僕と精霊〜The last magic〜

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七大悪魔復活編

第27話 平凡に満ちた現実の世界で

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 ロンとロアが亡くなって数十年、数百年が経った。ツイスターとスカルドは2人で最初の内はロン達の孫達と暮らしていたが2人がいない寂しさから旅に出る事にした。

 今や、2人を知る者はジーナス家には居ない


「ああロアさん、私はいつになったら貴方にまた会えるのですか?」
「姉ちゃん...」

「いつになったら...会えるんですか?私はいつまで待てば....」
どんなにしっかり者のツイスターでも所詮は1人の精霊。寂しい気持ちが続けば狂いたくもなる
「姉ちゃん!」

「うるさい!」
「うぎゃあ!」
ツイスターはスカルドに電気を流してしまう

「はっ...ス、スカルド申し訳ございません」
「姉ちゃん...もう良いじゃないか、2人で楽になろうよ。そしたらさ、また2人に会えるかもしれないし...へへ」
限界がきたスカルドはとうとうこの言葉を発してしまう

「.....そうですね、我々がこの世界で生きる必要はもうありません」
2人は海の方へ飛んでいく



「2人で此処で沈めば楽になれる」
「そうだね」
2人は手を繋いで波の方へ一歩一歩近付く

「海って久しぶりだね」
沈む夕日を眺めながら2人は昔を懐かしむ
「そうですね、最後に来たのは確か...みんなで...」 
「姉ちゃん、俺姉ちゃんとしか海に来たことがないぜ」

「そうですね、結局最後までこの違和感の謎が解けませんでしたね」
「良いじゃん、分かんない事は分かんなくたって」

 日没を眺めて、2人は動き出す
「おい待てお前ら、まさか死のうって考えてるわけじゃないよな」
後ろの方から心中を止めようとする声がしたが2人は無視をして進む

「バカ野郎...」
2人は何者かに抱かれる

「あなた....」
「あぁ.....」
その者を見た2人にの脳内に一気に流れ込んだ。大切な思い出が、絶対に無くしたくなかった宝物が数百年生きた中でのたった3年間の思い出が流れ込む

「「アドロン!」さん!」
2人の涙は止まらなかった。大切なパートナーが目の前に居る。それだけで満足

「おいおい...そんなに泣いてどうしたの?」
「バカバカバカ!寂しかったんですよ!」
「俺うれじいよ...!また会えでよがった!」
涙と鼻水でぐちゃぐちゃの顔になった2人をアドロンは何も言わずに強く抱きしめる

「帰ろ...みんなが待ってるぜ」
「はい」
「おう」
2人はアドロンの体に入り込む

「いくぜ!」
アドロンは両腕を鋼鉄の鉄球に変形させて電気纏う

「ブレイクインパクト❗️」
鉄球を振り落とすと空間にヒビが入り、世界が壊れる





 気がつくと学園に戻っていた。ツイスターとスカルドの数百年の思い出はただの虚像に過ぎなかった。

「ツイスターちゃん、スカルドちゃん具合はどう?」
ルナを抱いたアミィがなぜかそこに居た

「アミィさん、何故此処に?」
「アドロンが突然居なくなっちゃったから心配してきたのよ、そしたらみんなやられてて、あ!でもみんな手当てしてお家に帰してあげたわ」
「あう!」
穏やかな雰囲気を放ちつつ常に警戒をし続けるアミィの先にルドが立っていた

「ほう、俺の作った世界から脱出するとは?」
「そういう事ですか」
「俺本気で怒ったかも」
ツイスターは体から雷を放出し、スカルドは全身を鋼鉄に変える

「いくぜ...」
4つの精霊石が虹色に輝き出す。今の4人なら今まで出来なかった事が出来る気がした。スカルドとツイスターの姿がみるみる変貌し始める

「グルル❗️ガァァァ‼️‼️」
スカルドは鋼鉄の竜になり、雄叫び上げる
「キシャー❗️」
ツイスターは巨鳥になり、突風を巻き起こす

「ヌオォ!」
ルドは屋外に吹き飛ばされる

「義母さん、俺らがケリをつける...だから今日の夕飯はとびきり美味しいの作って!」
アドロンは全身を鎧に変形させてツイスター、スカルドに続いて外へ飛び出す

「はいはい...ルナちゃん、ちょっと貸してね~」
「あう?」
アミィはルナが持っていた先端に星が付いた棒のオモチャを借りて魔力を込める

「えい!...はいありがとう、アドロンお兄姉ちゃんは今忙しいからママと一緒に帰りまちょうね~」
「きゃ!きゃ!」
何かを唱えたアミィはそのままルナと一緒に家に戻る


「くぅ..ここに来て覚醒しやがったか!だがもう1度俺の作り出した世界に..!?」
突然、ルドは力を使えなくなる

「な、なんだ!?体に力が入らない、ま、まさか!あの女か!」
「キェェェ‼️」
ツイスターが羽ばたくと突風と雷が同時に吹き荒れる

「ぬおお!!」
「シャアアア‼️」
スカルドは鉄球のように大きい尻尾を振り下ろして、ルドを地面に叩き落とす

「ぐっ!ぐぐ....」
「お前を許す訳にはいかない...2人をずいぶんいじめたみたいね...ぶっ殺す」
アドロンが両手を合わせると巨大なギロチン台に変化し、ルドの首を捕らえる

「くそっ!まだ力が..!まっ、待て!どんな理想だ!どんな理想でも見せてやる!さぁ言え!」
力が復活しないルドは必死に命乞いをし始める

「じゃあ死ね」
無慈悲に降りる刃はルドの首を飛ばす
「くそー!本気でやりやがったな!この!...はっ!」
生首だけでも生きているルドを覆い隠すの巨大な影

「ギュルルガー‼️」
「ぷぎゅ!」
スカルドは生首を軽く踏み潰す

 精霊石の輝きが止まり、3人は元の姿に戻る。

「アドロンさーん!」
「アドロン!」
ツイスターとスカルドはすぐにアドロンに抱きつく
「凄かったぞ2人とも...すっごく強くてカッコよかったよ」

「へへっ、カッコよかったろ」
「これで皆さんに追いつけましたね」
「ふっ...そうだね!」

「よしっ帰るか!久しぶりで上手く体が動かねぇ」
「大丈夫ですか!?」
「支えてやるよ」
2人はアドロンを支えながら談話を始める


「ねぇ2人はどんな夢を見てたの?」
「ふふっ秘密です。これはアドロンさんにも教えられません」

「えーねぇ良いじゃん、ねぇスカルド?」
「え!俺も秘密!」

「ハハッ一体どんな夢を見てたんだか...ちょっとだけで良いから教えてよ」
「ダーメ!」
「秘密!」

 この日は4人で楽しく今の家に帰りました。不満なんて一切ありません。私思うんです、理想なんて案外すぐそばにあるのものなのかもって ツイスター














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