6 / 6
デェトすんぞ
しおりを挟む
帰り道、ふうは一言も喋らなかった。
でも、屋上からずっと握られた手を、お互い離そうとしなかった。
「あ、ふう。私こっちだから……」
「しっとるわ、バーカ。」
「……ふうって……口悪いよね。そんなんじゃ女子にモテないよ」
「お前以外いんねーんだよ、舐めんなクソが」
表情をひとつも変えずに
そんなクサイ台詞を言える ふう に
少し尊敬の眼差しを向けた。
あと少し歩くと家に着く。
明日は土曜日。
学校は休み。
「……おい。」
「え?」
家の門の前。
別れを言おうと思った瞬間。
ふう は、私の肩を
がしっ!っと掴んで
「明日……10時。駅の東口改札。」
と言い、元来た道を帰っていった。
「……え?……」
あまりにも急すぎて
頭の整理が追いつかない。
「ちょ!待ってよ!ふう!」
歩くのが早い彼に追いつくのは容易ではなかったが、何とか追いつく。
「ちょ、なんて言ったか……聞こえなかった……っ」
「1回でききとれよ、クソが。」
「ご、ごめんっ……で……なんて言ったの?」
夕日のせいかな?
ふう の顔が少し赤く染まってるように見えた。
「……明日、駅の東口改札。10時。で、待ち合わせだ!デートすんぞ!聞こえたか!ボケ!」
そう言うと、ふう は走って帰ってしまった。
取り残された私は、やっぱり頭の中の整理が追いつかず、ただ、ふう の後ろ姿を眺めていた。
でも、屋上からずっと握られた手を、お互い離そうとしなかった。
「あ、ふう。私こっちだから……」
「しっとるわ、バーカ。」
「……ふうって……口悪いよね。そんなんじゃ女子にモテないよ」
「お前以外いんねーんだよ、舐めんなクソが」
表情をひとつも変えずに
そんなクサイ台詞を言える ふう に
少し尊敬の眼差しを向けた。
あと少し歩くと家に着く。
明日は土曜日。
学校は休み。
「……おい。」
「え?」
家の門の前。
別れを言おうと思った瞬間。
ふう は、私の肩を
がしっ!っと掴んで
「明日……10時。駅の東口改札。」
と言い、元来た道を帰っていった。
「……え?……」
あまりにも急すぎて
頭の整理が追いつかない。
「ちょ!待ってよ!ふう!」
歩くのが早い彼に追いつくのは容易ではなかったが、何とか追いつく。
「ちょ、なんて言ったか……聞こえなかった……っ」
「1回でききとれよ、クソが。」
「ご、ごめんっ……で……なんて言ったの?」
夕日のせいかな?
ふう の顔が少し赤く染まってるように見えた。
「……明日、駅の東口改札。10時。で、待ち合わせだ!デートすんぞ!聞こえたか!ボケ!」
そう言うと、ふう は走って帰ってしまった。
取り残された私は、やっぱり頭の中の整理が追いつかず、ただ、ふう の後ろ姿を眺めていた。
0
お気に入りに追加
2
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
女子高生は卒業間近の先輩に告白する。全裸で。
矢木羽研
恋愛
図書委員の女子高生(小柄ちっぱい眼鏡)が、卒業間近の先輩男子に告白します。全裸で。
女の子が裸になるだけの話。それ以上の行為はありません。
取って付けたようなバレンタインネタあり。
カクヨムでも同内容で公開しています。
先生!放課後の隣の教室から女子の喘ぎ声が聴こえました…
ヘロディア
恋愛
居残りを余儀なくされた高校生の主人公。
しかし、隣の部屋からかすかに女子の喘ぎ声が聴こえてくるのであった。
気になって覗いてみた主人公は、衝撃的な光景を目の当たりにする…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる