僕と精霊

一般人

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青春忘却編 5月11日〜5月17日

第52話 送り出される刺客

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 シュンの一言に食いつくジャン
「記憶を戻すって!そんなことできるんですか?」
ジャンは思わず立ち上がってしまう

「え、あ、うん戻せるよ、部品さえ有れば、装置を作る事ができるしね、で、どんな事を思い出したいんだい?」
シュンは紅茶を飲む

「僕が思い出すじゃなくて、僕を思い出してもらうんです」
ジャンは真剣な顔で答える

「なるほど、つまり君は何者かによって周りの人間に忘れられてしまったという訳か」
「やけに詳しいですね」
アドロンは怪しむ
「科学軍の国じゃ結構使われてる技術だからね、証拠隠滅とかに使われているんだよ」
シュンはスマホでジャン達に装置を見せる

「で、君を忘れてしまった人々は誰なんだい?」
シュンは聞く
「え、えっと、あなたです」
「え?まさか、俺は装置を使われた覚えはないぞ」
シュンは少し笑う

「ジャンさんはあなただけではなく、家族、友人達からも忘れられてしまったんです」
アドロンは深刻そうな顔で言う
「ジャン君で良いかな、君は俺とどんな関係だったんだい?」
シュンはジャンに尋ねる

「い、従兄弟です...」
ジャンは答える
「なんだって!それは本当かい?」
「はい、あとここは僕の家です」
ジャンの答えを聞き、シュンは深刻な顔をする

「マツリちゃん!ちょっと来てくれる?」
「はーい、今行きます!アミィさん、お皿ここには置いときますね」
シュンはマツリを呼び、状況を説明する

「そう言う訳で早急に記憶返還装置を作らなければいけない」
シュンはマツリに説明し終える
「つまり、この人はシュン先輩やアミィさんにとって大切な人という訳ですね、任せてください!」

「あのすみません、一つ疑問があるんですが何故、私はジャンさんのことを覚えていられたんですか?...そうだぜ、何で俺だけが覚えていたんだ?」
アドロンはシュンに聞く

「おそらく、君の体が人形だからだと思う」
シュンが答える
「俺の体が人形だから?」

「そう、記憶をいじくる時は基本的に脳に電磁波っていう物を飛ばす必要があるんだ、でも君には肝心の脳はおろか臓器そのものがないんだよ」
シュンは解説する

「そうか、そういうことだったのか」
アドロンは納得する

「それじゃあ、俺らは今から部品の調達に行かなきゃ行けないからこれで」
シュンとマツリは席を外す
「ありがとうございました」
ジャンは深くお辞儀をする

 アドロンの家に帰るジャン達
「いやー、これで一歩前進ってところかな」
ジャンは笑う
「オイオイ、まだ肝心の黒幕が...」
「ありがとうアドロン、アドロンがいなかったらここまで来れなかったよ」
ジャンはアドロンの手を掴みお礼をする
「そ、そんな私は当然のことを...そうだぜ、それに頑張るのはこれからだぜ」
アドロンはジャンの肩をポンと叩く 

「そうだね...ん?」
ジャンは空を見上げると何かがこちらに急接近している

『対象を確認、ジャン・バーン直ちに捕獲します』

「アレはあの時の、アドロン!離れて!」
アドロンは距離を取る

「うわぁ❗️」
ジャンは飛んできた人型の機械に直撃し、吹っ飛ぶ
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