僕と精霊〜A journey of heroes〜

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生徒会出張調査

調査ファイル4 救援を呼べ!

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 任務2日目
アドロン達は研究所の外に集まっていた

「とりあえず今下手に動くのは危険だ、救援を呼んだ方が良い」
アドロンは意見を言う
「俺もそう考えて連絡をしようとしたんだが、そっちの国に全く繋がらないんだよ」
シュンはため息をつく

「連絡が繋がらない?どういうことだ?そのデンワとかいうヤツがあれば連絡ができるんじゃないのか?」
ラッシュは不思議そうな顔をする

「連絡する為には電波って言う魔法みたいなエネルギーが必要なんだよ、どうやらあの植物電波も食べている」
シュンは説明をする

「ではどうするのですか?」
ルシェは尋ねる
「そりゃ直接行くしかないでしょうね」
サクライ博士は荷物をまとめ出す

「僕達が送って行くから安心してよ」
シュンはポケットから小さな装置を取り出す
「それは!」
ランパは目を輝かせる

 シュンは装置のボタンを押し、投げる
『ライドガジェット起動します、離れてください!離れてください!』
小さな装置はサイドカー付きのバイクに変形する

「な、なんだコレ!?どうなってんだぁ‼️」
ラッシュは腰を抜かす
「これが科学軍の技術!興味深いですね」
ルシェはバイクをまじまじと観察する

「やっぱりカッコいいなぁ」
ランパは嬉しそうにバイクを眺める
「全員分のを用意するから」
シュンはもう2つのガジェットを起動させる

「スゲェ!」
ラッシュは目を皿にする
「さぁみんな行くよ」
シュンはバイクにまたがる

「さぁランパちゃんも乗って!」
サクライ博士もヘルメットを被りバイクにまたがる
「は、はい!よろしくお願いします」
ランパはサクライ博士の乗るバイクのサイドカーに乗り込む

「ま、待ってくれ俺は此処に残るぜ、ダストを置いて行くわけにはいかない」
「私もです、レイラを置いては行けません」
2人は同行を断る

「そうか分かった、ちょっと待ってくれ」
アドロンは自分の体を右半身左半身に真っ二つにする

「「「「!?」」」」
その場にいる者達は驚く
「会長何やってるんですか!?」
ランパは声があまりの衝撃に裏返る

 アドロンの体は別々に違う形になっていき、右半身はロンに左半身はロアになる

「すまない驚かせてしまったね、俺達はこうやって一時的に分裂できるんだよ、こうすれば会長としてどっちの行動も責任を持ってできる」
ロンは説明する

「お兄ちゃんはここに残って、私が行ってくる!」
ロアはシュンのバイクのサイドカーに乗る

「あ、あの会長、それができるならいつもそうしてた方が良いじゃないんですか?」
ランパはロンに質問する

「ダメなんだこの姿は時間が経つにつれ俺達の精神が幼児化していくんだ、もって1日、あと背が小さくなるから動きづらい」
ロンは答える

「面白いなアドロン君は、あれ?アドロン君で良いのかな?」
シュンはロンに聞く

「ややこしくなるので俺の事はロン、妹の事はロアと呼んでください」
ロンはそう言う

「了解、時間もなさそうだし行くよ」
シュンはヘルメットを被る
「お兄ちゃん行ってくるね」
ロアは手を振る

「ああ怪我するなよ、あとみんなをしっかり守るんだぞ、それとみんなの言う事はしっかり聞いて、それから...」
「会長、もう行っちゃいましたよ」
「あっ...」
ロンは2人に笑われる


 科学軍の国から少し離れた荒野

 シュンは悠々とバイクを運転している
「どう乗り心地は?気持ちいい?」
「はい!とっても気持ちいいですよ、今度お兄ちゃんと一緒に作ってみようかな」
ロアは笑う

「2人は本当に仲が良いんだね」
「はい、お兄ちゃんは強くて頭が良くていつも私を助けてくれるんです、だから大好き、あっ!ツイスターとスカルドも大好きですよ大事な家族ですから」
ロアは楽しそうにそう話していたがだんだん声が震えてきた

「私だけでできるかな...」
ロアは震え出す
「大丈夫、俺達もついてるからそんなに怖がる事は無いよ、コレあげるよ」
シュンはポケットから飴玉を出しロアに渡す

「ありがとうございます...あの、シュンさんはジャンさんの事が気にならないんですか?」
ロアはシュンに質問する
「ああ異世界とかに行ったんだっけ?アイツは強いからな、科学者がこう言うのもなんだけどにアイツは帰ってくるよにね」
シュンは断言する

「凄いですね、私なんてずっと心配してばっかりですよ」
「良いじゃないか、君は俺よりもジャンと一緒にいる期間が長いだから俺が知らない事も君は知っている、だから心配できるんだよ、むしろ誰かを心配できるなんて立派だよ」
シュンはロアを褒め称える

「ありがとうございます」
ロアは一礼する


「ランパちゃんは彼氏とかいるの?」
サクライ博士は突然尋ねる
「な、なんですか!?きゅ、急にいませんよ!」
ランパは慌てる

「ハハハ!ごめんごめん、だけど女の子はこのぐらいの歳が勝負所よ、私もランパちゃんぐらいの頃はいっぱい恋をしたわぁ」
サクライ博士は感傷に浸る

「科学軍の学校ってどんな感じなんですか?私小学校に通う前に引っ越しをしちゃったので」
「へぇー!こっちの国に住んでたのね、だからバイクとか見ても驚かなかったのね、そうねぇまぁ普通ね、みんなでいろんな物作ったり、公式を解いたり、ロボットを戦わせたり、色々ね」
サクライ博士は懐かしそうに話す

「楽しそうですね、そう考えると魔法軍も科学軍も同じようなことをしてますね」
ランパは笑う
「国境を越えても結局子どもが考える事なんて同じよ」
「そうですね」
2人は笑う

『『未確認生物接近中!注意してください!注意してください!』』
2人のバイクから警告音が鳴り響く

「何?きゃあ!」
ロアは振り返り驚く
「んばっ!ぽあっ!ぬばっ!」
奇妙な鳴き声をは発する植物魔獣が追いかけて来た

「マズイな、母さん!」
シュンはポケットからガジェットを取り出す
「分かってるよ」
サクライ博士もポケットからガジェットを取り出す

 2人はガジェットのボタンを押し投げる
『『BHRバトルヒューマロイドシステムキドウ‼️テキヲハイジョスル‼️テキヲハイジョスル‼️』』
2体の人型マシンが植物魔獣と戦い始める

「シュン!スピードを緩めんじゃないわよ❗️」
「分かってる!」
2人はスピードを落とすことなく魔法軍の国へと全速力で向かう

『ハイジョスル❗️』
BHRは頭部から熱光線を発射する
「グギャギャ‼️」
植物魔獣の腕がきれる

『ハイジョ‼️』
もう1体のBHRの両腕に装備されている機関銃が火を吹く
「ガガガガ‼️フシュー...」
植物魔獣は蜂の巣にされ力尽きる

『『ニンムカンリョウ!タダチニキカンスル!』』
2体のBHRはジェットパックを起動させ、サクライ博士達の方へ戻る

 遊学町 広場
「コ..レは...姉様..我々を導いて下さい」
心臓のように鼓動する植物のツタから声がする

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