僕と精霊〜A journey of heroes〜

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大木の魔女編

第38話 リベラは悪い子

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アドロン家 地下3階

 ユウスケとシュンは一緒に何かを作っていた
「叔父さん、ここはどうすればいいんですか?」
シュンはドライバーでネジを絞めている

「そこはもっとキツく絞めてくれ、絞め終わったらコレを」
ユウスケは何かの装置をシュンに渡す

「分かりました」
シュンは作業に取り掛かる
「うーうー!」
ロアはユウスケの影に隠れる

「おっ?どうしたんだロアちゃん?」
ユウスケはロアを抱き上げる
「ヤダヤダ!みんな嫌い!」
ロアは駄々をこねる

「ロアさーん!居ますかー?」
ウリエラもやって来た
「うー!ヤダヤダ!」
ロアは唸り声を上げる

「そこですね」
ウリエラは光になりロアの体に入り込む


 ロア内部

「うぅ...」
「ロアさん?」

「ウリエラお姉ちゃん...」
ロアは泣きながらウリエラに抱きつく
「よしよし、どうしたんですか急にあんな事を言っちゃうなんて」
ウリエラはロアの頭を優しく撫でる

「ロアね、みんなが帰って来てすっごく嬉しかった、でもずっと寂しかった...それで気づいたらツイスターとスカルドにあんなこと言っちゃった...どうしよう!」
ロアは泣き叫ぶ

「そう言う事ですか、ツイスターさん達なら分かってくれますよ、私も一緒に行きますよ」
「本当?」
ロアは泣き止む

「ええ本当ですよ、2人はあなたのパートナーなんですから分かってくれるに決まってますよ、では外で待ってます」
ウリエラは光になって消え去る


「さぁ行きましょうか」
「うん!」
2人はツイスター達の元へ戻る

「なんだったんだ?」
「さぁ?」
ユウスケ達は作業を続ける


地下1階

 アミィとサクライはテーブルに料理を並べている
「こんなに沢山作るのは久しぶりね、足りるかしら?」
アミィは腕をまくっている

「やっぱりアミィちゃんは料理が上手いわね、敵わないわ」
サクライは料理の匂いをかぐ
「今日の料理は結構力作なの」


「ただいま戻りました」
ガブリラとリベラが扉を開けて来る
「おっ!帰って来たか」
ザルは振り向く

「ご無事のようですね」
「ほんま良かったわ」

「何処まで行って来たんだ?」
ラートは2人に聞く
「国の端っこですかね」
ガブリラはそう答える

「とりあえずリベラにも今の状況を説明しなきゃな」
ザルはおはじきの準備をする

「全部分かっている、全部リベラのせいよ」
リベラの発言にザル達は驚く

「何を言っているんだ?」
ザル達は首を傾ける
「そのままの意味、リベラ達が生まれたのが全ての原因で、リベラは悪い子」
リベラは自分を悲観する

「達?どういう事だ?」
ラートはリベラに聞く
「今回の件は全てリベラ達、植人族しょくじんぞくのみんなが起こしてる事、リベラは此処には居られない」
リベラはそう言い残してまた外へ出て行ってしまう

「お、おい待てよ!」
「リベラ!」
ザルとガブリラはリベラを追う
「ザル様!」
メイデンも後に続く


「まぁアイツらに任せとけば大丈夫だろ、お前ら行くぞ」
「そうですね」
「ご主人はよく分かってますな」
ラートはあくびをしながらジャン達の方へ行く


龍神町 避難区域付近

 リベラは1人でとぼとぼ歩いていると石が顔めがけて飛んで来た
「くっ!」
リベラのおでこから紫色の血が流れる

「で、出たぞ‼️植物の化け物だ‼️」
少年はそう叫びながら避難所の方へ逃げる
「出たな❗️化け物‼️」
避難所から出てきた男達はリベラを囲んで魔法陣を作り出す

「これも仕方ないか...」
リベラは潔く両手を上げて諦める
「案外楽勝だな!このまま仲間のヤツらも根絶やしにしてやろうぜ❗️」
「「「おう‼️」」」
魔法陣から一斉に炎が飛び出す

(あぁ..このままリベル達も皆殺されてしまう...これも自業自得)
リベラは一斉に攻撃をくらい倒れる

「リベラ❗️クソ!間に合わなかった!」
「何故こんな事に...」
ザル達は追いついたがすでに遅かった

「おいテメェら!リベラになんて事しやがる‼️」
ザルは1人の男の胸ぐらを掴む

「あぁん?ガキがコイツはあの植物の化け物達の仲間なんだぞ」
男はザルの手を払う

「おいコイツ、龍神学園のヤツじゃないか?」
「嘘だろ、あの行方不明のヤツらか」
「そう言えばアイツらの仲間に今倒したヤツが居たよな」
「つまりコイツらグルだったんだな!怪しいと思ってたぜ」
男達はザル達に狙いを定める

「クソ!なんてこった、メイデン‼️」
「はい!」
「仕方ありませんね!」
ザル達は構える

「おのれ人間‼️」
突然地面から巨大な木が生えてくる
「な、なんだ!?」
ザルの目の前にボロボロのリベラを抱えたリベルが立っていた

「よくも!よくもよくもよくもよくもよくもよくも‼️リベラ姉様を‼️やはり人間は滅ぶべきだ‼️全員に告ぐ!直ちに人間を滅ぼせ‼️」
「リベル...ダメ..」
リベラは気を失う

 リベルの号令とともに両国に生えていた植物がみるみる成長していく

「ザルさん!ここは一旦引きますよ!」
ガブリラは血相を変えてザル達を担いで空へと飛び上がる

「おいテメェ!リベラを返しやがれ!」
「ザルさん!暴れないで!」
「クソ!クソ!」
ガブリラはアドロン家に戻る






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