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大木の魔女編

第36話 2人とも大嫌い!

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 突如、元の世界に返されてしまったジャン達一行は学園に集まっていた

「ハァハァ、すまねぇなパンプ」
ザル達はパンプに治療してもらっていた

「ザル君達をいっぺんに相手して一方的に勝つなんて..」
ジャンは指で頭を抑えて考える

「なぜこのタイミングで此処へ戻ってきたのでしょうか」
白夜は疑問を浮かべるが答えなど出てこない
「グランドール様とも連絡が取れません」
ウリエラとガブリラは必死に天に祈るが無駄に終わる

「ジャン!へへへ!コレなーんだ!」
パンプは後ろに何かを隠している
「何隠してんの?」
ジャンは回り込もうとする

「ブッブー!正解はコレでした!」
パンプは拳銃を取り出す
「あ!魔銃マガンだ!」
「せいかーい!」
パンプはジャンに魔銃を投げ渡す

「久しぶりだぁ!腕訛ってないよな...」
ジャンはブツブツ何かを呟きながら魔銃を確認する
(それが主人の武器、中々珍しいデザインですな)

「珍しいも何も父さんが作ってくれた世界に1つしかない大切な武器だからね」
ジャンは魔銃をホルスターにしまう

「とりあえず学園長に報告しに行くか」
皆は一旦、精霊の間へ移動する


 精霊の間

「おっかしいなぁ、学園長だけならまだしも龍神様も居ないなんて」
学園中何処を探しても人が居なかった


「どうなってやがる?」
ラートは近所の家を調べたが誰も居ない
「この反応は」
ツイスターの精霊石が少しだけ光る

「アドロンさんの反応..皆さん!こっちです!」
ツイスターは皆を導く

「俺のは反応してない...」
スカルドは何か嫌な予感がしたがあまり考えないようにした

 数分後

「此処です!って家じゃないですか」
ツイスターは路地裏に置いてある個室トイレを見て言う
「此処がお前らの家?何も無いじゃないか」
ザルはまさかと目を疑う

「久しぶりだなぁ」
ジャンが個室の扉を開ける魔法軍の国には無いはずのマンホールがあった

「アドロンの家はこの下にあるんだよ」
スカルドはマンホールをパンプと一緒に持ち上げる

「さぁこのハシゴから降りてください」
ジャン達は先に降りてしまう

「まるで秘密基地だ」
「仰天ですね」
「そういえばアドロンの家って行った事なかったな」
ザル達も1人ずつハシゴを降りて行く


アドロン家 地下1階

「なんでアドロンだけが町に」
ジャン達は玄関にたどり着く
「行ってみれば分かるぜ」
スカルドは扉を開ける

「誰だ!」
中からユウスケが銃を持って飛び出して来た
「...‼️って父さん!なんで此処に!」
ユウスケはジャンに気付きすぐ銃をしまう

「ジャン!それにパンプじゃないか!おいアミィ!ジャン達が帰って来たぞ!」
ユウスケは居間の方へ行ってしまう

「どうなってるんだ?」
「とりあえず行ってみましょう」
ツイスターとスカルドも居間へ行く

「オレらも行くぞ」
パンプはジャンを引っ張る
「あ、うん」

 居間にはアミィとユウスケ、サクライ、シュン、ロアにルナがいた
「こんなにお客さんが来ているなんて..」
ツイスターは感激している
「俺、お茶の準備して来る!」
スカルドは台所の方へ飛んでいく

「ジャン!パンプちゃん!」
アミィは2人を抱きしめる
「た、ただいま..」
ジャンは少し顔を赤くする
「アミィ!オレら凄い旅したんだぞ!」
パンプはニッコリ笑う

「お、此処が玄関か先に行くなよ...邪魔したわ」
ザルはジャン達の姿を見て、引き返そうとする
「良いんだよ入って来ても」 
ジャンはあたふたする


「なぁ姉ちゃんアドロンの反応がしたって言うけどよ、俺のはなんも反応してないぞ」
スカルドはお茶の準備をしながら精霊石を確認する

「確かに反応したはずなんですよ、でもアドロンさん此処には居ないみたいなんです」
「だよな..」
「「まさか❗️」」
2人は何かを察して居間の方へすっ飛ぶ

「ルナちゃ~ん、ないない~ばぁ~!」
「きゃきゃ!」
ロアはルナと遊んでいた

「まさかこの子って..」
「嘘だろ、アイツあんな危険な事を...待てよ、ロンの方は何処だ?」
スカルドは家中を探し始める

「ロ、ロアさんですか?」
ツイスターはロアに声をかける
「んー?あー!ツイスター!...ふんっ!」
ロアはそっぽを向く

「やっぱりロアさんですね!良かった!お怪我はありませんか?」
ツイスターはロアの体の隅々まで心配をする

「フンッ!ツイスターもスカルドも私の事嫌いになったんでしょ!」
ロアはツイスターと顔を合わせないようにする

「私達が?そんな訳ないじゃないですか、大好きですよ」
ツイスターは翼でロアを優しく撫でる
「やめてよ!2人とも急に居なくなってずっと帰ってこなくなっちゃうもん!嫌いになったに決まってる!」
ロアはツイスターを手で払う

「すみません、私達もずっと2人を心配していたんです」
「言い訳なんて聞きたくない!」
ロアは塞ぎ込む

「お願いです、聞いて.ぴぎゃ!」
ツイスターは翼をルナにしゃぶられ、ぐったりする
「あうあうあ!」

「こーらロアちゃん、ワガママ言っちゃ駄目よ」
サクライがロアを抱きかかえる

「だって...」
ロアは駄々をこねる
「ごめんね、この子あなた達が居ない間にお兄さんも行方不明になっちゃってね、ずっとルナちゃんにしか心を開いてくれなくて」
ロアはずっと唸っている

「ロンさんが行方不明!?あぁ..」
ツイスターは気を失う
「うぅ?」
ルナはツイスターの顔をペチペチ叩く

「やっぱりロンが居ない、ね、姉ちゃん!」
スカルドは急いでツイスターを担ぐ
「スカルドも嫌い!」
「えぇ!どうしてそんな事言うんだよ、俺はお前らが大好きなのに..」
スカルドはトボトボベッドへ向かう

「困ったね」
サクライはため息をつく
「きゃきゃ!」
ルナは元気に笑っている






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