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【41話】再発注クエストを引き受けることにしました
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「冒険者の指輪には、特殊な魔力が付与されてんだけどよ、それのおかげで、大体の位置は掴めるようになってんだ」
「この指輪が……」
冒険者の指輪とは、冒険者としての証のようなものだ。これを付けているから、ギルドで発注されるクエストを受注することが出来る。それと同時に、冒険者としての身分を証明することが可能となる。
しかし、居場所が分かることによって、ギルドに監視されていると訴える者も少なくない。
冒険者の中には、ギルドでクエストを受注する際に限り、指輪を付ける者もいるらしい。
「で、ボドとエリーザの指輪の位置についてだが、ゴブリンの洞窟からずっと動かねえんだよ」
ずっと、洞窟内で野宿をしている可能性もあるが、その線は限りなくゼロに近いだろう。
「……まあ、とりあえずあの二人が受注したクエストを再発注することになったからよ、そのついでに聞いておこうと思ったんだ」
クエストの再発注は珍しい話ではない。
実力に見合わないクエストを受け、失敗する冒険者は幾らでもいる。だが、知っている人が対象となるのは、初めてのことだった。だからだろうか、
「……ねえ、ロイル」
「行きたいの? 僕は構わないけど、たぶん嫌なものを見ることになると思うよ」
名を呼ぶと、全てを悟ったロイルが返事をする。
ノアはしっかりと頷く。自分の思いが伝わったと理解したから。
「うん。それでもいい」
「じゃあ決まりだね。おじさん、そのクエストさ、僕たちが受けてもいい?」
「は? いやいや、確かに二人は力を付けてきたし、ゴブリンを倒した実績もあるが、このクエストは前任者が失敗してるからな……危険かもしれねえぞ?」
「ノアと僕なら大丈夫だよ」
揺らぎのない真っ直ぐな目を向け、ロイルが宣言する。
その姿を見て、ギルド職員は肩を竦めた。
「……はぁ、お前の自信はどっから出てくるんだよ? まあ、仮に上位種がいたとしても、精々一体か二体程度だろう。今の二人なら十分対処出来るに違いねえし、ヤバくなったら逃げればいい。だから絶対に無理すんじゃねえぞ、いいな?」
「っ、はい!」
ギルド職員の忠告を受け、ノアとロイルは再発注クエストを引き受けることにした。
あくまでそれは、ゴブリンを討伐するためだ。しかし実際には、二人の消息を調べるためである。
生きているのであれば、助け出し、一緒に連れ帰る必要があるだろう。過去に酷い仕打ちをされたノアだが、それでも見て見ぬ振りは出来なかった。
そしてロイルも、そんなノアの意思を尊重する。
目指すは近隣の洞窟。
ゴブリンが巣食い、ボドとエリーザが消息を絶った場所だ……。
「この指輪が……」
冒険者の指輪とは、冒険者としての証のようなものだ。これを付けているから、ギルドで発注されるクエストを受注することが出来る。それと同時に、冒険者としての身分を証明することが可能となる。
しかし、居場所が分かることによって、ギルドに監視されていると訴える者も少なくない。
冒険者の中には、ギルドでクエストを受注する際に限り、指輪を付ける者もいるらしい。
「で、ボドとエリーザの指輪の位置についてだが、ゴブリンの洞窟からずっと動かねえんだよ」
ずっと、洞窟内で野宿をしている可能性もあるが、その線は限りなくゼロに近いだろう。
「……まあ、とりあえずあの二人が受注したクエストを再発注することになったからよ、そのついでに聞いておこうと思ったんだ」
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「行きたいの? 僕は構わないけど、たぶん嫌なものを見ることになると思うよ」
名を呼ぶと、全てを悟ったロイルが返事をする。
ノアはしっかりと頷く。自分の思いが伝わったと理解したから。
「うん。それでもいい」
「じゃあ決まりだね。おじさん、そのクエストさ、僕たちが受けてもいい?」
「は? いやいや、確かに二人は力を付けてきたし、ゴブリンを倒した実績もあるが、このクエストは前任者が失敗してるからな……危険かもしれねえぞ?」
「ノアと僕なら大丈夫だよ」
揺らぎのない真っ直ぐな目を向け、ロイルが宣言する。
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「……はぁ、お前の自信はどっから出てくるんだよ? まあ、仮に上位種がいたとしても、精々一体か二体程度だろう。今の二人なら十分対処出来るに違いねえし、ヤバくなったら逃げればいい。だから絶対に無理すんじゃねえぞ、いいな?」
「っ、はい!」
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生きているのであれば、助け出し、一緒に連れ帰る必要があるだろう。過去に酷い仕打ちをされたノアだが、それでも見て見ぬ振りは出来なかった。
そしてロイルも、そんなノアの意思を尊重する。
目指すは近隣の洞窟。
ゴブリンが巣食い、ボドとエリーザが消息を絶った場所だ……。
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