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スナック ラビシュ
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「ほーほー」
誰も応えない。
「ほーほー」
生理もなくなった。肌もパサパサした感じがする。
「ほーほー」
足音が近付いてくる。二人だ。
「こっちだよ」
部屋の外でヘグ婆の声がした。新しい男を連れてきたようだ。
あたしはすっと起きて、壁に向かって正座した。すぐに襖戸が開き、ヘグ婆が顔だけを見せた。その前を横切って、金髪で長身の男が入ってきた。
あたしはすぐに目をそらせたので、その顔を確認することはできなかったが、若い男であることは分かった。
「終わったら、そこのインターホン鳴らしてくれるかい」
男は何も答えなかった。頷いただけなのかもしれなかった。
ヘグ婆が襖戸を閉めたあと、男は入ってきたところでじっと立っていた。あたしはその姿を目の端で捉えつつ、男の出方を窺った。
「第一声は何だろう」
小鳥? うさぎ? ハニー?
男はため息を吐いた。この日、下の店は静かだったので、男のため息は思いのほか響いた。
ため息の消えた、しんとした部屋のなかで、あたしは男の視線を感じていた。恐らく舐めるようにあたしの横顔、胸の膨らみ、太ももを見ているのではないだろうか。
長い沈黙のあと、ようやく男は口を開いた。
「やっと見つけたよ」
そうですか。見つけましたか。それで、いつから探してたの? 馬鹿らしい。
「相沢……」
そう、あたしは相……、相沢? あたしは驚いて男を見た。
金髪の醸し出す雰囲気が、あたしの視線を遮っていた。しかし、その視線がバリアを破って相手の顔に届いたとき、思わず声が漏れた。
「何で……」
「探したよ」
男はぎこちない笑顔を見せた。新開創希だった。
誰も応えない。
「ほーほー」
生理もなくなった。肌もパサパサした感じがする。
「ほーほー」
足音が近付いてくる。二人だ。
「こっちだよ」
部屋の外でヘグ婆の声がした。新しい男を連れてきたようだ。
あたしはすっと起きて、壁に向かって正座した。すぐに襖戸が開き、ヘグ婆が顔だけを見せた。その前を横切って、金髪で長身の男が入ってきた。
あたしはすぐに目をそらせたので、その顔を確認することはできなかったが、若い男であることは分かった。
「終わったら、そこのインターホン鳴らしてくれるかい」
男は何も答えなかった。頷いただけなのかもしれなかった。
ヘグ婆が襖戸を閉めたあと、男は入ってきたところでじっと立っていた。あたしはその姿を目の端で捉えつつ、男の出方を窺った。
「第一声は何だろう」
小鳥? うさぎ? ハニー?
男はため息を吐いた。この日、下の店は静かだったので、男のため息は思いのほか響いた。
ため息の消えた、しんとした部屋のなかで、あたしは男の視線を感じていた。恐らく舐めるようにあたしの横顔、胸の膨らみ、太ももを見ているのではないだろうか。
長い沈黙のあと、ようやく男は口を開いた。
「やっと見つけたよ」
そうですか。見つけましたか。それで、いつから探してたの? 馬鹿らしい。
「相沢……」
そう、あたしは相……、相沢? あたしは驚いて男を見た。
金髪の醸し出す雰囲気が、あたしの視線を遮っていた。しかし、その視線がバリアを破って相手の顔に届いたとき、思わず声が漏れた。
「何で……」
「探したよ」
男はぎこちない笑顔を見せた。新開創希だった。
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