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大木の魔女編
第45話 大木の魔女
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ライゾウはライラの部屋の扉を蹴破る
「だ、誰!?」
ベッドに寝ているライラは飛び起きる
「来い!」
ライゾウはライラの手を無理矢理引っ張って行く
「おい!その手を離..」
「うるさい!」
ライラを取り戻そうとしたキヨシはライゾウに殴られた
「キヨシ!ちょっと!離してよ!」
ライラは必死に抵抗するが病気のせいで力が入らない
「君は僕の実験材料になってもらう」
ライゾウはライラを担いでドス黒い声を出す
「あなたは何を考えているの...!?」
ライラは人間界で初めて恐怖を体験した
「皆さーん!悪しき精霊はこの私が捕獲しました!もう安心ですよ!このライゾウ・ケンザキがやりました!」
ライゾウは村人達に手を振りながら村を去って行く
「ライラ..!待ってくれ!」
キヨシはふらつく体で2人を追いかける
「キヨシ!」
ライラは手を伸ばすが当然届かない
「おっと待ちやがれ!てめぇ俺らを洗脳してたのか?」
キヨシは農家に鍬で抑えられる
「な、何するんだ!やめろ!仕方なかったんだ!こうでもしないとライラが生きていく事ができなかったんだ!」
「うるせぇ!」
キヨシは顔を踏みつけられ村人達から数時間に及ぶ拷問を受けた
「クククッ!アイツもバカだね~!誰のおかげで精霊を召喚できたと思ってるんだか」
ライゾウはいやらしく笑う
「それどう言う事なの!」
ライラは力を振り絞る
「考えてみろよ、科学軍の人間のはずのキヨシがどうやって精霊の召喚方法を知ったと思っているんだ」
「ま、まさか!」
ライラの嫌な予感は的中した
「そうですよ、あなた達が出会えたのは僕のおかげなんだよ、感謝してもらいたいぐらいだよ、精霊を召喚した無法者キヨシはこの僕に成敗され、僕の評判は上がり、研究材料も手に入る、最高のプランだ!」
ライゾウは高笑いする
「離せ...離せぇぇ‼️」
ライラはライゾウに指を刺して体内のウィルスを全て移す
「ぐっ!な、何を!な、何だ!体に力が入らない...」
ライゾウは高熱を出しその場に倒れる
「キヨシ!キヨシ!」
ライラは力一杯走り、村に戻る
「ライ...ラ..今..行くよ...はは」
血塗れのキヨシは拷問を耐え切り這いずりながらライラの下へ目指す
「何だコイツ!何で死なねぇんだ!」
村人達はゾンビのような見た目のキヨシを見て震えることしかできなかった
「ラ..イラ...!」
「キヨシ!」
2人はお互いを必死に求め合う
キヨシは最後の力を振り絞り、フラフラした足取りで前へ前へと走る
「キヨシ!」
ライラは走る死体をすぐにキヨシだと気づき、彼が倒れる前に抱きしめる
「キヨシ!どうしてこうなるの!ライラが精霊だから?どうしてこうなるのよ!」
ライラは涙を流しながら強く抱きしめる
「ははは、ライラ..そこに居るんだね...君と一緒にいた...ごふっ!たった2週間だけ..僕にとってはね...がふっ!一生に感じたよ..愛してる」
キヨシは血を吐きながら何も見えない目でライラの顔を見つめる
「憎いわ、周りの人間が!ライラ達が何をしたっていうの!ただ愛し合っただけなのに」
ライラの涙とキヨシの血が混ざっていく
「ライラ...誰かを憎んじゃ駄目だよ.....」
キヨシは動かなくなった
「キヨシ..キヨシ!」
ライラは生まれて初めて絶望をした、愛すべき人の死、理不尽な現実、醜い人間、何も出来なかった自分とにかく全てが絶望だ
「おい!精霊がいたぞ!」
「まさかあのライゾウとかいうヤツを殺したのか!?」
「やはり精霊は危険な存在、直ちに処分すべきだ」
武装した村人達はライラに向かってどんどん近づいて来る
「キヨシ...これでもあの人達を憎んじゃ駄目なの?ライラにはもう分からない...最後にあなたにお願いがあるの...私の中で生きて欲しいの、最後のお願い...ライラの最初で最後のお願い...良いでしょ?」
ライラはそう言い微笑むとキヨシの流した血を全て吸い取り始まる
「な、何をするつもりだ!この化け物!」
村人達は武器を構える
ライラの体からツタが伸びていきキヨシを包み込むと彼女の体がみるみる木に変化していった。木は半日も経たずに雲にも届く程大きさまでに成長した。これが始まりの大木の誕生であり、大木の魔女伝説の始まりでもあった。
始まりの大木は村をも覆い尽くし、村人達を握り潰しながら成長を続けた。1年、また1年、時は進み数十年、木に1つの実がなった。
この実から生まれたのがリベラだ。植物の精霊ライラと人間のキヨシから生まれた最初の植人族。リベラは生まれた時から自分が人間から恨まれるべき悪い子だという事を認識していた。しかし、同時に自分は人間と精霊の架け橋になれる唯一の存在だという事も理解していた。
生まれた時から植物達と会話をし、父と母がどのような存在だったかを教えてもらっていた。弟妹達にもこの事はしっかり伝えた
始まりの大木にはライラとキヨシの意思があるのかそれはリベラにも分からない、だけどリベラは父と母が理想とした今の世界をただ生きたいと願っている
「だ、誰!?」
ベッドに寝ているライラは飛び起きる
「来い!」
ライゾウはライラの手を無理矢理引っ張って行く
「おい!その手を離..」
「うるさい!」
ライラを取り戻そうとしたキヨシはライゾウに殴られた
「キヨシ!ちょっと!離してよ!」
ライラは必死に抵抗するが病気のせいで力が入らない
「君は僕の実験材料になってもらう」
ライゾウはライラを担いでドス黒い声を出す
「あなたは何を考えているの...!?」
ライラは人間界で初めて恐怖を体験した
「皆さーん!悪しき精霊はこの私が捕獲しました!もう安心ですよ!このライゾウ・ケンザキがやりました!」
ライゾウは村人達に手を振りながら村を去って行く
「ライラ..!待ってくれ!」
キヨシはふらつく体で2人を追いかける
「キヨシ!」
ライラは手を伸ばすが当然届かない
「おっと待ちやがれ!てめぇ俺らを洗脳してたのか?」
キヨシは農家に鍬で抑えられる
「な、何するんだ!やめろ!仕方なかったんだ!こうでもしないとライラが生きていく事ができなかったんだ!」
「うるせぇ!」
キヨシは顔を踏みつけられ村人達から数時間に及ぶ拷問を受けた
「クククッ!アイツもバカだね~!誰のおかげで精霊を召喚できたと思ってるんだか」
ライゾウはいやらしく笑う
「それどう言う事なの!」
ライラは力を振り絞る
「考えてみろよ、科学軍の人間のはずのキヨシがどうやって精霊の召喚方法を知ったと思っているんだ」
「ま、まさか!」
ライラの嫌な予感は的中した
「そうですよ、あなた達が出会えたのは僕のおかげなんだよ、感謝してもらいたいぐらいだよ、精霊を召喚した無法者キヨシはこの僕に成敗され、僕の評判は上がり、研究材料も手に入る、最高のプランだ!」
ライゾウは高笑いする
「離せ...離せぇぇ‼️」
ライラはライゾウに指を刺して体内のウィルスを全て移す
「ぐっ!な、何を!な、何だ!体に力が入らない...」
ライゾウは高熱を出しその場に倒れる
「キヨシ!キヨシ!」
ライラは力一杯走り、村に戻る
「ライ...ラ..今..行くよ...はは」
血塗れのキヨシは拷問を耐え切り這いずりながらライラの下へ目指す
「何だコイツ!何で死なねぇんだ!」
村人達はゾンビのような見た目のキヨシを見て震えることしかできなかった
「ラ..イラ...!」
「キヨシ!」
2人はお互いを必死に求め合う
キヨシは最後の力を振り絞り、フラフラした足取りで前へ前へと走る
「キヨシ!」
ライラは走る死体をすぐにキヨシだと気づき、彼が倒れる前に抱きしめる
「キヨシ!どうしてこうなるの!ライラが精霊だから?どうしてこうなるのよ!」
ライラは涙を流しながら強く抱きしめる
「ははは、ライラ..そこに居るんだね...君と一緒にいた...ごふっ!たった2週間だけ..僕にとってはね...がふっ!一生に感じたよ..愛してる」
キヨシは血を吐きながら何も見えない目でライラの顔を見つめる
「憎いわ、周りの人間が!ライラ達が何をしたっていうの!ただ愛し合っただけなのに」
ライラの涙とキヨシの血が混ざっていく
「ライラ...誰かを憎んじゃ駄目だよ.....」
キヨシは動かなくなった
「キヨシ..キヨシ!」
ライラは生まれて初めて絶望をした、愛すべき人の死、理不尽な現実、醜い人間、何も出来なかった自分とにかく全てが絶望だ
「おい!精霊がいたぞ!」
「まさかあのライゾウとかいうヤツを殺したのか!?」
「やはり精霊は危険な存在、直ちに処分すべきだ」
武装した村人達はライラに向かってどんどん近づいて来る
「キヨシ...これでもあの人達を憎んじゃ駄目なの?ライラにはもう分からない...最後にあなたにお願いがあるの...私の中で生きて欲しいの、最後のお願い...ライラの最初で最後のお願い...良いでしょ?」
ライラはそう言い微笑むとキヨシの流した血を全て吸い取り始まる
「な、何をするつもりだ!この化け物!」
村人達は武器を構える
ライラの体からツタが伸びていきキヨシを包み込むと彼女の体がみるみる木に変化していった。木は半日も経たずに雲にも届く程大きさまでに成長した。これが始まりの大木の誕生であり、大木の魔女伝説の始まりでもあった。
始まりの大木は村をも覆い尽くし、村人達を握り潰しながら成長を続けた。1年、また1年、時は進み数十年、木に1つの実がなった。
この実から生まれたのがリベラだ。植物の精霊ライラと人間のキヨシから生まれた最初の植人族。リベラは生まれた時から自分が人間から恨まれるべき悪い子だという事を認識していた。しかし、同時に自分は人間と精霊の架け橋になれる唯一の存在だという事も理解していた。
生まれた時から植物達と会話をし、父と母がどのような存在だったかを教えてもらっていた。弟妹達にもこの事はしっかり伝えた
始まりの大木にはライラとキヨシの意思があるのかそれはリベラにも分からない、だけどリベラは父と母が理想とした今の世界をただ生きたいと願っている
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