僕と精霊〜A journey of heroes〜

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旅の休息

旅の休息 楽しい野宿

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 G-6709
龍神学園 精霊の間

 此処では学園長と学園長の精霊で普段は銅像になっている龍神が学園の管理をしている。

「学園長、今回の件報告があります」
アドロンは学園長の前に立つ
「ほう、言ってみなさいアドロン君」
学園長は真剣な顔でアドロンに聞く

「はい今回の件、ジャン達が何処へ行ってしまったかが大体分かりました」
(大体と言うと?)
銅像の龍神も会話にに入る

「まず、俺達のパートナーのツイスターとスカルドも今回の件で行方不明になりました...しかし、私達の精霊石に一切反応が無いんです」
アドロンは胸の2つの精霊石を学園長と龍神に見せる

「これは以前、ジャンが過去に飛ばされた時にパンプの精霊石の反応と似ているんです」
「つまり、今回ジャン君達は過去に飛ばされたという訳か?」
学園長は龍神の方を向く

「龍神、少し確認してみてくれ」
(了解した)
龍神の目が光る

(今から数億年の過去を探したがいないぞ)
「そうか」
学園長は少しがっかりする

「で、では未来にいるのですか?」
(いや、未来は無数にあるため探すのは困難だ、それに未来に飛ばされたのであれば歴史が固定され、簡単に見つかるはずだ)
龍神は説明をする

「よく分かりませんが未来にもいないと言う事ですね」
(そうだ)
アドロンは落ち込む

(だが1つ分かったことがある)
「何ですか!それは!」
アドロンは顔を上げる

(噂で聞いた事があるのだが、この世界はある神によって管理されているらしいのだ、私がジャン・バーンを見つけることができないのはこの世界とは違う世界に飛ばされてしまったという理由が有力だ」
「龍神様、それはつまりアイツらは異世界に飛ばされたということですか?)
アドロンは事の大きさに驚いている

(左様、そして今の我々では何も出来ることは残念ながら無い)
「そんなぁ、ツイスター達大丈夫かなぁ」
アドロンは女々しくなる

「まぁ落ち着けあやつらの事だ、きっと無事に戻ってくる、お前さんも生徒会長の仕事で疲れておるだろう、茶でも飲んでゆけ」
学園長は湯呑みに茶を注ぐ

「いただきます」
アドロンは湯呑みを受け取る


 G-6715
静かな川辺

 出発してから2日が経った、ジャン達は川辺で野宿をしている

「よーし、ここら辺は魔獣が沢山いるから食料に困らないね」
ジャンは魔獣の肉を焼いている
「ジャン!まだか?」
パンプはヨダレを垂らす
「もう少しだから待ってね」

「パンプは本当に食いしん坊だな」
クラムは笑う
「確かに、お前そんなに食い意地張ってたか?」
スカルドも一緒に肉を焼きながら聞く

「パンプは成長期だからね、この前5cmも背が伸びたんだ」
ジャンはパンプの頭を撫でる

「成長期?アンタ今年で何歳になるのよ?」
ローズも肉を焼きながら聞く

「えっ~と!21才だ!」
パンプは元気に答える
「ガキどころかアンタ赤ん坊ね」
ローズは自分とパンプの身長を比べバカにする

「なんだと!オレは赤ん坊じゃない!」
パンプは頬を膨らませる
「最近パンプは赤ん坊って言われるのが嫌なんだって」
ジャンは笑いながら言う

「あらそう、良いじゃない赤ん坊で可愛いんだし」
ローズはパンプの鼻を指で突く
「だから違う!オレは赤ん坊じゃない!」
パンプは駄々をこねる

「ローズ、その辺にしときなさい大人気ないわよ」
白夜はローズを止める
「はーい!」
ローズは白夜の下へ戻る

「それにしても最近体が痒いな」
パンプは体中をかき回す
「お前、ノミでも付いてるんじゃないのか?体を洗ってこいよ、そこに川があるだろ」
ジャンは川の方を指差す

「よーし、オレ体を洗いに行くジャンも行こう!」
パンプはジャンの手を引く
「僕はいいよ、肉を焼かなきゃいけないし、パンプの分も沢山作っておくから」
ジャンは肉を焼く

「じゃあ行ってくる!」
パンプは川の方へ飛んで行く

「あの..ジャンさん」
白夜が肉を焼いているジャンの近くへ来る
「どうしたの白夜さん?」
ジャンは振り向く

「ローズとツイスターと一緒に川へ水浴びをして来ますので、あの..覗かないでくださいね」
白夜は顔を赤くしながら川の方へ行く

「あ、うん分かったよ」
ジャンも顔を赤くして肉を焼く
「お、おい!ジャン良いのかよ、あっちの方にパンプが行っちまったぞ」
スカルドは慌てる

「し、しまった!でももう行けないよ!」
ジャンは慌てる
「おいジャン!この肉メチャクチャうめーぞ!」
クラムは気にせず肉を食べる

「え!ほんと!...んぐっ美味っ!」
ジャンはつまみ食いをする
「おいおい」
スカルドは呆れる


 白夜達は川で体を洗っている
「気持ち良いわね白夜!それっ!」
ローズは白夜に水をかける

「きゃ!ちょっとローズ!冷たいじゃないの」
白夜も水をかけ返す
「きゃ!」

「ふふ、2人は本当に仲良しですね」
ツイスターは微笑む

「ぶえっくしゅん‼️」
大きなくしゃみが聞こえて来た
「何!今の音!?」
白夜はローズを抱える

「あぁ体が冷ちゃったな、ジャンの所にもーどろっと」
白夜達の方にびしょ濡れのパンプがやって来る

「「キャア❗️」」
ローズは手で胸を隠す
「あらパンプさん居たんですか?」
ツイスターは胸元を翼で隠しながらパンプに近づく

「おぉ!お前らも此処で体を洗ってたのか?」
パンプは体をブルブル震えさせ水を払う

「アンタねぇ❗️なんで此処にいるのよ❗️」
ローズはパンプの首を絞める

「うぐっ!オレはただ体を洗ってただけだ❗️」
「うるさい❗️」
グギャ

「ギャアア❗️」
パンプは叫ぶ


「おいジャンこれも美味いぞ!」
クラムはジャンの口に肉を突っ込む
「うわぁ、美味し...うぐぐぐっ❗️」
ジャンは首を押さえてもがきだす

「どうしたジャン!?しっかりしろ!」
クラムはジャンをの肩を掴んでブンブン振り回す
「やっぱり、パンプのヤツやらかしたな」
スカルドはとりあえずジャンの口に手を突っ込み肉を取り出す

 ジャンは泡を吹きながら倒れる
「ジャーン❗️」

 数分後

「アガガガ...」
「...ぶくぶく」
ジャンとパンプは隣り合って倒れている
「ジャンさん、パンプさん...」
白夜は布で2人を扇ぐ

「うぐぅ!」
ローズは反省中の文字が書かれた板を持ちながら正座をする

「なぁ、スカルドとツイスターにもパートナーがいるのか?」
クラムは肉を焼きながら尋ねる
「ん、ああいるぜ!アドロンって言うんだ」
スカルドは肉を食べながら答える

「スカルド、口に物を入れながら喋らないの」
ツイスターは注意する
 スカルドは肉を飲み込む
「ご、ごめん」

「私達は2人でアドロンさんのパートナーですよ、アドロンさんはこの世界に来ていないようですが」
ツイスターはスカルドの頭を撫でながら言う

「なぁ、そっちの世界ってどんな所なんだ?ジャンから聞いてもいまいち分からないんだよ」
クラムは2人に聞く

「そうですねぇ、この世界とはほとんど同じなんですが私達のような精霊がいたり、ジャンさんのような魔法を使える人が沢山居るんですよ」
ツイスターは説明をする
「そしてもう1つ、科学っていうすっごい技術を使う国があるんだ」
スカルドが捕捉する

「科学の国か~!どんな物があるんだ?風車か?電球か?」
クラムはぐいぐい食いつく

「マシーンっていう鉄の化物だ、メチャクチャ強かったぞ」
クラムはスカルドの言葉に目を輝かせる
「マシーン!?なんだよそれ!見てみたいな!」
クラムは腕をブンブン振る

「やめといた方が良いぜ」
スカルドは苦笑いする
「さぁ明日も早いことですし、寝る準備をしましょう」
ツイスターはパンッと手を叩く

「そうですね、ジャンさーん大丈夫ですかー?」
白夜はジャンに声をかける

「うぅ~?大丈夫だと思う」
「ではおやすみなさい」
白夜はジャンの頬にキスをし、ローズと寝る準備を始める

「ゔゔぅ~腹減った~」
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