僕と精霊〜A journey of heroes〜

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ドタバタテスト編

第72話 総仕上げ

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 正午が過ぎた、白夜はジャンと一緒に魔法の練習を続けていた

「お昼ご飯の準備が出来たわよ、2人も早くいらっしゃい」
白夜の母キャミーは2人を呼びに来た

「分かった今行く、ジャンさん行きましょ」
「うん」
白夜はジャンの手を引っ張る


 ジャン達は屋敷の中に入る
「すみません、少し着替えたいので先に行っててください、食堂はこの先の部屋なので」
「分かった」
白夜は自分の部屋の方へ走って行く

「此処かな?」
ジャンは扉を開けると大きく長いテーブルに普段見る事の無い料理が並べられていた

「ジャン!来た!凄いぞ見た事ない食べ物が一杯だ!」
パンプはフォークでドンドンテーブルを叩く
「パンプ、行儀良くしないとダメよ」
ローズは注意する

「はわわ、何ですかねコレは?」
ツイスターは皿の上の物を警戒する
「そいつはエスカルゴ、食べられるカタツムリらしいが食べ方は分からない」
アドロンは自分の皿にエスカルゴを置く

「カタツムリってあのウニョウニョだよな」
スカルドはフォークで殻を突く
「大丈夫よ、ほら」
ローズは器用に食べてみせる

「やぁジャン君、君の活躍は聞かせてもらってるよ、お父さんにもよろしく頼む」
奥の席には白夜の父海斗が座っていた

「あ、どうもお邪魔しています」
ジャンはお辞儀をする
「まぁゆっくりしていってくれ、それでジャン君、スフールとは今どのぐらい親密になったんだい?」
海斗はジャンの耳元で呟く

「いっ!」
ジャンは顔を赤くする
「どこまでいった?キスはしたか?まさ.‼️」
海斗は後ろから白夜に棒で殴られる

「パパ!変な事聞かないで!さ、ジャンさん食べましょ」
「え、う、うん」
白夜は棒を髪飾りに戻してジャンと一緒に席に着く

「ハハハ!パパかっこ悪ーい!」
カナメはお腹を抱えて笑う
「カナメちゃん...」
海斗は気を落とす

「お嬢様、口元が汚れますよ」
モニーはカナメの口元をナプキンで拭く
「ありがと!」
カナメはニッコリ笑う

「お姉ちゃん魔法は使えるようになった?」
「ええ少しずつだけどね、カナメちゃんもちゃんと勉強してる?」
白夜は野菜を皿に運ぶ

「うん!この前もね!テストで100点取ったの!」
「凄いじゃないの、お姉ちゃんみんなに自慢できちゃうわ」
白夜はカナメの頭を撫でる

「ごめんなさいねジャン君、スーちゃんの為に魔法を教えてくれるなんて、お詫びなんだけど良かったら家族みんなで食べてね」
キャミーはジャンに和菓子を入れた紙袋を渡す

「ありがとうございます」
ジャンは魔法陣を作り出して紙袋を中に入れる
「ん?ジャン、お前そんな魔法使えたのか?」
アドロンは魔法陣を確認する

「うん、旅をしてて思ったんだけど物を収納できる魔法があったら便利だなって思って昨日できるようになったばっかなんだ」
ジャンは魔法陣を消す

「機能できるようになったって...」
ローズは呆気にとられる
「オレと一緒に練習したんだぜ!」
パンプは胸を張る


 皆は昼食を終え、テスト対策を再開する

「よし!続きだ、今回のメイン身体強化魔法だ」 
ジャンは準備運動をする
「はい!」
白夜は運動服に着替えた

「良い?この魔法は調整を間違えると体を壊す事になるから、最初は午前中にやったように物質を強化させるよ」
ジャンは魔銃を取り出す

「良い?この国で作られてる物には基本的に魔力を込めやすい構造になってる、だからこういう風に」
ジャンは魔銃に魔力を込めるとハンドガンからライフル形状に変形する

「簡単に強化をできる、さぁ白夜さんも」
ジャンは白夜に元の形の魔銃を手渡す
「分かりました、やってみます」
白夜は魔銃に魔力を込めるとジャンと同じように変形をさせる事が出来た

「やった!」
白夜はガッツポーズを取り魔銃をジャンに返す
「よし!良い感じだね」

「物質は良い感じだね、次は身体強化だ」
ジャンは首を鳴らしながら軽く跳ねる
「良い?まずは体内の血の流れを感じるんだ、はい深呼吸」

「すぅー、はぁー」
白夜は目を瞑って血流を感じる
「まずは筋力..ブースト❗️」 
ジャンの腕の筋肉は少し膨れ上がる

「はあぁ❗️」
ジャンは近くの岩を拳で砕く

「まぁ白夜さんは女子だし岩は砕けなくても」
ジャンは強化を解いて腕を回す
「あの、出来ちゃいました...」
白夜は岩を粉砕していた

「あらら、僕より強いや...ま、まぁ次はスピードだ、今度は足に魔力を」
ジャンは俊敏に動き出す

「こういう感じに素早く動けるようになる」
ジャンは白夜の周りを目で捉えきれない速さで回る
「す、凄い、よし私も」
白夜も足に魔力を集中させ、走り出す

「キャッ!」
白夜は勢い余って壁に激突する
「白夜さん!大丈夫?」
ジャンは転んだ白夜の下へ駆けつける

「うぅ、いったぁー」
白夜は頭を抑える
「いけない血が出てるよ!」
ジャンはすぐに白夜の頭に回復魔法を使う

「ありがとうございます...ふふ、調整が難しいですね」
白夜は服の埃を払いながら立ち上がる
「ちょっと待ってまだタンコブが治ってないよ今治すから動かないで」
「いたっ!」
ジャンは白夜のタンコブに触れる

「でもこのペースでいけばテストには余裕で間に合いそうだね」
「ええ、それにしても痛いわ..」
2人は庭に寝転んで笑う

「ジャン!そろそろ帰ろうぜ❗️」
パンプが勢い良くジャンの腹に飛び込んでくる
「ぶふぅっ‼️パンプ?あれもうそんな時間か」
ジャンは空を見上げて月が日が落ちかけていた事に気づいた

「早く帰らないとママに心配されますよ」
アドロンはジャンの手を引っ張る
「白夜も戻るわよ」
ローズも白夜の手を引っ張る

「では、また学園で」
「じゃあね」
白夜はローズと一緒に手を振ってジャン達を見送る












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