僕と精霊〜The last magic〜

一般人

文字の大きさ
上 下
175 / 747
摩訶不思議!精霊界編

第59話 大集結❗️

しおりを挟む
 ジャン達は傷を癒し合いながら事の経緯を思い出してた。

「なんでアンタ達が居てこんな事になったのよ!」
ローズは焦りながらジャンとアドロンに問い詰める
「アレは強すぎる」
「オレらの技が何も効かなかった...あんなの勝てないよ」

「本気で戦ったのですが...」
「爆共鳴だってしたんだぜ」
ツイスターとスカルドもため息を漏らしながら落ち込む

「まさか相手はカーバンクルの神とは...」


「兄ちゃん...オレを庇って、またオレのせいで」
「気にしない、気にしない、私達はパンプちゃんのお兄ちゃんとお姉ちゃんなんだから命をかけて守るのは当然の事なんだから」

「でも、これで兄ちゃん死んじゃったら」
「大丈夫だ、俺は死なん」
目を覚ましたザンパはふらつく足で寄り添い、パンプの頭を撫でる

「兄ちゃん!」
「良かった...お前を守れた」
「でも兄ちゃんが❗️」

「気にするな、死ななきゃかすり傷だ」
「でも!」
「これは俺が選んだ事、お前を守る為なら俺は死をも覚悟する」
ザンパは拳をパンプの鼻に当て笑う。パンプにとってはその笑顔がとても悲しく感じた。


ウ“ゥ“ーン“‼️ ウ“ゥ“ーン“‼️
 聞き慣れない音が何処からともなく聞こえてくる

「なんだ!」
「アイツが来たの!?」
「いや違う、あの気分が悪くなる程の圧を感じられない」
ジャン達は再び警戒をする

「何が来る!」
「パンプ、下がってろ俺に任せろ」
ザンパはいつものように手をかざし、武器を作り出そうとする

「なっ!?」
しかし、ザンパも宝石を作る事ができなかった
「もー!お兄ちゃんも大人しくしてて!私がいく」
「いーや!尚更ダメだ!武器が無くたって戦えらぁ!」
ザンパは爪を研いで構える

 瓦礫を退かし、何かが確実に近づいて来る
「バァ❗️」
黒く、黒く、影のように真っ黒なカーバンクルが現れた。

「子供か?おでこに赤い宝石、珍しいな」
「お兄ちゃん、おかしいよ。おでこに赤い宝石がある子が居るなんて聞いてないよ」
「アイツ、生きてるって感じがしない」
カーバンクルだけが分かる異様な雰囲気にジャン達は静かなかった

「おいお前、此処は危ない。すぐに逃げ!?」
黒い子に声をかけた瞬間、アドロンの両腕が吹き飛ばされた
「ダァ❗️キャッキャッ❗️」

「アドロンさん!」
「アドロン!」
すぐに2人はアドロンの体に入り込み、それぞれ腕になる

(アドロンさん気を付けてください!おそらく並みの魔獣より強いですよ)
(コイツヤバイぜ!)
「分かってる!...もう油断しない!」
アドロンは鋼鉄と電気を纏う

「パンプ!いけるか?」
「おう!宝石は作れないけどいっくぞー!」
パンプはジャンの肩に乗る

「オッギャアア‼️」
黒い子は雄叫びを上げた。耳が引きちぎれそうになるその音は大地にヒビを入れた

「なんて声だ、さぁいくよパンプ!...パンプ?」
「うぅ...!」
パンプは謎の奇声にうずくまる
「どうしたんだ!?」

「ああ!あっ!ああ❗️」
「ぐぅ!」
ザンパとピンプも苦しそうにうずくまる

「どうしたパンプ!ぐっ...!」
ジャンも精霊石を抑えながら体制を崩す

「どうしたジャン!」
「なんだ...!精霊石が熱い...!」

「どうしちゃったのよパンプ!」
「2人も!」
ローズ達はパンプ達を背負う

「あー!痛い痛い❗️頭が割れそうだ❗️」
「うぅ...」
「アイツだ、あの黒いヤツが俺らに何かしやがった」
「キャッキャッ❗️」
黒い子は苦しむカーバンクルを見て無邪気に笑う

「アイツを倒せば良いんだな」
アドロンは前に出て黒い子に近づく
「アバァ❗️」
黒い子から真っ黒な瘴気が漏れ出す

(気を付けてください)
(まともに触れたくもないぜ)
「アキャッキャッ!アウアウアー!」

「冷気氷山‼️」
「アギァ❗️」
冷気を放つ金棒が黒い子を叩き潰す

「金棒?」
「なんだコイツ!?...鬼かな?」
(警戒を解いてはいけません!)
(敵かコイツ)

「この冷気と魔力、まさか...」
ジャンの疑問が核心に変わる

「フシュー‼️」
金棒を持った鬼は冷たい息を吐いて、みるみる小さくなっていく
「やっぱりラートとボノムか!」

「「「ええぇー‼️」」」
初めて見るラートの姿にローズ達は腰を抜かす

「おぉ!なーんかやべぇ魔力追って来たらやーっぱり、ジャン達が居た!」
「皆さん、ご機嫌よう!俺はおっかさん達と会えてめちゃくちゃご機嫌ですぜ!」
金棒がボノムになり、ニタニタと目を輝かせる

「僕達も居るよ」
空からグライドに乗ったレートがやって来る
「レートも!」


「頭がガンガンが治った」
「えぇ、何が何やら」
「お前ら怪我は無いか?」
ザンパは2人を抱えて、ジャン達の方へ歩いていく

「うわぁ!パンプがいっぱい!...って、カーバンクルかいな」
「もしかしてパンプちゃんのお友達!凄ーい!」
「え?ああ、もしかしてパンプのあねさんですかいな?」

「そうよ、私はピンプ。パンプちゃんのお姉ちゃん」
ピンプはパンプをギュッと抱きしめる
「えへへ、くすぐったい」
「俺は兄のザンパ」

「ほぇ~ちゃんと家族がいて良かったですな」
「うん!」
パンプは兄と姉に囲まれながら満面の笑みを見せる













しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【完結】選ばれなかった王女は、手紙を残して消えることにした。

曽根原ツタ
恋愛
「お姉様、私はヴィンス様と愛し合っているの。だから邪魔者は――消えてくれない?」 「分かったわ」 「えっ……」 男が生まれない王家の第一王女ノルティマは、次の女王になるべく全てを犠牲にして教育を受けていた。 毎日奴隷のように働かされた挙句、将来王配として彼女を支えるはずだった婚約者ヴィンスは──妹と想いあっていた。 裏切りを知ったノルティマは、手紙を残して王宮を去ることに。 何もかも諦めて、崖から湖に飛び降りたとき──救いの手を差し伸べる男が現れて……? ★小説家になろう様で先行更新中

ゲームの悪役パパに転生したけど、勇者になる息子が子離れしないので完全に詰んでる

街風
ファンタジー
「お前を追放する!」 ゲームの悪役貴族に転生したルドルフは、シナリオ通りに息子のハイネ(後に世界を救う勇者)を追放した。 しかし、前世では子煩悩な父親だったルドルフのこれまでの人生は、ゲームのシナリオに大きく影響を与えていた。旅にでるはずだった勇者は旅に出ず、悪人になる人は善人になっていた。勇者でもないただの中年ルドルフは魔人から世界を救えるのか。

小さな大魔法使いの自分探しの旅 親に見捨てられたけど、無自覚チートで街の人を笑顔にします

藤なごみ
ファンタジー
※2024年10月下旬に、第2巻刊行予定です  2024年6月中旬に第一巻が発売されます  2024年6月16日出荷、19日販売となります  発売に伴い、題名を「小さな大魔法使いの自分探しの旅~親に見捨てられたけど、元気いっぱいに無自覚チートで街の人を笑顔にします~」→「小さな大魔法使いの自分探しの旅~親に見捨てられたけど、無自覚チートで街の人を笑顔にします~」 中世ヨーロッパに似ているようで少し違う世界。 数少ないですが魔法使いがが存在し、様々な魔導具も生産され、人々の生活を支えています。 また、未開発の土地も多く、数多くの冒険者が活動しています この世界のとある地域では、シェルフィード王国とタターランド帝国という二つの国が争いを続けています 戦争を行る理由は様ながら長年戦争をしては停戦を繰り返していて、今は辛うじて平和な時が訪れています そんな世界の田舎で、男の子は産まれました 男の子の両親は浪費家で、親の資産を一気に食いつぶしてしまい、あろうことかお金を得るために両親は行商人に幼い男の子を売ってしまいました 男の子は行商人に連れていかれながら街道を進んでいくが、ここで行商人一行が盗賊に襲われます そして盗賊により行商人一行が殺害される中、男の子にも命の危険が迫ります 絶体絶命の中、男の子の中に眠っていた力が目覚めて…… この物語は、男の子が各地を旅しながら自分というものを探すものです 各地で出会う人との繋がりを通じて、男の子は少しずつ成長していきます そして、自分の中にある魔法の力と向かいながら、色々な事を覚えていきます カクヨム様と小説家になろう様にも投稿しております

悪女の指南〜媚びるのをやめたら周囲の態度が変わりました

結城芙由奈 
恋愛
【何故我慢しなければならないのかしら?】 20歳の子爵家令嬢オリビエは母親の死と引き換えに生まれてきた。そのため父からは疎まれ、実の兄から憎まれている。義母からは無視され、異母妹からは馬鹿にされる日々。頼みの綱である婚約者も冷たい態度を取り、異母妹と惹かれ合っている。オリビエは少しでも受け入れてもらえるように媚を売っていたそんなある日悪女として名高い侯爵令嬢とふとしたことで知りあう。交流を深めていくうちに侯爵令嬢から諭され、自分の置かれた環境に疑問を抱くようになる。そこでオリビエは媚びるのをやめることにした。するとに周囲の環境が変化しはじめ―― ※他サイトでも投稿中

伝説となった狩人達

さいぞう
ファンタジー
竜人族は、寿命が永い。 わしらの知る限りの、狩人達の話をしてやろう。 その生き急いだ、悲しき物語を。

神の眼を持つ少年です。

やまぐちこはる
ファンタジー
ゴーナ王国のフォンブランデイル公爵家のみに秘かに伝わる、異世界を覗くことができる特殊スキル【神の眼】が発現した嫡男ドレイファス。  しかしそれは使いたいときにいつでも使える力ではなく、自分が見たい物が見られるわけでもなく、見たからといって見た物がすぐ作れるわけでもない。  食いしん坊で心優しくかわいい少年ドレイファスの、知らない世界が見えるだけの力を、愛する家族と仲間、使用人たちが活かして新たな物を作り上げ、領地を発展させていく。 主人公のまわりの人々が活躍する、ゆるふわじれじれほのぼののお話です。 ゆるい設定でゆっくりと話が進むので、気の長い方向きです。 ※日曜の昼頃に更新することが多いです。 ※キャラクター整理を兼ね、AIイラストつくろっ!というアプリでキャラ画を作ってみました。意外とイメージに近くて驚きまして、インスタグラムID koha-ya252525でこっそり公開しています。(まだ五枚くらいですが) 作者の頭の中で動いている姿が見たい方はどうぞ。自分のイメージが崩れるのはイヤ!という方はスルーでお願いします。 ※グゥザヴィ兄弟の並び(五男〜七男)を修正しました。 ※R15は途中に少しその要素があるので念のため設定しています。 ※小説家になろう様でも投稿していますが、なかなか更新作業ができず・・・アルファポリス様が断然先行しています。

世界最速の『魔法陣使い』~ハズレ固有魔法【速記術】で追放された俺は、古代魔法として廃れゆく『魔法陣』を高速展開して魔導士街道を駆け上がる~

葵すもも
ファンタジー
 十五歳の誕生日、人々は神から『魔力』と『固有魔法』を授かる。  固有魔法【焔の魔法剣】の名家――レヴィストロース家の長男として生まれたジルベール・レヴィストロースには、世継ぎとして大きな期待がかかっていた。  しかし、【焔の魔法剣】に選ばれたのは長男のジルベールではなく、次男のセドリックだった。  ジルベールに授けられた固有魔法は――【速記術】――  明らかに戦闘向きではない固有魔法を与えられたジルベールは、一族の恥さらしとして、家を追放されてしまう。  一日にして富も地位も、そして「大魔導になる」という夢も失ったジルベールは、辿り着いた山小屋で、詠唱魔法が主流となり現在では失われつつあった古代魔法――『魔法陣』の魔導書を見つける。  ジルベールは無為な時間を浪費するのように【速記術】を用いて『魔法陣』の模写に勤しむ毎日を送るが、そんな生活も半年が過ぎた頃、森の中を少女の悲鳴が木霊した。  ジルベールは修道服に身を包んだ少女――レリア・シルメリアを助けるべく上級魔導士と相対するが、攻撃魔法を使えないジルベールは劣勢を強いられ、ついには相手の魔法詠唱が完成してしまう。  男の怒声にも似た詠唱が鳴り響き、全てを諦めたその瞬間、ジルベールの脳裏に浮かんだのは、失意の中、何千回、何万回と模写を繰り返した――『魔法陣』だった。  これは家を追われ絶望のどん底に突き落とされたジルベールが、ハズレ固有魔法と思われた【速記術】を駆使して、仲間と共に世界最速の『魔法陣』使いへと成り上がっていく、そんな物語。 -------- ※小説家になろう、カクヨムにも投稿しています。

親友と婚約者に裏切られ仕事も家も失い自暴自棄になって放置されたダンジョンで暮らしてみたら可愛らしいモンスターと快適な暮らしが待ってました

空地大乃
ファンタジー
ダンジョンが当たり前になった世界。風間は平凡な会社員として日々を暮らしていたが、ある日見に覚えのないミスを犯し会社をクビになってしまう。その上親友だった男も彼女を奪われ婚約破棄までされてしまった。世の中が嫌になった風間は自暴自棄になり山に向かうがそこで誰からも見捨てられた放置ダンジョンを見つけてしまう。どことなく親近感を覚えた風間はダンジョンで暮らしてみることにするが、そこにはとても可愛らしいモンスターが隠れ住んでいた。ひょんなことでモンスターに懐かれた風間は様々なモンスターと暮らしダンジョン内でのスローライフを満喫していくことになるのだった。

処理中です...