僕と精霊

一般人

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暗躍する狂気編 5月2日〜5月10日

第22話 奇跡と涙

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 ザルはすごい形相で走ってる。
「ザル様どうなさったのですか?」
「何かまずい気がするんだメイデン、クラスの奴らと学校の職員達を呼べるか?」
「承知しました」

「イリュージョンホーン‼️」
メイデンの角が光るとメイデンが分身をする
そして、メイデン達はクラスメイトの家や学校の方へ飛んでいく

「待ってろよ、ジャン!」
ザルは公園へ走る

 ジャンとパンプの精霊石が輝きをどんどん増していき、二人に夢を見せる。

 暗く何もない空間で二人は目を覚ます。
「何だここ、僕らは死んだのか?」
「クッソー、アイツにオレらの力が全く通用しなかった」
「なぁパンプ、僕あんなにボコボコにされたっていうのに勝てる気がするんだ」
「オレもだ、ジャン」

「僕、今ならもっともっと強くなってアイツも倒せるじゃないかって思えてきたよ」
ジャンの鼓動が激しさを増す
「ああ、オレももっともっと強くなりたい」
パンプの鼓動も激しさを増す
「そうだ!思うだけじゃ何も始まらない」
「オレ達でやるんだ!」

「僕達は」
「オレ達は」
「「もっと強くなるんだ‼️」」
ジャンとパンプが拳を合わせると何もない空間に光が入り込み、ジャン達を現実へと導く

 血で染まる公園でジャンとパンプは目を覚まし、立ち上がる。
「いくぞ、パンプ❗️」
「おう❗️」
二人の精霊石がさらに輝きを増す
「何!この光は?」
ローズは力を振り絞り立ち上がる。

 魔獣は光に反応し、ジャン達に向かって口からエネルギー波を放つ。
「あ、危ない!」
「「うぉぉぉぉぉ‼️」」
精霊石の輝きがエネルギー波をかき消す。

 あまりの眩しさに魔獣は目を眩ます
魔獣が次に見た光景には今までとは違うジャンとパンプが立っていた。

 ジャンは瞳の色と髪色が赤くなり、身長が少し伸びている。
パンプは歯はサメのように鋭く、腕はゴリラのように太くなる。額の宝石は輝きを増し、体はジャンよりも大きくなっている。

「ア、アンタ本当にパンプなの?」
「おう、そうだぜ」
「グルル...!」
魔獣は警戒しながらも威嚇をする。

 ジャンが魔銃に魔力を込めると魔銃は形状を変化させ、ショットガンのような形状にする。

「ウォォォ❗️」
パンプは魔獣をその太い拳で殴り潰す。
魔獣に初めてまともなダメージを与えた。

 ジャンは魔銃の引き金を引くと弾が一斉に射出され、弾の一つ一つが魔獣の体を貫く。

 魔獣は逃げようとすると尾をパンプに掴まれ振り回される。
「オラァ‼️」
パンプは魔獣を空へブッ飛ばす
「フレイムボール‼️」
ジャンが放った巨大な火球は魔獣に着弾し、上空で大爆発をする。魔獣は跡形もなく消滅する。

 ジャンは涙を流す。
力を使い切った二人は元の姿に戻り、その場に倒れる。

 重症者4名 死者1名
ジャン達は魔獣を倒した。しかしこの戦いを勝利と言えるのだろうか

 同時刻
某国 研究所
「今回は素晴らしいデータが取れたぞ、あの石なかなか気になるぞ」
「はい、そして新兵器はヌシクラスの魔獣に効くというデータも取れました」
「これで計画にまた一歩近づいたぞ」
研究所にイカれた笑い声が響く
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