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七章 最高のクリスマスプレゼント
86話 脱獄(キュリア視点)
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「いい加減何か喋れ!! 一ヶ月以上も黙秘を続けるとはどういうつもりだ!?」
何十回、いや百を超えるかもしれない取り調べの真っ最中。担当の刑事が机を叩きオレを威嚇する。
だが自分より弱い存在が騒いでても目障りでしかなく、オレは大きな欠伸をかき体を伸ばす。
美咲にも生人達に負けたらりゅーちじょとかいう場所で静かにしてろって言われてるし、多分こいつらも殺したらだめなんだよな……面倒臭いなぁ……
それにそろそろだと思うのに全く来る気配ないし。いつまで待たせんだよ。
「どうします工藤さん? こいつ全く口を割ろうとしませんよ?」
隣にいた静かめな男が先程机を叩いた大柄な男に話しかける。
「そうだが……殴って吐かせようにも今回上からは禁止されてるんだよ。クソ!! 何でこんなガキを上は庇うんだ!?」
「政治家の息子辺りかと思いましたが、こいつどれだけ調べても経歴が一切分からないんですよ」
当たり前だろ。オレは人間じゃないんだからな。
はぁアホらし。退屈だし留置所で誰かに寄生して遊ぼっかな。
退屈さに押し潰され気がおかしくなりそうになっている時、いきなりオレの背後の壁が突き破られる。
壁を破ったのは新しい新型のランストを装備した美咲だ。
「な、何だこいつは!?」
刑事達は腰を抜かし面白いくらいに怯え出す。
「迎えに来たよキュリア君」
「やっと来たか。遅せぇんだよ」
オレは椅子から立ち上がりやっとここから出れることについ笑みを溢してしまう。
「それより約束の物は? ちゃんと言いつけ通り静かにしてたし何も喋ってないんだ。さっさと渡せよ」
「相変わらずせっかちだな君は。親の顔が見てみたいよ」
「一応お前だろ。生人のサンプルからオレを作ったんだから」
小言を吐く美咲にオレは例のアレを寄越すよう促す。
「分かってるよ忘れてないさ。ほら、君のおかげで無事改良はできてある」
渡してくれたのはオレの特製のランスト、ダイアだ。
見た目は前とは何も変わっていないが、触っただけで分かる。確実に性能が上がっており、そして頼んでおいたアレもきっとできるのだろうと。
「これでまた生人と最高の戦いができる。あぁ……今からワクワクが止まらねぇよ……!!」
オレは握り潰しそうなほど手に力が入ってしまい、壊してしまっては元も子もないと落ち着く。
「じゃあ行こうか。まだまだ研究したいことは山ほどある。付き合ってくれるかい?」
「お前が生人と戦える場を用意してくれるならな」
「じゃあ問題ないね」
オレ達は突き破られた穴から飛び降りる。
美咲は新たな研究をし好奇心を満たすために、そしてオレはまた生人と戦い楽しむために、各々の目的を抱え落下していくのだった。
何十回、いや百を超えるかもしれない取り調べの真っ最中。担当の刑事が机を叩きオレを威嚇する。
だが自分より弱い存在が騒いでても目障りでしかなく、オレは大きな欠伸をかき体を伸ばす。
美咲にも生人達に負けたらりゅーちじょとかいう場所で静かにしてろって言われてるし、多分こいつらも殺したらだめなんだよな……面倒臭いなぁ……
それにそろそろだと思うのに全く来る気配ないし。いつまで待たせんだよ。
「どうします工藤さん? こいつ全く口を割ろうとしませんよ?」
隣にいた静かめな男が先程机を叩いた大柄な男に話しかける。
「そうだが……殴って吐かせようにも今回上からは禁止されてるんだよ。クソ!! 何でこんなガキを上は庇うんだ!?」
「政治家の息子辺りかと思いましたが、こいつどれだけ調べても経歴が一切分からないんですよ」
当たり前だろ。オレは人間じゃないんだからな。
はぁアホらし。退屈だし留置所で誰かに寄生して遊ぼっかな。
退屈さに押し潰され気がおかしくなりそうになっている時、いきなりオレの背後の壁が突き破られる。
壁を破ったのは新しい新型のランストを装備した美咲だ。
「な、何だこいつは!?」
刑事達は腰を抜かし面白いくらいに怯え出す。
「迎えに来たよキュリア君」
「やっと来たか。遅せぇんだよ」
オレは椅子から立ち上がりやっとここから出れることについ笑みを溢してしまう。
「それより約束の物は? ちゃんと言いつけ通り静かにしてたし何も喋ってないんだ。さっさと渡せよ」
「相変わらずせっかちだな君は。親の顔が見てみたいよ」
「一応お前だろ。生人のサンプルからオレを作ったんだから」
小言を吐く美咲にオレは例のアレを寄越すよう促す。
「分かってるよ忘れてないさ。ほら、君のおかげで無事改良はできてある」
渡してくれたのはオレの特製のランスト、ダイアだ。
見た目は前とは何も変わっていないが、触っただけで分かる。確実に性能が上がっており、そして頼んでおいたアレもきっとできるのだろうと。
「これでまた生人と最高の戦いができる。あぁ……今からワクワクが止まらねぇよ……!!」
オレは握り潰しそうなほど手に力が入ってしまい、壊してしまっては元も子もないと落ち着く。
「じゃあ行こうか。まだまだ研究したいことは山ほどある。付き合ってくれるかい?」
「お前が生人と戦える場を用意してくれるならな」
「じゃあ問題ないね」
オレ達は突き破られた穴から飛び降りる。
美咲は新たな研究をし好奇心を満たすために、そしてオレはまた生人と戦い楽しむために、各々の目的を抱え落下していくのだった。
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