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怒涛の入学編
第7話 僕らは生きている
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満身創痍のジャン達は瓦礫に座って一息ついていた。
「ジャン!見てたか!オレがぶわっー!ってやって、あの穴を塞いだんだぞ!」
「うん、凄かったよパンプ。今日のこと母さんに言ったらいっぱい卵焼き食べられるかもね」
「ホントか!やった」
「うわ、ばっちぃの」
ヨダレをだらだらと垂らすパンプをローズは軽蔑する。
「ジャンさん、その..先ほどはありがとうございます」
「え?...あ、あー..気にしないで当たり前のことをしただけだよ。せっかくできた友達がいなくなったら嫌だし..」
「ちょっと白夜、こんな根暗なヤツといつ友達になったのよ」
「なーなー!トモダチってなんだ!」
「ガキは黙ってなさいよ」
「ガキ..?ガキ..ガキ?」
「もぅローズったら、気になさらないでくださいね」
「あ、うん」
「ジャン様ー!パンプさんー!いたら返事をして下さい。セバスが探しに来ましたよ!」
聞き覚えのある声、セバスが僕らを探しに来てくれたんだ。
「セバス!こっちこっち」
「ジャン様!?怪我をしているではありませんか。不覚!」
「へへ、ちょっと派手にやり過ぎちゃった。それより母さんはどこに居るの?」
「アミィ様は先に避難所に行っておられます。ジャン様達も..そちらのお嬢様方も避難所へ向かいましょう」
「お願いセバス」
「はっ!」
「「え?」」
セバスはジャン達を担いで避難所へ向かう。
「うわぁ!セバス速い!今度オレと競争しよ!」
「構いませんよ」
「ちょっと!いきなり何なのよ」
「この方はジャンさんのご家族なのですか?」
「申し遅れました。わたくしバーン家の番犬をしております。セバスと申します、以後お見知りおきを」
疾走しながらの自己紹介、はたして白夜達はちゃんと聞き取れていたのだろうか。
「さぁ着きましたジャン様」
「あ“~う"ん、ありがとうセバス」
「ありが...とうござい...ますわ」
2人はセバスの走るスピードあまりに速すぎて酔ってしまった。
「ははは!速い速い」
「なかなか良い風だったわ」
パンプとローズは満足している。
「これは失礼いたしました。急いでいたもので」
「大丈夫だよ...セバス僕は...ウップ...大丈...」
「わたくしはもう大丈夫ですわ」
疲労と酔いでジャンは瀕死状態だ。
「ジャン!今治してやるからな」
パンプは緑色の宝石を無理矢理ジャンの口に押し込み始める。
「むぐぐ...あ...ぐががが...」
「ジャンさん苦しそうですわ」
「パンプさん!マズイですよ、ジャン様が苦しんでいます!お辞めにください」
「ジュエルは食ったことないから味はわからないぞ」
「いえ、そういうマズイではなくてですね」
セバスの静止を振り切り、ジャンは無理やり詰め込まれた宝石を飲み込んだ。
「むごごご...ぷはー、あれ?気分が良くなった!ありがとうパンプ」
「えっへん!」
「それで良いのですかジャン様...」
体を伸ばして喜ぶジャンにセバスは呆れる。
「セバス、それで母さんは何処なの?」
「はっ!ただいまご案内します。お嬢様方もどうぞ」
「は、はいそれではわたくし達も同行させていただきます」
セバスはジャン達をアミィの所まで案内する
「ジャン!パンプちゃん!良かった!怪我はなかった?」
「大丈夫だよ母さん、パンプや白夜さん達のおかげで」
ジャンはアミィに白夜とローズを紹介する
「あらジャン、あなたもう彼女が出来たの?」
「えっ!?」
「なっ!?」
「カノジョ..?」
「バカパンプ...」
「わ、わ、わ、わたくしがジャン様のか、か、か、彼女!?いえ、そのような関係ではまだありません」
「まだ?」
「バーカ」
母さんのせいで恥ずかしい思いをした。
「もう母さん、白夜さんに失礼だよ」
「あら、じゃあお友達なのね」
「うん」
「なぁジャン!カノジョって何だ?」
「パンプ今は良いんだよ、後で教えてあげるから」
「?..わかった」
「わたくしセバス、ジャン様のお友達に出会うことができ、誠に感動です。白夜様これからもジャン様を何卒よろしくお願いいたします」
「は、はぁ、よろしくお願いいたしますわ」
「セバスまで..」
ジャンは母の顔をふと見ると涙を流していた。
「どうしたの母さん!」
「あなた達がちゃんと生きていることが何よりも嬉しいのよ」
ここでジャンと白夜は自分達がついさっきまで生死の境で戦っていたことを、1歩間違えば死者が出ていたことを改めて痛感した。2人の目からは急に涙が溢れ出して体が震えていた。アミィはそんな2人を抱きしめながら涙を流す。
「さぁみんな、今日は疲れたでしょ。ゆっくり休んで。セバス、避難所に魔獣を近づけないで」
「承知しました」
この日、僕はそのまま眠ってしまった。
「なぁアミィ!オレが空の穴を塞いだんだぞ!スゴイだろ!」
「偉いわパンプちゃん」
「偉いじゃなくてスゴイが良い」
「そう、じゃあスゴイわ」
「えっへん!ジャンがね、これを言ったらアミィがいっぱい卵焼きくれるって言ってたの」
「ごめんねパンプちゃん、いまは材料がなくて作れないの」
「えぇ~!そんなぁ!」
パンプはアミィの膝の上で駄々をこね始める。
「パンプ、いちいちワガママ言わないの、騒ぎが終われば好きなだけ食べればいいじゃないの」
「だってだって」
「まぁ!パンプちゃんにも友達ができたのね!」
「げっ」
「アミィ、トモダチってなんだ?」
「遊んだり、お話したり、色んなことする関係よ」
「遊ぶ!」
パンプはキラキラした目でローズを見つめる。
「ちょ、ちょっとパンプ..」
「遊ぶぞローズ!トモダチ!」
「ぎゃああああ!」
後から聞いたけど、ローズは寝落ちするまでずっとパンプと遊ぶハメになったみたい。
「皆の者、魔獣進軍は止まった。我々の勝利だ...と言いたいところじゃが、今は破壊された建物の修繕や怪我をした者の治療が先じゃ、龍神学園の職員が被災地に優先的に向かう」
魔獣の進行が始まってから1時間、とりあえず町は静かになった。
翌日
僕らは避難所で一夜を過ごした。避難所には家を失った人達がたくさん居た。僕の家もそうだった。
「家が壊れちゃったし、しばらくはここで生活しないとね。もっと速く駆けつけることが出来れば」
「わたくしにもっと力があれば」
ジャンと白夜は悔しさで拳に力が入る。
「何言ってるの。家なんてまた立て直せば良いじゃない。私はあなた達が生きている、それだけで良いの」
「でも..」
「ですが..」
ジャンが何か言おうとするとアミィに口を指で抑えられた。
「良いのよ..こういうことは大人が責任をとるの、子供が背負うことじゃありません。それでも納得できないって言うならこれでチャラ」
アミィはそう言うと2人の頭をコツンと軽く叩く。
「おお、ありがたやありがたや精霊様」
声がする方を見ると老夫婦がパンプとローズに拝んでいる。
「パンプ、お爺さん達に何したの?」
「えっとね、この人が大事な壺が壊れたって泣いてたから直した」
老人の横には立派で高そうな壺が置いてあった。
「パンプ、お前そんなことができるのか?」
「うん、壊れちゃった壺にヒーリングジュエルを打ったら直っちゃった」
パンプは呑気に言ってる。
「ローズはお婆さまに何をなさったの?」
「私はお婆さまの肩叩きをしてたわ」
「精霊のお嬢ちゃんは肩叩きが上手ねぇ、孫のこと思い出すわ」
お婆さんが孫について話そうとするとそれをお爺さんが止めた。
「これ婆さん、話が長くなると精霊様達が迷惑するぞ」
「そうね、じゃあコレをあげるわ」
お婆さんはジャン達に飴玉を1つずつ渡す。
「これ何?良い匂いする」
「あら飴ちゃんは初めて?きっと気に入るわ」
「えっと..ありがとう!」
「どういたしまして」
「それでは、お爺さま、お婆さまお身体にはお気をつけて下さいね」
「えっと...バイバイ!」
パンプは手を振り、ジャン達はその場から立ち去る。お爺さんはジャン達の方に手を合わせ拝んでいる
パンプは飴玉を食べずにじっと見つめていた。
「この宝石みたいな玉、アメチャンっていうのか?」
「私もさっきから気になっていたわ。白夜コレは何?」
ローズも飴玉をキラキラした目で見ている。
「それは飴玉、甘いお菓子だよ」
ジャンが説明すると2人は飴玉を口に入れ、バリバリと噛み砕き、飲み込むと満足そうに笑顔になる。
「ジャン!ジャン!これすっごく美味いぞ!」
パンプは頬を抑えながら足をパタパタさせる。
「私、こんな美味しいもの初めて食べたわ!」
ローズは目を輝かせ腕を振る。
「2人とも飴玉は噛み砕くのではなくて、口に入れたまま味を楽しむのですよ」
白夜は微笑みながらアドバイスをする。
「僕らの分もあげるよ」
ジャンと白夜はパンプとローズに飴玉を渡す。
飴玉を口に中でコロコロと舐める、パンプとローズの顔は無邪気な子どもそのものだ。(子どもだけど)
ジャン達はアミィの居るところまで戻る途中である事を思いついた。
「そうだパンプ、お前の力を使えばボロボロになった町の建物とかも直せるじゃないか?」
「少しずつならできると思う。でもアレ結構疲れるんだぞ、まだ作り慣れてないし」
「じゃあさ、今から町の探検と少しずつ建物も治しに行かないか?」
「オレこの町を探検したい!」
「あら、わたくし達も同行してよろしいかしら」
「私もこの町こと知りたいわ」
「よーし!今からみんなで町探検だ!」
「あら、みんな良い笑顔してるじゃない」
アミィはジャン達を眺めながら微笑む。
「ジャン!見てたか!オレがぶわっー!ってやって、あの穴を塞いだんだぞ!」
「うん、凄かったよパンプ。今日のこと母さんに言ったらいっぱい卵焼き食べられるかもね」
「ホントか!やった」
「うわ、ばっちぃの」
ヨダレをだらだらと垂らすパンプをローズは軽蔑する。
「ジャンさん、その..先ほどはありがとうございます」
「え?...あ、あー..気にしないで当たり前のことをしただけだよ。せっかくできた友達がいなくなったら嫌だし..」
「ちょっと白夜、こんな根暗なヤツといつ友達になったのよ」
「なーなー!トモダチってなんだ!」
「ガキは黙ってなさいよ」
「ガキ..?ガキ..ガキ?」
「もぅローズったら、気になさらないでくださいね」
「あ、うん」
「ジャン様ー!パンプさんー!いたら返事をして下さい。セバスが探しに来ましたよ!」
聞き覚えのある声、セバスが僕らを探しに来てくれたんだ。
「セバス!こっちこっち」
「ジャン様!?怪我をしているではありませんか。不覚!」
「へへ、ちょっと派手にやり過ぎちゃった。それより母さんはどこに居るの?」
「アミィ様は先に避難所に行っておられます。ジャン様達も..そちらのお嬢様方も避難所へ向かいましょう」
「お願いセバス」
「はっ!」
「「え?」」
セバスはジャン達を担いで避難所へ向かう。
「うわぁ!セバス速い!今度オレと競争しよ!」
「構いませんよ」
「ちょっと!いきなり何なのよ」
「この方はジャンさんのご家族なのですか?」
「申し遅れました。わたくしバーン家の番犬をしております。セバスと申します、以後お見知りおきを」
疾走しながらの自己紹介、はたして白夜達はちゃんと聞き取れていたのだろうか。
「さぁ着きましたジャン様」
「あ“~う"ん、ありがとうセバス」
「ありが...とうござい...ますわ」
2人はセバスの走るスピードあまりに速すぎて酔ってしまった。
「ははは!速い速い」
「なかなか良い風だったわ」
パンプとローズは満足している。
「これは失礼いたしました。急いでいたもので」
「大丈夫だよ...セバス僕は...ウップ...大丈...」
「わたくしはもう大丈夫ですわ」
疲労と酔いでジャンは瀕死状態だ。
「ジャン!今治してやるからな」
パンプは緑色の宝石を無理矢理ジャンの口に押し込み始める。
「むぐぐ...あ...ぐががが...」
「ジャンさん苦しそうですわ」
「パンプさん!マズイですよ、ジャン様が苦しんでいます!お辞めにください」
「ジュエルは食ったことないから味はわからないぞ」
「いえ、そういうマズイではなくてですね」
セバスの静止を振り切り、ジャンは無理やり詰め込まれた宝石を飲み込んだ。
「むごごご...ぷはー、あれ?気分が良くなった!ありがとうパンプ」
「えっへん!」
「それで良いのですかジャン様...」
体を伸ばして喜ぶジャンにセバスは呆れる。
「セバス、それで母さんは何処なの?」
「はっ!ただいまご案内します。お嬢様方もどうぞ」
「は、はいそれではわたくし達も同行させていただきます」
セバスはジャン達をアミィの所まで案内する
「ジャン!パンプちゃん!良かった!怪我はなかった?」
「大丈夫だよ母さん、パンプや白夜さん達のおかげで」
ジャンはアミィに白夜とローズを紹介する
「あらジャン、あなたもう彼女が出来たの?」
「えっ!?」
「なっ!?」
「カノジョ..?」
「バカパンプ...」
「わ、わ、わ、わたくしがジャン様のか、か、か、彼女!?いえ、そのような関係ではまだありません」
「まだ?」
「バーカ」
母さんのせいで恥ずかしい思いをした。
「もう母さん、白夜さんに失礼だよ」
「あら、じゃあお友達なのね」
「うん」
「なぁジャン!カノジョって何だ?」
「パンプ今は良いんだよ、後で教えてあげるから」
「?..わかった」
「わたくしセバス、ジャン様のお友達に出会うことができ、誠に感動です。白夜様これからもジャン様を何卒よろしくお願いいたします」
「は、はぁ、よろしくお願いいたしますわ」
「セバスまで..」
ジャンは母の顔をふと見ると涙を流していた。
「どうしたの母さん!」
「あなた達がちゃんと生きていることが何よりも嬉しいのよ」
ここでジャンと白夜は自分達がついさっきまで生死の境で戦っていたことを、1歩間違えば死者が出ていたことを改めて痛感した。2人の目からは急に涙が溢れ出して体が震えていた。アミィはそんな2人を抱きしめながら涙を流す。
「さぁみんな、今日は疲れたでしょ。ゆっくり休んで。セバス、避難所に魔獣を近づけないで」
「承知しました」
この日、僕はそのまま眠ってしまった。
「なぁアミィ!オレが空の穴を塞いだんだぞ!スゴイだろ!」
「偉いわパンプちゃん」
「偉いじゃなくてスゴイが良い」
「そう、じゃあスゴイわ」
「えっへん!ジャンがね、これを言ったらアミィがいっぱい卵焼きくれるって言ってたの」
「ごめんねパンプちゃん、いまは材料がなくて作れないの」
「えぇ~!そんなぁ!」
パンプはアミィの膝の上で駄々をこね始める。
「パンプ、いちいちワガママ言わないの、騒ぎが終われば好きなだけ食べればいいじゃないの」
「だってだって」
「まぁ!パンプちゃんにも友達ができたのね!」
「げっ」
「アミィ、トモダチってなんだ?」
「遊んだり、お話したり、色んなことする関係よ」
「遊ぶ!」
パンプはキラキラした目でローズを見つめる。
「ちょ、ちょっとパンプ..」
「遊ぶぞローズ!トモダチ!」
「ぎゃああああ!」
後から聞いたけど、ローズは寝落ちするまでずっとパンプと遊ぶハメになったみたい。
「皆の者、魔獣進軍は止まった。我々の勝利だ...と言いたいところじゃが、今は破壊された建物の修繕や怪我をした者の治療が先じゃ、龍神学園の職員が被災地に優先的に向かう」
魔獣の進行が始まってから1時間、とりあえず町は静かになった。
翌日
僕らは避難所で一夜を過ごした。避難所には家を失った人達がたくさん居た。僕の家もそうだった。
「家が壊れちゃったし、しばらくはここで生活しないとね。もっと速く駆けつけることが出来れば」
「わたくしにもっと力があれば」
ジャンと白夜は悔しさで拳に力が入る。
「何言ってるの。家なんてまた立て直せば良いじゃない。私はあなた達が生きている、それだけで良いの」
「でも..」
「ですが..」
ジャンが何か言おうとするとアミィに口を指で抑えられた。
「良いのよ..こういうことは大人が責任をとるの、子供が背負うことじゃありません。それでも納得できないって言うならこれでチャラ」
アミィはそう言うと2人の頭をコツンと軽く叩く。
「おお、ありがたやありがたや精霊様」
声がする方を見ると老夫婦がパンプとローズに拝んでいる。
「パンプ、お爺さん達に何したの?」
「えっとね、この人が大事な壺が壊れたって泣いてたから直した」
老人の横には立派で高そうな壺が置いてあった。
「パンプ、お前そんなことができるのか?」
「うん、壊れちゃった壺にヒーリングジュエルを打ったら直っちゃった」
パンプは呑気に言ってる。
「ローズはお婆さまに何をなさったの?」
「私はお婆さまの肩叩きをしてたわ」
「精霊のお嬢ちゃんは肩叩きが上手ねぇ、孫のこと思い出すわ」
お婆さんが孫について話そうとするとそれをお爺さんが止めた。
「これ婆さん、話が長くなると精霊様達が迷惑するぞ」
「そうね、じゃあコレをあげるわ」
お婆さんはジャン達に飴玉を1つずつ渡す。
「これ何?良い匂いする」
「あら飴ちゃんは初めて?きっと気に入るわ」
「えっと..ありがとう!」
「どういたしまして」
「それでは、お爺さま、お婆さまお身体にはお気をつけて下さいね」
「えっと...バイバイ!」
パンプは手を振り、ジャン達はその場から立ち去る。お爺さんはジャン達の方に手を合わせ拝んでいる
パンプは飴玉を食べずにじっと見つめていた。
「この宝石みたいな玉、アメチャンっていうのか?」
「私もさっきから気になっていたわ。白夜コレは何?」
ローズも飴玉をキラキラした目で見ている。
「それは飴玉、甘いお菓子だよ」
ジャンが説明すると2人は飴玉を口に入れ、バリバリと噛み砕き、飲み込むと満足そうに笑顔になる。
「ジャン!ジャン!これすっごく美味いぞ!」
パンプは頬を抑えながら足をパタパタさせる。
「私、こんな美味しいもの初めて食べたわ!」
ローズは目を輝かせ腕を振る。
「2人とも飴玉は噛み砕くのではなくて、口に入れたまま味を楽しむのですよ」
白夜は微笑みながらアドバイスをする。
「僕らの分もあげるよ」
ジャンと白夜はパンプとローズに飴玉を渡す。
飴玉を口に中でコロコロと舐める、パンプとローズの顔は無邪気な子どもそのものだ。(子どもだけど)
ジャン達はアミィの居るところまで戻る途中である事を思いついた。
「そうだパンプ、お前の力を使えばボロボロになった町の建物とかも直せるじゃないか?」
「少しずつならできると思う。でもアレ結構疲れるんだぞ、まだ作り慣れてないし」
「じゃあさ、今から町の探検と少しずつ建物も治しに行かないか?」
「オレこの町を探検したい!」
「あら、わたくし達も同行してよろしいかしら」
「私もこの町こと知りたいわ」
「よーし!今からみんなで町探検だ!」
「あら、みんな良い笑顔してるじゃない」
アミィはジャン達を眺めながら微笑む。
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