僕と精霊

一般人

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怒涛の入学編 4月8日〜4月18日

第1話 僕の入学式

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 小鳥が囀るいつも通りの朝。しかし、ある男にとっては特別な朝だ。その男こそ、ジャン・バーンである。

「それじゃ行ってくるね」
ジャンが明るい声で言う
「はいはい、いってらっしゃい」
ジャンの母はジャンを見送る

「ジャン、ちょっと待って!」
ジャンが家を出発しようとすると母が止める
「何?」
「今日は入学式なんだからもっとシャキッとしないと友達できないよ」 
「はいはい、分かってますって、じゃあね」
「気をつけてね」
会話を終え、ジャンは家を出発した。


 初めての通学路を歩きながらジャンは少し考え事をしていた
(いよいよ高校デビューだし僕も自分のことを「俺」って言ってみようかなぁ)
(どんな人と出会えるんだろうなぁ、友達いっぱいできるかなぁ、パートナーの精霊とは上手くやっていけるかなぁ)
入学の不安や緊張で色んなことを考えているうちにジャンは高校に到着した。

 いざ校舎を目の当たりにしたジャンには不安や緊張よりもワクワクの方が大きくなった。
「スッゲーここがあの名門・龍神学園か」
周りには沢山の人がいたが、興奮のあまり思わず声が出てしまった。

 自分の教室を探すジャンだったが、校内があまりにも広く迷ってしまった。
これはまずいと焦りながら教室を探していると何やら揉め事が起きていた。

不良A「お前が首席のザルガン・ドルか」
不良B「ちょっと俺ら今イライラしてるからお前サンドバッグになれよ」
不良の2人は手から電気をバチバチと出しながら1人の男に威嚇をしている。

男は怒鳴った
「俺の名前はザル・ガンドルだ‼️二度と間違えるなこの野郎❗️」
その男は不良の2人に向かって指を差すと勢いよく水の刃が飛び2人の間を通り抜けた

不良A「ひぃぃぃ」
不良の1人が情けない悲鳴を上げながら逃げ去ると
不良B「ま、待ってくださいよ、アニキィ」
ともう1人の不良も逃げていった。 

「スッゲー」
ジャンは興奮していると、騒ぎに2人組の大人が駆けつけて来た
「オイオイ、なんの騒ぎだ」
若い方は少し慌てた様子だった。
「ホホッ、今年の生徒は元気で良いの~」
年寄りの方は嬉しそうだ。

 すると、年寄りの方が
「おニ人さん、私の学園は気に入って頂けただろうか?」
(おニ人さん?あれ?もしかして、僕も含まれてる!?てか、私の学校ってもしかしてこの老人が学園長!?)
ただ揉め事を傍観してたジャンは驚いた。

ザルは不機嫌そうに
「いきなり、絡まれて気にいるもあるかより学園長さんよ」
と答え立ち去っていった

ジャンは満足気に
「面白そうで気に入りました。俺この学園での生活が楽しみだよ」
と答えた

 2人の答えを聞き、学園長はニッコリしていた。
「学園長そろそろ入学式が始まります」
若い方が学園長に声をかける。
若い方はきっと教師だろう。
「ホホッ、そうじゃなそろそろ行かねば」
学園長と教師が立ち去ろうとすると

「ちょっと待ってください」
ジャンは深刻な顔をしながら学園長達を呼び止めた
「何か用があるかの?」
「あの、すみません、1-Aの教室はどこにありますか?迷ってしまって」
「ホホッ、そんなことかワシが送ってやろう」

 学園長は優しく答えた
「ありがとございます」
「少年、名は何と申す」
「ジャン・バーンです」
「⁉️」
学園長は驚いた顔していた。

「どうかしたんですか?」
「いや、すまん何でもないわい。どれ、今からお前を1-Aまで転送してやろう」
「ハイ!」
ジャンは返事をし終えるとそこはもう1-Aが目の前にあった。

 教室には多種多様な生徒がいた。その中にはザル・ガンドルもいた。
「お前さっき、俺のこと見てたヤツだな。俺、ザル・ガンドルよろしくな」
「僕はジャン・バーンよろしくね」        
        
           
 無事入学式も終え、ジャンの学校での新生活が始まる。

同時刻、学園長は屋上から1-Aを眺めていた
「ジャン・バーンそれは英雄の名前」
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