僕と精霊〜A journey of heroes〜

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鏡の世界 エシャンドゥール

第9の旅 異常事態!?

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 ジャン達は歩き続け、やっとの思いで街に到着した。

 どんな物でもある国 エシャンドゥール
看板にはそう書いてあった

「やっと着いたー!ジャン!早速飯だ!」
パンプはジャンの手を引っ張りながらはしゃぐ
「分かった分かった」
ジャンはついて行く
「俺も行くぞ!」
クラムもついて行く

「私達は色んな店を回って来ます、服の調達なども大切なので」
白夜はローズを抱えながら言う
「私も一緒に」
「俺も!」
ツイスターとスカルドは白夜について行く

「うん!じゃあ夕方に此処で集合ね!」
「おいジャン!速くしろ!」
「はいはい」
ジャンはそう言い、2人と飯屋へ向かう

「それでは私達は街を回りましょうか」
「「「はーい!」」」
皆は白夜について行く

 
萬屋よろずや

 白夜達は此処で旅に使えそうな物を見ていた。

「見て見て姉ちゃん!バァ~❗️」
「キャアア❗️」
スカルドは不気味なお面を被りツイスターを驚かせる

「スカルド❗️真面目に探しなさい❗️」
ツイスターは怒る
「ハハハッ!ごめんなさーい」
スカルドは他の物を探しに行く

「まったくもう!あの子ったら」
ツイスターは近くに置いてある鏡を見ながら乱れた髪を整える

「もう少し言うことを聞いて欲しいものですね」
「こっちへ...来い」
鏡から声がすると無数の黒い手が飛び出す
「キャッ!」

「姉ちゃん!バァー❗️」
スカルドは違うお面を被り再びツイスターを驚かせようとする
「あれ?姉ちゃん?姉ちゃん!」
スカルドは周りを見渡すがツイスターは何処にもいない

「白夜!この服どう?白夜に似合うと思うけど」
ローズは1着のワンピースを白夜に渡す

「うーん似合うかしら?」
白夜は鏡の前に立ってワンピースを自分の体に重ねる

「うん!似合ってるわ!違う服も持って来るわね!」
ローズは服を取りに行く
「私のだけじゃなくてジャンさんとクラムさんの分も持って来るのよ」
「はーい!」
白夜はもう1度、自分の体にワンピースを重ねる

「綺麗だなぁ~」
鏡から声がすると無数の黒い手が飛び出す
「あら、そうかし何!キャッ!」

「白夜!これなんてどう?あれ!白夜!何処に行ったのよ!」
ローズは周りを見回すが白夜は何処にもいない

「姉ちゃん!姉ちゃん!」
スカルドは店中を回っている
「スカルド!大変なの!白夜が居なくなっちゃたのよ!」
ローズは焦りながらスカルドに言う

「こっちもだ!姉ちゃんが居ないんだよ」
スカルドは少し泣きそうな顔で言う
「とりあえず!ジャン達に伝えなきゃ!」
「おう!」
2人は飯屋へ向かう


「...さん、白夜さん!」
声が聞こえる
「んん...此処は?」
白夜は目を覚ますとツイスターがいた
「それが...」

 2人は萬屋店内のど真ん中にいた
「此処は萬屋?でも何かおかしいわね?」
白夜は至る所を凝視する

「あっ❗️これは!」
白夜は驚く、店内の物品の配置どころか文字まで全て反転していた

「どういうことなの?まるで鏡の世界みたいね」
白夜は近くにあったツボに触る
「まるでというよりも鏡の世界でしょう、これを見てください」
ツイスターは落ち着いた様子で鏡に指を差す

「どうなってるの!?」
白夜は鏡に自分とツイスターが映っていない事に気づく

「それだけじゃありません、鏡に映る光景はどうやら私達がさっきまでいた世界のようでなんですよ、何人かの人が通りかかるのを見ました」
ツイスターは鏡に手を添える

 2人は店から出る
「これも異常者イレギュラーの仕業なのかしら?」
白夜は砂を手ですくい触り心地を調べる

「厄介な事に巻き込まれてしまいましたね、とりあえず今はこの鏡の世界からの脱出方法を探しましょう」
ツイスターは空高く飛び、街を見渡す

「白夜さーん!人の気配がまったくしません!」
ツイスターは空から報告をする
「困りましたね、助けを呼ぶ事もできないとは...」
2人は鏡の世界に閉じ込められる


「ジャン❗️大変!白夜とツイスターが❗️」
ローズとスカルドは飯屋のドアを蹴破り、派手に入店する

「ローズ!スカルド!どうしたの!?」
ジャン達はは床を雑巾で拭いていた
「何やってんのよ!アンタらは!?」
ローズは怒鳴る

「いやぁそれがね...」
数十分前


「これ美味いぞ!」
パンプは巨大鳥の卵で作った卵焼きをガツガツ食べる
「タナコッコ村とはレベルが違うぜ!ウメェ!」
クラムは魔獣の肉を噛みちぎる

「2人ともよく食べるなぁ」
ジャンは水を飲みながら2人の食べっぷりを見て呆れる

 ジャンは店内を見回す
「それにしてもこの街に来てから女性を見てないな?」
「最近この街で女が行方不明になる事が多発してるんだよ、それよりアンタら旅のもんだろ?金はあるんだろうな?」
店主が皿を洗いながらジャンに街の事情を教える

「ええもちろん、クラムお前に預けた貨幣袋出してくれ」
ジャンはクラムに言う
「ああ、それなら白夜に渡したぞ!」
クラムは肉を食べながら言う

「は?」
「ジャン!まさかお金がないのか!?」
パンプは手を止める

「なんだと❗️」
店主の表情が変わる


「という訳で、食べた分をきっちり働いて返してるって訳です」
ジャン達の後ろで店主が目をギラつかせながら監視している

「はぁ~!呆れた!とにかく大変なのよ!白夜とツイスター消えたのよ!」
ローズは髪を掻きむしる

「なんだって!?行くよ!みんな!」
ジャン達は店を飛び出る
「おい待て!」
店主はクラムを掴む

「え?」
クラムは振り返る
「何サボってんだ?仕方ねぇお前が3人分働け!」
店主はクラムにモップとバケツを押し付ける
「なんでこうなるの❗️」


「で、2人が居なくなったのは何処なの?」
ジャンはローズを抱えながら走る
パンプとスカルドはジャンの後ろを飛んでいる

「この先にある萬屋よ!」
「分かった!」
ジャン達は萬屋に突っ込む


 鏡の世界

 白夜とツイスターは鏡の世界から脱出方法を探っている

「やはり、この鏡の世界の範囲はこの街のみのようですね」
ツイスターは街の外にある見えない壁に手を当てながら言う

「この世界を作っている異常者イレギュラーを倒すしかないのですかね!」
白夜は見えない壁に石を投げるが音は一切しなかった

「キャーー❗️」
萬屋の方から悲鳴が聞こえて来る

「何?」
「とにかく行きましょう白夜さん!」
2人は萬屋の方へ向かう

「あれは!?」
無数の黒い手が女性を襲っているのを白夜達は見つけた

「危ない!」
白夜は髪飾りを大鎌に変形させる
呪鎌三日月狩クレセントサイズ‼️」
黒い手は何処かへ消え去る

「あ、ありがとうございます!」
女性は白夜とツイスターに深々とお辞儀をする
「あなたもこの世界に引きずり込まれてしまったようですね」
白夜は女性に手を差し伸べる

「ありがとうございます、あの鏡を覗いていたら」
女性は鏡に指を差す

「アレは!」
白夜は鏡を見て驚く


 元の世界

 ジャン達は萬屋を徹底的に探る
「ちょっとちょっと困るよ、勝手なことされるとウチの商品に傷がつく」
店長が注意しに来る

「るさいわね❗️こちとら人探しとんじゃ❗️邪魔してっとブッ飛ばすぞ❗️」
「ヒィ❗️」
ローズは般若のような形相で店長の胸ぐらを掴む

「ハニー?何処へ行ったんだい?」
1人の男が店内をうろつく

「なんだろうこの不気味な鏡、店の景色しか映らないのか?あっ❗️」
ジャンは鏡を覗き込み、驚く


「白夜さん!」
「ジャンさん!」
2人は鏡越しにお互いを見つける
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