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繰り返す悪夢の果て
司祭令息の帰還
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そこに書かれていたのは、フィオラがカンタレラを見つけたとき書かれていた、古代魔法の魔方陣だった。
それを使えば幼いフィオラでも、巨大な本を思うように運ぶことも、バセッティの暴力を防ぐこともできた。けれど、あの伯爵家での出来事以来、フィオラは、リアムを傷つけることを恐れてそれを使うのをやめていた。
「使えと言うの?」
フィオラはカンタレラの表紙をなでた。フィオラが触る場所だけが、きらきらと燐光をはなった。
しばらくはそれを眺めていたが、やがてフィオラはそばにあった瓦礫で、カンタレラに傷をつける。
「司祭令嬢、なにを?」
ジャスパーが尋ねるよりさきに、その大きくて重い本は、緩やかに回転しながらもちあがった。
「司祭令嬢!これは?」
ジェットも驚いてカンタレラを見上げている。
今やその大きな本は天井近くまで上がり、回転はどんどん早さを増してゆく。フィオラはそれを、勢いよく繭にぶつけた。がり、と音がして、本は撥ね飛ばされる。
「いいわ、もう一度」
フィオラはひとり呟く。公爵家の兄弟は、固唾をのんでその様子をみつめていた。
二度、三度と削られた繭は、やがて裂け目が見えてきた。ちょうどなかにいるリアムの、制服の膝がみえている。
「リアム!聞こえる?」
フィオラが叫んだ。
「これが限界よ、これ以上すればリアムを傷つけてしまう」
フィオラの言葉に、裂け目のなかでリアムが動いた。
「リアム!お願いよ、応えて!」
本は激しく回転し、再び繭へ向かった。がりがりと繭を削ってゆく。
「リアム!」
ばり、とリアムの足が繭の底を蹴破り、底の抜けた繭からリアムが滑り落ちてくる。
この高さでは、怪我は免れない。ジェットが受け止めようと駆け出した…が、リアムはそのまま落下せず、先ほどまで激しく回転していたはずの本に掴まって、ゆるゆると降りてきた。
ごと、と重い音をたててカンタレラが床にころがる。
「リアム!」
かけよったフィオラに、リアムは大丈夫、と掠れた声で頷いた。
「ねえさま、約束したのに、またあれを使ったね」
疲れはてた様子だけれど、その物言いにフィオラは笑った。
「リアム、おかえり」
ぎゅっとフィオラがリアムを抱き締める。リアムは床に寝転がったまま、そのフィオラを抱き寄せた。
「ただいま、フィオラ」
お互いの温もりに安堵し、フィオラの涙をリアムが拭き取ったそのとき、
「おい、あれを!」
2人を見守っていたジェットの声がした。
繭がほどける。黒くぬめっていた繭が徐々に色を失い、塵芥のようにほどけて消えてゆく。
「メアリグレース男爵令嬢が!」
フィオラは慌ててたちあがり、梯子のほうへかけよろうとしたが、梯子をささえていた本棚は既に全て崩れ落ち、繭は梯子の先、崖下にぶらさがっている。しかし、その手をリアムが掴んだ。
「彼女は既に亡くなってる、ミアに魂を全て奪われたんだ」
フィオラはリアムを振り返った。
「……助からないの?」
リアムが首を振った。
「ミアも?」
今度は頷く。リアムが指し示したのは、メアリグレースが入っていた繭だ。ゆるゆるとほどけて、彼女の亡骸が崖下へ滑りおちてゆく。
その姿は、髪は抜け落ち、痩せ細った老婆のよう。あるいは、死んでから何百年と保存された博物館のミイラのようでもあった。
「そんな、どうして」
フィオラは顔を覆って泣き崩れた。そのフィオラを、リアムは抱きよせた。
「あれが禁呪の、正体なんだ」
似通った魂をもつ肉体へと寄生し、やがてその魂を喰らいつくす。だが、どんなに凶悪な魔術も術者がいなくなれば失われる。
「フィオラが助けてくれなければ、僕もあんな風になるはずだった」
フィオラはリアムを見上げた。頬にかかるその金の髪を掬い上げ、耳にかけてやる仕種は、もう幼い義弟のものではなく、ひとりの男のものだった。
「フィオラ、僕はきみを一度も家族だ、姉だと思ったことがないんだ」
それを聞いてフィオラは泣き出しそうな表情になった。リアムは、きいて、とそのフィオラの肩を掴む。
「これを言えば、きみがあの酷い男のもとで、たったひとり残された家族を失う。だから言えなかった。……ずっときみが好きだった」
リアムはフィオラの肩を抱いて、そう話した。
「はじめはただ、年上の友達くらいに思っていたんだ」
ふたり手を繋いでどこにでも出掛けた。離れることなんて、考えたこともなかった。
「気がついたのは、僕が学校へ入る前位。僕は頭がどうかしたんじゃないかって思うほど、きみのことばかり考えていた」
義姉と義弟では、いられない。
「ありがたいことにフィオラはどの縁談も断っていたしね、僕はバセッティにきみとの縁談をもちかけた」
バセッティは怒り狂った。リアムは自分に永久に富と栄誉をもたらす後継者で、フィオラは他の貴族か王族へ売り渡す商品に過ぎなかったからだ。
バセッティは、リアムを一年早く学校へ行かせる決断をした。フィオラと引き離し、多額の持参金とバセッティに最大の利益をもたらす別の令嬢とめあわせるためだ。
「それが、テイルズ男爵だったのね?」
テイルズは例の薬を、国内に持ち込む方法を探していた。さらに、ミアに既に乗っ取られていたメアリグレースがリアムとの縁談を強く望んだため、バセッティに取引を申し入れたのだ。
「あのときにはもう、メアリグレースはミアに乗っ取られていたんだ」
どうしてリアムはちがったのかわからないと、リアムは言う。
「もしかしたら、リュゼははじめから、フィロニアが後世で幸せになったところを見たかっただけだからかも知れない」
メアリグレースが気づいて追ってくることなど、考えてもみなかったようだった、とリアムは両手でフィオラの頬をつつんだ。
「フィオラ、今も僕は、君のおとうと?」
フィオラはそんなリアムの胸に掌をおき、ゆるゆると首をふった。
「……いいえ」
そう言うと、その唇にそっと口づけた。
「戻ってきてくれてうれしい。私の……リアム」
二人がそうしているうち、暫くたってから、ごほん、と咳払いがきこえた。
「バセッティ、その、取り込み中申し訳ないが俺はメルヴィル皇女殿下の元へ戻りたい。ここは危険だし、避難しないか?」
ジャスパーの声に、二人はぱっと体を離した。
「そうだね、フィオラ、手を」
リアムは立ち上がり、フィオラの手をとって出口へとむかう。それと時をおなじくして、ずずず、と音をたてて書架が再び崩れ始めた。
それを使えば幼いフィオラでも、巨大な本を思うように運ぶことも、バセッティの暴力を防ぐこともできた。けれど、あの伯爵家での出来事以来、フィオラは、リアムを傷つけることを恐れてそれを使うのをやめていた。
「使えと言うの?」
フィオラはカンタレラの表紙をなでた。フィオラが触る場所だけが、きらきらと燐光をはなった。
しばらくはそれを眺めていたが、やがてフィオラはそばにあった瓦礫で、カンタレラに傷をつける。
「司祭令嬢、なにを?」
ジャスパーが尋ねるよりさきに、その大きくて重い本は、緩やかに回転しながらもちあがった。
「司祭令嬢!これは?」
ジェットも驚いてカンタレラを見上げている。
今やその大きな本は天井近くまで上がり、回転はどんどん早さを増してゆく。フィオラはそれを、勢いよく繭にぶつけた。がり、と音がして、本は撥ね飛ばされる。
「いいわ、もう一度」
フィオラはひとり呟く。公爵家の兄弟は、固唾をのんでその様子をみつめていた。
二度、三度と削られた繭は、やがて裂け目が見えてきた。ちょうどなかにいるリアムの、制服の膝がみえている。
「リアム!聞こえる?」
フィオラが叫んだ。
「これが限界よ、これ以上すればリアムを傷つけてしまう」
フィオラの言葉に、裂け目のなかでリアムが動いた。
「リアム!お願いよ、応えて!」
本は激しく回転し、再び繭へ向かった。がりがりと繭を削ってゆく。
「リアム!」
ばり、とリアムの足が繭の底を蹴破り、底の抜けた繭からリアムが滑り落ちてくる。
この高さでは、怪我は免れない。ジェットが受け止めようと駆け出した…が、リアムはそのまま落下せず、先ほどまで激しく回転していたはずの本に掴まって、ゆるゆると降りてきた。
ごと、と重い音をたててカンタレラが床にころがる。
「リアム!」
かけよったフィオラに、リアムは大丈夫、と掠れた声で頷いた。
「ねえさま、約束したのに、またあれを使ったね」
疲れはてた様子だけれど、その物言いにフィオラは笑った。
「リアム、おかえり」
ぎゅっとフィオラがリアムを抱き締める。リアムは床に寝転がったまま、そのフィオラを抱き寄せた。
「ただいま、フィオラ」
お互いの温もりに安堵し、フィオラの涙をリアムが拭き取ったそのとき、
「おい、あれを!」
2人を見守っていたジェットの声がした。
繭がほどける。黒くぬめっていた繭が徐々に色を失い、塵芥のようにほどけて消えてゆく。
「メアリグレース男爵令嬢が!」
フィオラは慌ててたちあがり、梯子のほうへかけよろうとしたが、梯子をささえていた本棚は既に全て崩れ落ち、繭は梯子の先、崖下にぶらさがっている。しかし、その手をリアムが掴んだ。
「彼女は既に亡くなってる、ミアに魂を全て奪われたんだ」
フィオラはリアムを振り返った。
「……助からないの?」
リアムが首を振った。
「ミアも?」
今度は頷く。リアムが指し示したのは、メアリグレースが入っていた繭だ。ゆるゆるとほどけて、彼女の亡骸が崖下へ滑りおちてゆく。
その姿は、髪は抜け落ち、痩せ細った老婆のよう。あるいは、死んでから何百年と保存された博物館のミイラのようでもあった。
「そんな、どうして」
フィオラは顔を覆って泣き崩れた。そのフィオラを、リアムは抱きよせた。
「あれが禁呪の、正体なんだ」
似通った魂をもつ肉体へと寄生し、やがてその魂を喰らいつくす。だが、どんなに凶悪な魔術も術者がいなくなれば失われる。
「フィオラが助けてくれなければ、僕もあんな風になるはずだった」
フィオラはリアムを見上げた。頬にかかるその金の髪を掬い上げ、耳にかけてやる仕種は、もう幼い義弟のものではなく、ひとりの男のものだった。
「フィオラ、僕はきみを一度も家族だ、姉だと思ったことがないんだ」
それを聞いてフィオラは泣き出しそうな表情になった。リアムは、きいて、とそのフィオラの肩を掴む。
「これを言えば、きみがあの酷い男のもとで、たったひとり残された家族を失う。だから言えなかった。……ずっときみが好きだった」
リアムはフィオラの肩を抱いて、そう話した。
「はじめはただ、年上の友達くらいに思っていたんだ」
ふたり手を繋いでどこにでも出掛けた。離れることなんて、考えたこともなかった。
「気がついたのは、僕が学校へ入る前位。僕は頭がどうかしたんじゃないかって思うほど、きみのことばかり考えていた」
義姉と義弟では、いられない。
「ありがたいことにフィオラはどの縁談も断っていたしね、僕はバセッティにきみとの縁談をもちかけた」
バセッティは怒り狂った。リアムは自分に永久に富と栄誉をもたらす後継者で、フィオラは他の貴族か王族へ売り渡す商品に過ぎなかったからだ。
バセッティは、リアムを一年早く学校へ行かせる決断をした。フィオラと引き離し、多額の持参金とバセッティに最大の利益をもたらす別の令嬢とめあわせるためだ。
「それが、テイルズ男爵だったのね?」
テイルズは例の薬を、国内に持ち込む方法を探していた。さらに、ミアに既に乗っ取られていたメアリグレースがリアムとの縁談を強く望んだため、バセッティに取引を申し入れたのだ。
「あのときにはもう、メアリグレースはミアに乗っ取られていたんだ」
どうしてリアムはちがったのかわからないと、リアムは言う。
「もしかしたら、リュゼははじめから、フィロニアが後世で幸せになったところを見たかっただけだからかも知れない」
メアリグレースが気づいて追ってくることなど、考えてもみなかったようだった、とリアムは両手でフィオラの頬をつつんだ。
「フィオラ、今も僕は、君のおとうと?」
フィオラはそんなリアムの胸に掌をおき、ゆるゆると首をふった。
「……いいえ」
そう言うと、その唇にそっと口づけた。
「戻ってきてくれてうれしい。私の……リアム」
二人がそうしているうち、暫くたってから、ごほん、と咳払いがきこえた。
「バセッティ、その、取り込み中申し訳ないが俺はメルヴィル皇女殿下の元へ戻りたい。ここは危険だし、避難しないか?」
ジャスパーの声に、二人はぱっと体を離した。
「そうだね、フィオラ、手を」
リアムは立ち上がり、フィオラの手をとって出口へとむかう。それと時をおなじくして、ずずず、と音をたてて書架が再び崩れ始めた。
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