上 下
118 / 150
旅人達の足跡

第60の旅 俺だけが生きるのか?

しおりを挟む
「うおぉぉぉ‼️」
グレイトは凄まじい勢いでウナギに突っ込む
「グコゴゴゴゴ‼️」
ウナギはグレイトを近づけさせまいと雷を落としまくる

「効かーん!」
グレイトは雷を受けながら無傷の状態でウナギを殴る...がそのブヨブヨボディに弾かれる

「うおわぁ!」
グレイトは海に落ちる
(やばい!打撃が効かないんじゃ俺に倒せねぇ、ここまで考えてなかった、俺もボウズとそんな変わんねぇな)
グレイトは沈んでいく

「ガァァァ‼️」
クラムは雷を躱しながら水面を走り抜ける
(ボウズ!?)

「こちとらビリビリに慣れてんだぜー‼️」
クラムは爪に雷を纏わせてウナギを切りつける
「ウギャアア‼️」
ウナギはもガキながらも尾でクラムを叩き落とす

「うわぁ❗️」
クラムも海に落ちる
(クソ...ボウズもやられちまったか...おかしいな、俺は無敵のはずなのに何もできないのか...)

(若造、守ってばかりで楽しいか?悔しくはないのか?)
(情けないねぇ~良い歳して自分は無敵だって自惚れちゃってさぁ)
(誰だ?)

(俺らはお前の弱さだ)
(弱さ?)
(左様、お主は無敵の力を手に入れてから自分が弱い事を忘れていた)
(そんな時に俺らは生まれたって訳よ)

(今は弱さなんて要らないんだよ)
(弱さを知る事は真の強者になる事、時間は無いぞ)
(そのまま自分だけ生き残るか、無敵を捨てて全員を助けるか選びな)

(何!みんなを助けられるのか!)
(そうだぜ!だがお前は力を失う)
(くれてやるよ!さっさと俺に力を貸せ!)
(ホッホッホ!よろしい、若造!我らの名を叫べ!)

「ゲンプ‼️」


「フラン、グレイトとクラムの気配が消えてしまいましたよ」
スザクはフランとニーナを乗せて大空を舞っていた

「2人がやられた!?嘘よ!」
フランは膝から崩れ落ちる
「落ち着いてくださいフラン...!?何ですかこの高エネルギーは!?まさか同士」
スザクは反応がする方を見ると巨大な亀が浮上してくる

「肩慣らしとゆくか」
亀の甲羅の上にはグレイトとクラムが乗っていた
「シャアアア‼️おい亀公!アイツ俺に似てるぜ!きっとファンだぜ」
亀の尾は蛇になっており、ウナギを睨みつける

「おいボウズ!しっかりしろ!」
グレイトはクラムの腹を思いっきり押し込んで水を吐かせる

「グボォ!ゲホォ!ゲホォ‼️」
(目を覚ましたようだな、あまり泳げないのなら海に気をつけるんだな)
「んだよ...何な状態で泳げるかっての、ブッ!ペッ!」
クラムは口から魚を吐き出す

「クラム!大丈夫?」
フラン達も到着する

「あーいってーなぁ、どうなって...おっ!おっさん!どうなってんだ?」
クラムは首を振って髪を乾かす

「コイツは俺に任せろ!ゲンプ‼️」
グレイトはクラムを投げ飛ばす
「早速出番だぜぇ!」
「参る❗️」
ゲンプは輝いてグレイトと1つになる

 ゲンプの甲羅はグレイトを守る鎧になり、蛇は上顎と下顎に分かれて両腕と一体化する
(俺らの力使って負けたらお前は本当の弱虫だぜ!)
(軽くやってしまえ)
「ふっ、俺の弱さのくせに強気な口調だな」
グレイトは構えを取る

「ボオアアア‼️」
ウナギは周囲を電気の檻で囲んで雷を落としまくる
「皆さん、しっかり掴まってください❗️」
スザクは全速力で雷を躱していく

「なんてスピード..!目を開けていられない!」
「ギャアア!飛ばされる!」
クラムは今にも振り落とされそうだ

「俺は降りるぜ!」
ニーナは手を離し海へと落ちていく
「ニーナ!危ないよ!」
フランは手を伸ばしたが手遅れだった

「お願い来て!」
ニーナは指笛を吹くと突然現れたクジラの大きな口の中に落ちていった
「食われた!?」
「ニーナ!」
「2人ともしっかり掴まってください」
スザクはスピードを落とす事なく飛び続ける

 グレイトは雷を直接くらうが怯む事なく海に飛び込む
「こんな痛み久々だな、それにしてもこの姿だと水中でも自由に動けるのか」
グレイトは水中からウナギを蛇の牙で掴み空高く投げ飛ばす

「みんな!お願い!」
ニーナはクジラの超音波を使って広い範囲にいる魚に一斉に指示を出す

 魚達は電気の檻の隙間をくぐり抜けて巨大な渦潮を作り出す
「2人とも突っ込みますよ❗️」
スザクはドリルのように回転をして渦の中心に突っ込む

 ウナギは渦潮とスザクの力によってできた地面に勢いよく激突する
(どれトドメといくかの)
(キッチリ決めろよ‼️)
グレイトは両手を合わせると巨大な蛇が現れ、ウナギに噛みちぎる

「終わったようですね」
スザクは上空から様子を見ていた
「スザク、いきなり回るなんて酷いよ」
「ウォロロロロロ!」
(このクソ鳥が...)
クラムは海に向かって夕飯を吐き出す

「うるさいですよビャッコ、ですがなんとかなったようですねお疲れ様です」
スザクは2人を陸の方へ運ぶ

(ま、最初にしては上出来じゃないか?)
(己の弱さを受け入れてこそ真の強者、これからも日々精進するのだな)
「ふぅ終わった...ありがとなお前ら、さて戻るか」
グレイトは陸に向かって泳いでいく

「みんなありがと!」
クジラはニーナを陸まで運びに行く


陸地
「ハァ...」
グレイトは大きなため息をつく
「そんな落ち込むなよおっさん」
クラムは馬車を引いて来る

「家がぶっ壊れちまったんだぞ落ち込むわ!」
グレイトは虚しそうに瓦礫を見つめる
「さ、さぁ旅に出ようぜ!」
クラムは無理矢理励ます

「まぁ後戻りできないって考えれば良いか、よし!お前ら行くぞ!」
グレイトは手綱を掴む
「ま、待て俺はまだ行くとは..」
「私達とは嫌なんですか...」
フランにうるうるした目で見つめられ、ニーナは断れなかった

「よーし!出発だ!」


















しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

ゆとりある生活を異世界で

コロ
ファンタジー
とある世界の皇国 公爵家の長男坊は 少しばかりの異能を持っていて、それを不思議に思いながらも健やかに成長していた… それなりに頑張って生きていた俺は48歳 なかなか楽しい人生だと満喫していたら 交通事故でアッサリ逝ってもた…orz そんな俺を何気に興味を持って見ていた神様の一柱が 『楽しませてくれた礼をあげるよ』 とボーナスとして異世界でもう一つの人生を歩ませてくれる事に… それもチートまでくれて♪ ありがたやありがたや チート?強力なのがあります→使うとは言ってない   ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 身体の状態(主に目)と相談しながら書くので遅筆になると思います 宜しくお付き合い下さい

婚約破棄? ではここで本領発揮させていただきます!

昼から山猫
ファンタジー
王子との婚約を当然のように受け入れ、幼い頃から厳格な礼法や淑女教育を叩き込まれてきた公爵令嬢セリーナ。しかし、王子が他の令嬢に心を移し、「君とは合わない」と言い放ったその瞬間、すべてが崩れ去った。嘆き悲しむ間もなく、セリーナの周りでは「大人しすぎ」「派手さがない」と陰口が飛び交い、一夜にして王都での居場所を失ってしまう。 ところが、塞ぎ込んだセリーナはふと思い出す。長年の教育で身につけた「管理能力」や「記録魔法」が、周りには地味に見えても、実はとてつもない汎用性を秘めているのでは――。落胆している場合じゃない。彼女は深呼吸をして、こっそりと王宮の図書館にこもり始める。学問の記録や政治資料を整理し、さらに独自に新たな魔法式を編み出す作業をスタートしたのだ。 この行動はやがて、とんでもない成果を生む。王宮の混乱した政治体制や不正を資料から暴き、魔物対策や食糧不足対策までも「地味スキル」で立て直せると証明する。誰もが見向きもしなかった“婚約破棄令嬢”が、実は国の根幹を救う可能性を持つ人材だと知られたとき、王子は愕然として「戻ってきてほしい」と懇願するが、セリーナは果たして……。 ------------------------------------

転生したらドラゴンに拾われた

hiro
ファンタジー
トラックに轢かれ、気がついたら白い空間にいた優斗。そこで美しい声を聞いたと思ったら再び意識を失う。次に目が覚めると、目の前に恐ろしいほどに顔の整った男がいた。そして自分は赤ん坊になっているようだ! これは前世の記憶を持ったまま異世界に転生した男の子が、前世では得られなかった愛情を浴びるほど注がれながら成長していく物語。

魔力∞を魔力0と勘違いされて追放されました

紗南
ファンタジー
異世界に神の加護をもらって転生した。5歳で前世の記憶を取り戻して洗礼をしたら魔力が∞と記載されてた。異世界にはない記号のためか魔力0と判断され公爵家を追放される。 国2つ跨いだところで冒険者登録して成り上がっていくお話です 更新は1週間に1度くらいのペースになります。 何度か確認はしてますが誤字脱字があるかと思います。 自己満足作品ですので技量は全くありません。その辺り覚悟してお読みくださいm(*_ _)m

月が導く異世界道中extra

あずみ 圭
ファンタジー
 月読尊とある女神の手によって癖のある異世界に送られた高校生、深澄真。  真は商売をしながら少しずつ世界を見聞していく。  彼の他に召喚された二人の勇者、竜や亜人、そしてヒューマンと魔族の戦争、次々に真は事件に関わっていく。  これはそんな真と、彼を慕う(基本人外の)者達の異世界道中物語。  こちらは月が導く異世界道中番外編になります。

無能スキルと言われ追放されたが実は防御無視の最強スキルだった

さくらはい
ファンタジー
 主人公の不動颯太は勇者としてクラスメイト達と共に異世界に召喚された。だが、【アスポート】という使えないスキルを獲得してしまったばかりに、一人だけ城を追放されてしまった。この【アスポート】は対象物を1mだけ瞬間移動させるという単純な効果を持つが、実はどんな物質でも一撃で破壊できる攻撃特化超火力スキルだったのだ―― 【不定期更新】 1話あたり2000~3000文字くらいで短めです。 性的な表現はありませんが、ややグロテスクな表現や過激な思想が含まれます。 良ければ感想ください。誤字脱字誤用報告も歓迎です。

異世界へ誤召喚されちゃいました~女神の加護でほのぼのスローライフ送ります~

モーリー
ファンタジー
⭐︎第4回次世代ファンタジーカップ16位⭐︎ 飛行機事故で両親が他界してしまい、社会人の長男、高校生の長女、幼稚園児の次女で生きることになった御剣家。 保険金目当てで寄ってくる奴らに嫌気がさしながらも、3人で支え合いながら生活を送る日々。 そんな矢先に、3人揃って異世界に召喚されてしまった。 召喚特典として女神たちが加護やチート能力を与え、異世界でも生き抜けるようにしてくれた。 強制的に放り込まれた異世界。 知らない土地、知らない人、知らない世界。 不安をはねのけながら、時に怖い目に遭いながら、3人で異世界を生き抜き、平穏なスローライフを送る。 そんなほのぼのとした物語。

【完結】神様と呼ばれた医師の異世界転生物語 ~胸を張って彼女と再会するために自分磨きの旅へ!~

川原源明
ファンタジー
 秋津直人、85歳。  50年前に彼女の進藤茜を亡くして以来ずっと独身を貫いてきた。彼の傍らには彼女がなくなった日に出会った白い小さな子犬?の、ちび助がいた。  嘗ては、救命救急センターや外科で医師として活動し、多くの命を救って来た直人、人々に神様と呼ばれるようになっていたが、定年を迎えると同時に山を買いプライベートキャンプ場をつくり余生はほとんどここで過ごしていた。  彼女がなくなって50年目の命日の夜ちび助とキャンプを楽しんでいると意識が遠のき、気づけば辺りが真っ白な空間にいた。  白い空間では、創造神を名乗るネアという女性と、今までずっとそばに居たちび助が人の子の姿で土下座していた。ちび助の不注意で茜君が命を落とし、謝罪の意味を込めて、創造神ネアの創る世界に、茜君がすでに転移していることを教えてくれた。そして自分もその世界に転生させてもらえることになった。  胸を張って彼女と再会できるようにと、彼女が降り立つより30年前に転生するように創造神ネアに願った。  そして転生した直人は、新しい家庭でナットという名前を与えられ、ネア様と、阿修羅様から貰った加護と学生時代からやっていた格闘技や、仕事にしていた医術、そして趣味の物作りやサバイバル技術を活かし冒険者兼医師として旅にでるのであった。  まずは最強の称号を得よう!  地球では神様と呼ばれた医師の異世界転生物語 ※元ヤンナース異世界生活 ヒロイン茜ちゃんの彼氏編 ※医療現場の恋物語 馴れ初め編

処理中です...