僕と精霊

一般人

文字の大きさ
上 下
20 / 193
怒涛の入学編 4月8日〜4月18日

第10話 僕だけの戦い

しおりを挟む
 体育館に着いたジャン達。体育館には既に武器訓練のために結界が張られている。

「それでは今から1人ずつ順番に武器訓練を行ってもらう。制限時間は5分、武器を使いこの訓練用魔獣を倒したら合格だ」
ケンナリ先生の指差す方向には大きな盾を持った人型のトカゲが立っていた。

「準備ができた者から訓練を開始する」
先生が指示をした瞬間、ジャンが前に出る。
「僕が行きます」
「おぉ、ジャン度胸があるじゃないの~」
「からかわないでよ、ザル君」
「へいへい、まぁ頑張れよ」
「うん」
ジャンは魔獣の前に行く

「よーい」
先生は手を挙げる。
ジャンは魔銃を構える。
魔獣は唸る。
「始め❗️」

「バンッ」
 先手必勝、ジャンは魔銃で魔獣の眉間を狙い撃つ。
しかし、魔獣は弾を盾でガードする。
「ゲェヒャゲェヒャ」
魔獣は盾を叩いて、ジャンを煽る。
「流石にガードされるか、ならこれでどうだ」
ジャンはあらぬ方向に発砲しまくる。

「ジャンのやつ何考えてんだ」
ザルや他のクラスメイトたちはジャンの奇行に理解が追いつかない。

 魔獣はケタケタ笑い、口から火を吐く。
「ファイアボール‼️」
ジャンはファイアボールを放った瞬間に魔銃でファイアボールを撃ち、爆発させた。

 魔獣は完全にジャンを見失っている。
ジャンは魔銃からマガジンを取り出した。
「セット‼️」
ジャンはマガジンに炎の魔力を装填し、魔銃に取り付ける。

 ジャンが引き金を引くとから凄まじい熱光線が放たれる。
魔獣は透かさず盾を構えガードする

「クソ、ジャンの渾身の一撃が」
ザルは少し焦っている。
「いえ、アレを見て」
白夜が指差す方向にはジャンが外しまくった、弾が散らばっていた。

「今だ❗️喰らえ」
ジャンがそう言うと散らばっていた弾が魔獣に向かって、一斉に飛んで行った。
無数に散らばっていた弾は魔獣を裏から貫く

「グギャア」
魔獣は忽ちバランスを崩し、熱光線を直接浴びる。
「グギャ..ガギャ...ォォォ」
魔獣は完全に消滅した。

「オイオイ、嘘だろ⁉︎完全に消しとばしちまった」
体育館にいる先生以外の人達は驚く。

「凄いじゃねぇか、ジャン」
ザルはあまりの衝撃にそれしかいえなかった。
「ハハハッ、僕もやる時はやるでしょ。でも魔力がもうギリギリで倒れそう」
「しまらねぇな、ほら肩貸してやるよ」
「ありがとう」
ジャンはザルに運ばれながら、みんなの元へ向かう。
「ジャン君、合格おめでとうございます。」
「ありがとうございます。先生」

「次は俺だ」
ザルが前に出ると、ジャンが消しとばしたはずの魔獣がそこにいた。
「アイツ死んでねぇのか⁉︎」
「ザル君、気にしないでください。アレは量産型です」
先生は冷静に説明する。

「そう、じゃあ思いっきりやってやるよ」
ザルが腕輪に魔力を込めると腕輪は盾付きのガントレットになった。 
「それでは始め❗️」
「行くぜ!!」
ザルの盾からレイピアのような剣身が出る。

 ザルは剣身に水の刃を纏わせ、足から水を噴射し、勢い良く魔獣に飛んで行く。
「グギャギャギャ」
魔獣は口から火を吐き、盾に身を隠す。
「効くか‼️そんなもの」
ザルは火の息を水の刃で払い除け、盾に鋭い斬撃を与える。

シュパーンと金属音が体育館に鳴り響く。
魔獣の盾は真っ二つになっていた。
「ギャギャギャギャ⁉︎」
魔獣は動揺して逃げようとする。
「逃がさん‼️」
ザルは魔獣を切り刻む。

「そこまで、ザル君合格です。盾を真っ二つにするなんてなかなかですよ」
「凄いよザル君」
「へへ、まぁな」
ザルが合格をし、アドロンが前に出ようとしたとき

「ドガーン」
外で大きな音がする。
「な、何だ⁉︎」

しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

狼の子 ~教えてもらった常識はかなり古い!?~

一片
ファンタジー
バイト帰りに何かに引っ張られた俺は、次の瞬間突然山の中に放り出された。 しかも体をピクリとも動かせない様な瀕死の状態でだ。 流石に諦めかけていたのだけど、そんな俺を白い狼が救ってくれた。 その狼は天狼という神獣で、今俺がいるのは今までいた世界とは異なる世界だという。 右も左も分からないどころか、右も左も向けなかった俺は天狼さんに魔法で癒され、ついでに色々な知識を教えてもらう。 この世界の事、生き延び方、戦う術、そして魔法。 数年後、俺は天狼さんの庇護下から離れ新しい世界へと飛び出した。 元の世界に戻ることは無理かもしれない……でも両親に連絡くらいはしておきたい。 根拠は特にないけど、魔法がある世界なんだし……連絡くらいは出来るよね? そんな些細な目標と、天狼さん以外の神獣様へとお使いを頼まれた俺はこの世界を東奔西走することになる。 色々な仲間に出会い、ダンジョンや遺跡を探索したり、何故か謎の組織の陰謀を防いだり……。 ……これは、現代では失われた強大な魔法を使い、小さな目標とお使いの為に大陸をまたにかける小市民の冒険譚!

貧弱の英雄

カタナヅキ
ファンタジー
この世界では誰もが生まれた時から「異能」と「レベル」呼ばれる能力を身に付けており、人々はレベルを上げて自分の能力を磨き、それに適した職業に就くのが当たり前だった。しかし、山奥で捨てられていたところを狩人に拾われ、後に「ナイ」と名付けられた少年は「貧弱」という異能の中でも異質な能力を身に付けていた。 貧弱の能力の効果は日付が変更される度に強制的にレベルがリセットされてしまい、生まれた時からナイは「レベル1」だった。どれだけ努力してレベルを上げようと日付変わる度にレベル1に戻ってしまい、レベルで上がった分の能力が低下してしまう。 自分の貧弱の技能に悲観する彼だったが、ある時にレベルを上昇させるときに身に付ける「SP」の存在を知る。これを使用すれば「技能」と呼ばれる様々な技術を身に付ける事を知り、レベルが毎日のようにリセットされる事を逆に利用して彼はSPを溜めて数々の技能を身に付け、落ちこぼれと呼んだ者達を見返すため、底辺から成り上がる―― ※修正要請のコメントは対処後に削除します。

エリクサーは不老不死の薬ではありません。~完成したエリクサーのせいで追放されましたが、隣国で色々助けてたら聖人に……ただの草使いですよ~

シロ鼬
ファンタジー
エリクサー……それは生命あるものすべてを癒し、治す薬――そう、それだけだ。 主人公、リッツはスキル『草』と持ち前の知識でついにエリクサーを完成させるが、なぜか王様に偽物と判断されてしまう。 追放され行く当てもなくなったリッツは、とりあえず大好きな草を集めていると怪我をした神獣の子に出会う。 さらには倒れた少女と出会い、疫病が発生したという隣国へ向かった。 疫病? これ飲めば治りますよ? これは自前の薬とエリクサーを使い、聖人と呼ばれてしまった男の物語。

巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する

高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。 手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。

異世界転移しましたが、面倒事に巻き込まれそうな予感しかしないので早めに逃げ出す事にします。

sou
ファンタジー
蕪木高等学校3年1組の生徒40名は突如眩い光に包まれた。 目が覚めた彼らは異世界転移し見知らぬ国、リスランダ王国へと転移していたのだ。 「勇者たちよ…この国を救ってくれ…えっ!一人いなくなった?どこに?」 これは、面倒事を予感した主人公がいち早く逃げ出し、平穏な暮らしを目指す物語。 なろう、カクヨムにも同作を投稿しています。

大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです

飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。 だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。 勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し! そんなお話です。

せっかくのクラス転移だけども、俺はポテトチップスでも食べながらクラスメイトの冒険を見守りたいと思います

霖空
ファンタジー
クラス転移に巻き込まれてしまった主人公。 得た能力は悪くない……いや、むしろ、チートじみたものだった。 しかしながら、それ以上のデメリットもあり……。 傍観者にならざるをえない彼が傍観者するお話です。 基本的に、勇者や、影井くんを見守りつつ、ほのぼの?生活していきます。 が、そのうち、彼自身の物語も始まる予定です。

異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜

KeyBow
ファンタジー
 間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。  何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。  召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!  しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・  いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。  その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。  上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。  またぺったんこですか?・・・

処理中です...