荒ぶる悪役は今日もフラグをぶっ立てる

底抜けバケツ

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終わった感じ

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 前回までのあらすじ☆!

起きたら美少女になってたぁ~!でもでも、心はOLのままよ☆って思ったら人前でちゃんと話せない?!ちょ~ツンデレになっちゃってたのぉ~!
 これから一体どうなるのぉ~~~?!


 「お嬢様、どう致しましたか?」

 クールメイドが私の妄想の世界を突き破って顔を出してくる。

 現実逃避も妨害された私は、

 「終わった...。」

 ガックリと肩を項垂れた。

 え、慣れていないと話せない...?なんだそれは、という事は、もしこれが夢じゃないとしても、いきなりハードモードって事ですか...。

 うーん、困った。

 この拗らせようは、下手したら一生人前でまともに話せないじゃんっ!

 そんなの想像したくない。ひとりぼっちで干からびていくなんて悲しすぎる...、なんだか、1人は嫌だという確執たる思いが私の中にある。

 ...だめだ、そんなの許せない。きっと私がこの体に入った理由は...。

 「お嬢様?」

 私は勇の如く勢いよく椅子から立ち上がり腕を振り上げた。

 「この可愛さを全世界にアピールする為だったんだ!!」 

 「...。」

 髪を振り乱す私に、たった今の今までをセットしていたクールメイドの目線が冷たくなったのにも気が付かず、私は己をふるい立たせた。

 そう!これが私の使命!やったろうじゃないの!!

 このままだと誰にもこの子の可愛さを分かって貰えない!

 え、恥ずかしくて態度が変わるって可愛すぎでしょ?

 ...ねぇ?

 
 ドアからノックが聞こえ、執事が入ってきた。

 「お嬢様、時間です。」

 そう言って執事は腰を曲げる。

 よし!決意を固めた第一声!


 『はい、ありがとうございます。』
 「うるさいわね、分かってるわよ。」


 ...ダメだぁ。



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