!もう少し早ければ救えたかもな?」
ジャンを食べたサンドーガは明らかに輝きを増していた。おそらく人間の魔力を吸収しているのだろう
「さぁ絶望しろ❗️そして俺を楽しませろ!...?」
しかし、想像通りの絶望顔が全く無かった
「何?何故絶望しない」
サンドーガが見たのは怒りに満ちた精霊達の顔だった
「絶対に許さねぇ...」
「ザル様を返せ、この外道」
「私、本気で怒っちゃいます」
「憎い...」
「グルル....!」
「死ぬ準備はできましたか?」
「リベラ、怒った」
それぞれ戦闘体制に入ると姿が消える
「フッ、逃げたか腰抜けめ」
サンドーガはパンプとザンパに対して攻撃を始める
「クソッ!こんな時まで戦わせやがって❗️」
ザンパはパンプを抱えて攻撃を躱していく
「あ、ああ」
再びパンプの毛並みが白く逆立ち始めた
「母ちゃんは此処から出る方法を知ってるのか?」
「ええ、知っているわ。たった1つだけだけども」
「なんだあるんじゃないか!」
「ほな、さっさと出ましょか!」
「で、その方法は?」
「この宝石を壊す事です」
「コレって...」
皆、なんとなく察していたがやはりこの方法しかなかった。ペルナが差し出したのは黒い宝石であった
「でもコレ壊したら、母ちゃんが!」
「そうですよ!それに黒い子達だって」
パンプとザンパは必死に母の言う事に反対する
「良い2人とも?お母さんはもう死んだ存在なの、本当ならみんなを見守っているはずなの」
「でも、母ちゃんがまたオレの前から居なくなるはやだ!」
「俺もまた母さんが突然居なくなるなんて嫌だ!」
「姉ちゃん、俺らはどうすれば良いんだ?」
「これはパンプさん達の問題です。パンプさん達が此処に残るというのであれば、私も残ります」
「リベラもそうする」
ツイスターとリベラの心は決まっている
「ほなしゃーないの」
「我々も覚悟を決めましょう」
メイデン達はどちらの道に行っても地獄を見ることになる2人をただ黙って見つめることしかできなかった
「さぁそろそろでなければ」
ベルナは拳を握りしめて構える
「母ちゃんが壊そうとするんならオレは全力で止めてやる!」
「俺もだ!」
パンプとザンパは母親の前に立ちはだかり、宝石を壊さんと守りの体制に入る
「そうですか...2人はとっても優しいのね」
ペルナは2人を強く抱きしめる
「なんだ分かってくれたのか!」
「皆には悪いがこればかりは譲れん」
ペルナは強く強く、2人が動けなくなるほど強く抱きしめる
「母ちゃん、強いよ」
「ああ、少し苦しい」
「今です!皆さん!あの宝石を!」
「「⁉️」」
ペルナは涙を流しながらローズ達に訴える
「母ちゃん?何言ってるだよ!母ちゃん死んじゃうんだぞ!」
「やめてくれ!母さんが居なくなるなんてもう嫌だ!動け!この!この!」
「早く❗️」
「このままではあなた方までこの世界に閉じ込められてしまいますよ!」
「で、でも!」
「お願いします!」
ペルナの決断に誰もが戸惑う。しかし、スカルドだけは震えながら前に出た
「お、俺さ、パンプの家族だからさ、弟みたいなモンだからさ...ここは俺がやる」
スカルドは腕を鋼鉄化させ、一歩ずつ宝石に向かう
「おいスカルド!やめろ!やめろったらやめろ❗️」
「うっ...」
「気にせず行って下さい!」
(俺がコレを壊せばみんな元の場所に...でもパンプの母ちゃんが)
「スカルド、あなただけに責任を背負わせませんよ。私も2人の姉として背負わせて下さい」
「ね、姉ちゃん!」
後ろからツイスターが
「私も、私もパンプの友達だから。友達だから一緒に此処から出ないと...」
次にローズが
「私も」
「俺も」
「私も」
「リベラも」
皆が宝石の周りに集まる
「やめろ!みんな❗️母ちゃんが死んじゃう❗️」
「動けぇー❗️」
「さぁ!壊してください!」
「みんな!」
「「「「おう❗️」」」」
宝石は壊れた。暗闇の世界が溶け出し、元の世界の光が漏れ出した
「あ、ああ...」
「パンプ、良い友達と...家族を見つけられたのね....」
ドロドロに溶けていくペルナは2人を抱きしめ続ける
「母ちゃん...」
「母さん!」
「ザンパはよくみんなを守ってくれたわ...良いお兄ちゃんね」
「母...さん」
「皆さん、これからも息子を頼みます...」
「「「「.....」」」」
「2人とも....この世界を...頼みます」
パンプとザンパは母の最後の言葉を聞き、母だった液体を浴びる
「あ、ああ、あぁぁぁ❗️」
「くっ....」
2人が絶望するのと同時に皆は元の世界に戻る
「此処は?元の場所に戻れたの!?」
「さっきの場所?」
「おかしい、マスター達の気配が....!?」
辺りの破損は先ほどより進んでおり、所々に血が溢れていた
「遅かったな精霊共、ちょうど全て終わるところだ」
目の前には現れたサンドーガは先程とは全く違う姿だった。山をも越える巨体で背中から無数の腕が生え、まさに悪魔としか表しようのない生物になっていた。
「ああ!アレは!」
「ジャンさん!」
サンドーガはジャンを丸呑みして高笑いする
「貴様らのパートナーは全員食ってくれたわ!もう少し早ければ救えたかもな?」
ジャンを食べたサンドーガは明らかに輝きを増していた。おそらく人間の魔力を吸収しているのだろう
「さぁ絶望しろ❗️そして俺を楽しませろ!...?」
しかし、想像通りの絶望顔が全く無かった
「何?何故絶望しない」
サンドーガが見たのは怒りに満ちた精霊達の顔だった
「絶対に許さねぇ...」
「ザル様を返せ、この外道」
「私、本気で怒っちゃいます」
「憎い...」
「グルル....!」
「死ぬ準備はできましたか?」
「リベラ、怒った」
それぞれ戦闘体制に入ると姿が消える
「フッ、逃げたか腰抜けめ」
サンドーガはパンプとザンパに対して攻撃を始める
「クソッ!こんな時まで戦わせやがって❗️」
ザンパはパンプを抱えて攻撃を躱していく
「あ、ああ」
再びパンプの毛並みが白く逆立ち始めた
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