僕と精霊

青春忘却編 5月11日〜5月17日

第56話 尋問！拷問！

　龍神学園屋上
アドロンはリアと話をする

「初めましてだね、アドロン君」
リアの態度は教室に居た時とは全く違う、死んだ魚のような目をしている

「単刀直入に聞く、お前は誰だ？」
アドロンはリアに指を差す

「僕はリア、ただそれだけ、今日から君も僕の友達だ！」
リアは右手でアドロンの頭を掴み、魔力を注ぐ

「ぐっ...！」
アドロンはもがく
「これでいいかな、アドロン君、君は僕とはいつから一緒にいるかな？」
リアはアドロンの頭から右手を離し奇妙な質問をする

「何のこと...言ってんだ❗️」
アドロンはリアの腹に重い一撃を喰らわせる
「グワッ...！？」
リアはうずくまる
「な、何故、ぼ、僕の記憶操作が効かないんだ！」
リアは体を震わせながら、アドロンに指を差す

「なるほど、やはり記憶を操作する魔法、確かに存在したぜ...生憎ですが私達に記憶操作は効きません、あなたは何を企んでいるのですか！答えなさい！」
アドロンは右腕を剣に変形させる

「駄目だな、完全に君に対して恐怖を覚えちゃったよ！」
リアは自分の頭を掴み魔力を込める

「アドロン君、僕はただ友達を作りたいだけに決まってるじゃないか」
リアは突然陽気になり答える

(コイツ、自分の恐怖心を消しやがったのか)
(でもそんなことをして意味があるの？結局私達の方が強いし)

「ヘラヘラしていられるのも今のうちです...テメェが本音を吐くまでじっくりいたぶるまでよ、スカルド！」
「おう！」
アドロンの声に反応して、スカルドがカバンから出てくる

　1時間後

「少しは吐く気になったか？」
アドロンはリアの足をスカルドの鋼鉄で縛り腹を殴る
「ぜ、全然...」
リアは頭を掴んで魔力を流し続ける
(この野郎、恐怖心だけじゃなく痛みの記憶まで消してんのか)
(じゃあもうアレをやるしかないね)

「チッ！仕方ねぇ、最終手段だ」
アドロンは両腕を合わせギロチン台に変形させる

「な、何をする気ですか！？」
リアは慌てる
「お前が悪いんだぞ、吐くもの吐かないから、いくらお前が記憶を操作できるっていっても殺しちまえば関係ないだろ」
ギロチンの刃は確実にリアの首を取ろうと鋭く輝く

「い、いいのか、ぼ、僕を殺したら、お前の欲しい答えは絶対に手に入らなくなるんだぞ！」
リアはギロチン台に首を固定されながらもがく

「馬鹿かお前、その程度で俺の気が揺らぐとでも思ったか？」
アドロンはニタリと笑い、ギロチンの刃はジリジリと降ろし始める

「お、おい、嘘だろ、な、なぁ、ま、待てよ」
リアは本気で焦り始めるがギロチンの刃は止まらない

「や、やめて！」
白夜がアドロンを止める

「何をするんですか白夜さん、危ないので下がってください！...スカルド！」
両手が離せないアドロンはスカルドを呼ぶ
「白夜、アドロンの邪魔をしないでくれよ」
スカルドはアドロンから白夜を引き離す

「離しなさい！いくらアドロンさんのすることだとしてもこれだけは！リアさんを離してください！」
白夜は声を荒げる

「クククッ」
リアが笑い始める
「何がおかしい？気でも狂ったか？」
ギロチンの刃は止まらない