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怒涛の入学編
番外編1 精霊達は学ぶ
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ジャン達が武器訓練を行なう少し前、パンプ達は1-Aの教室で待機をしていた。
「なぁなぁ特別授業って何やるんだ?」
「もう!うるさいわね、さっきも言ったでしょ!私は知らないの!」
パンプは机をバンバン叩いているとローズに怒鳴られた。
「だってだってローズ、待ってろって言われてもうずっと何もないんだぞ」
「パンプさんまだ5分しか経ってないですよ」
ツイスターが呆れながらパンプに言う。
「ジャン達大丈夫かなぁ、なんか嫌な予感がするんだよ」
パンプはソワソワしている。
「大丈夫ですよパンプさん、ジャンさんもザル様達もしっかりやっているはずです」
「はい皆さん席に着いてください」
教室の精霊達に気配を察知されることなく青い肌をした人型の精霊が入って来た。
「やっと来た!早く特別授業やろ!やろ!あれ?誰?」
パンプははしゃぎながらその精霊に問う。
「私は貴方達、精霊の担任教師ウィリムです。人間界に来て早110年、人間界については私にお聞きください。よろしくお願いします」
ウィリムは軽くお辞儀をした。
「オレパンプ!パンプ!」
「はいはい元気がよろしいですね。皆さんの名前と種族は把握していますから自己紹介は省略いたします」
「ローズ、ショウリャクってなんだ!?」
「バーカ」
「?..よく分からないけど良いや、なぁなぁウィリム先生!」
「はい何ですか?」
パンプは手を挙げながら大きな声で返事をする。
「特別授業って何するの!」
「まぁ落ち着いてくださいパンプ君。今から始めますから」
ウィリムがそう言うと指から煙を出した。
煙は教室を包み込むと教室は荒野に変わった。
「な、何だコレ...姉ちゃん俺怖い」
「スカルド、私から離れないでくださいね」
スカルドとツイスターは手を繋ぐと火球が2人に向かって飛んでくる
「任せろ!」
グライドは素早く飛び、スカルド達を救う。
「サ、サンキュー」
「ありがとうございますグライドさん」
今度はデカイ怪鳥の大群が飛んできた。
「まずいでね、一気に片付けます」
カブリラは自身の翼から羽1枚つまみ取り弓に変化させて構える。
「エンジェルアロー!!」
無数の光の矢が飛ぶ。
「ホーンバスター!」
メイデンが角に力を溜めて突っ込む。
「ウィングショット!」
グライドの羽ばたきが突風を生む。
「アイスボール!」
ボノムが勢い良く氷を吐き出す。
「ポルターガイスト!」
「ジュエルシールド!」
ローズとパンプが衝撃に備え、壁を作る。
しかし、攻撃は全て怪鳥の群れをすり抜ける。
「姉ちゃん、これどうなってんだ?」
「さ、さぁ?しかし油断はダメですよスカルド」
「うん」
スカルドは姉の前に立って体を鋼鉄化させる。
「ご安心を」
ウィリムが皆に声を掛ける。
「これは過去の戦争を映像化したモノです」
「どういう事だ?特別授業はまだなのか?」
「もうバカパンプ!これが特別授業よ!」
「ご名答ですローズさん、これが特別授業です。貴方達には発展戦争を体験してもらいます」
周辺にどんどん死体が転がっていく、魔法を使う者、科学兵器を使う者、そして精霊達も平等に死んでいく。
「これが戦争ですか、虚しいものですね」
グライドが何とも言えない顔をする。
「オレ、ジャンから聞いたぞ。科学軍と魔法軍が戦ったんだよな」
「そうです。大昔にあったいざこざからこの愚かな戦いが始まりました」
ウィリムの指差す方向には、人が人を精霊が人を人が精霊を殺すとても残酷な光景が見える。
「何なんだよこれ、人と精霊はパートナーじゃないのかよ!」
スカルドはあまりの光景に混乱する。
「落ち着いてください、確かに人間と精霊はパートナーです。しかし、それは魔法軍の話であって科学軍にとっては魔獣も精霊も同じようなものです」
ウィリムは冷静に説明する。
「貴方達にも今見た光景のように簡単に人を殺す力が秘められているのです」
「オレはジャンを殺さないぞ!アミィもだ!」
パンプが声を荒げながら言う。
「本当にそう言い切れますか?貴方達はパートナーに選ばれた瞬間から試されているのですよ。その精霊石は精霊と人間の絆を深めるための物と言われています。しかし、人間か精霊どちらかが邪な心を持った瞬間に力に呑まれ、この戦争のように命を浪費する者達になる変わり果てる」
「それでもオレはジャンを信じる。ジャンが力に呑まれてもオレが絶対に止めてやるぞ!ジャンはオレを家族って言ってくれたんだ!」
パンプの意見に皆賛同する。
「だと良いのですが。人間とは貴方達が思う以上に醜い者ですよ。私の主人も醜い者に殺されましたからね」
ウィリムは言うがパンプ達は引かない。
「まぁ良いでしょう...おや、これはまずいですね」
ウィリムが指差すを鳴らすと煙が消える。
「皆さん緊急です、直ちにパートナーの元に向かってください」
ウィリムがもう1度指を鳴らすと精霊達は学園外に飛ばされた。
「何これ..空が」
「町中から魔獣の気配が」
「気色悪いな」
「行かなきゃ!ジャンを助けなきゃ!」
「あ!待ってパンプ!1人は危ないわ!」
パンプ達は精霊石に導かれ、パートナーの元へ向かう。
「なぁなぁ特別授業って何やるんだ?」
「もう!うるさいわね、さっきも言ったでしょ!私は知らないの!」
パンプは机をバンバン叩いているとローズに怒鳴られた。
「だってだってローズ、待ってろって言われてもうずっと何もないんだぞ」
「パンプさんまだ5分しか経ってないですよ」
ツイスターが呆れながらパンプに言う。
「ジャン達大丈夫かなぁ、なんか嫌な予感がするんだよ」
パンプはソワソワしている。
「大丈夫ですよパンプさん、ジャンさんもザル様達もしっかりやっているはずです」
「はい皆さん席に着いてください」
教室の精霊達に気配を察知されることなく青い肌をした人型の精霊が入って来た。
「やっと来た!早く特別授業やろ!やろ!あれ?誰?」
パンプははしゃぎながらその精霊に問う。
「私は貴方達、精霊の担任教師ウィリムです。人間界に来て早110年、人間界については私にお聞きください。よろしくお願いします」
ウィリムは軽くお辞儀をした。
「オレパンプ!パンプ!」
「はいはい元気がよろしいですね。皆さんの名前と種族は把握していますから自己紹介は省略いたします」
「ローズ、ショウリャクってなんだ!?」
「バーカ」
「?..よく分からないけど良いや、なぁなぁウィリム先生!」
「はい何ですか?」
パンプは手を挙げながら大きな声で返事をする。
「特別授業って何するの!」
「まぁ落ち着いてくださいパンプ君。今から始めますから」
ウィリムがそう言うと指から煙を出した。
煙は教室を包み込むと教室は荒野に変わった。
「な、何だコレ...姉ちゃん俺怖い」
「スカルド、私から離れないでくださいね」
スカルドとツイスターは手を繋ぐと火球が2人に向かって飛んでくる
「任せろ!」
グライドは素早く飛び、スカルド達を救う。
「サ、サンキュー」
「ありがとうございますグライドさん」
今度はデカイ怪鳥の大群が飛んできた。
「まずいでね、一気に片付けます」
カブリラは自身の翼から羽1枚つまみ取り弓に変化させて構える。
「エンジェルアロー!!」
無数の光の矢が飛ぶ。
「ホーンバスター!」
メイデンが角に力を溜めて突っ込む。
「ウィングショット!」
グライドの羽ばたきが突風を生む。
「アイスボール!」
ボノムが勢い良く氷を吐き出す。
「ポルターガイスト!」
「ジュエルシールド!」
ローズとパンプが衝撃に備え、壁を作る。
しかし、攻撃は全て怪鳥の群れをすり抜ける。
「姉ちゃん、これどうなってんだ?」
「さ、さぁ?しかし油断はダメですよスカルド」
「うん」
スカルドは姉の前に立って体を鋼鉄化させる。
「ご安心を」
ウィリムが皆に声を掛ける。
「これは過去の戦争を映像化したモノです」
「どういう事だ?特別授業はまだなのか?」
「もうバカパンプ!これが特別授業よ!」
「ご名答ですローズさん、これが特別授業です。貴方達には発展戦争を体験してもらいます」
周辺にどんどん死体が転がっていく、魔法を使う者、科学兵器を使う者、そして精霊達も平等に死んでいく。
「これが戦争ですか、虚しいものですね」
グライドが何とも言えない顔をする。
「オレ、ジャンから聞いたぞ。科学軍と魔法軍が戦ったんだよな」
「そうです。大昔にあったいざこざからこの愚かな戦いが始まりました」
ウィリムの指差す方向には、人が人を精霊が人を人が精霊を殺すとても残酷な光景が見える。
「何なんだよこれ、人と精霊はパートナーじゃないのかよ!」
スカルドはあまりの光景に混乱する。
「落ち着いてください、確かに人間と精霊はパートナーです。しかし、それは魔法軍の話であって科学軍にとっては魔獣も精霊も同じようなものです」
ウィリムは冷静に説明する。
「貴方達にも今見た光景のように簡単に人を殺す力が秘められているのです」
「オレはジャンを殺さないぞ!アミィもだ!」
パンプが声を荒げながら言う。
「本当にそう言い切れますか?貴方達はパートナーに選ばれた瞬間から試されているのですよ。その精霊石は精霊と人間の絆を深めるための物と言われています。しかし、人間か精霊どちらかが邪な心を持った瞬間に力に呑まれ、この戦争のように命を浪費する者達になる変わり果てる」
「それでもオレはジャンを信じる。ジャンが力に呑まれてもオレが絶対に止めてやるぞ!ジャンはオレを家族って言ってくれたんだ!」
パンプの意見に皆賛同する。
「だと良いのですが。人間とは貴方達が思う以上に醜い者ですよ。私の主人も醜い者に殺されましたからね」
ウィリムは言うがパンプ達は引かない。
「まぁ良いでしょう...おや、これはまずいですね」
ウィリムが指差すを鳴らすと煙が消える。
「皆さん緊急です、直ちにパートナーの元に向かってください」
ウィリムがもう1度指を鳴らすと精霊達は学園外に飛ばされた。
「何これ..空が」
「町中から魔獣の気配が」
「気色悪いな」
「行かなきゃ!ジャンを助けなきゃ!」
「あ!待ってパンプ!1人は危ないわ!」
パンプ達は精霊石に導かれ、パートナーの元へ向かう。
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