東京電脳探偵団

蜜柑

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第1話 僕が7人目!?

P.4

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 僕には訳がわからなかった。クラスメイトがいきなりなんで僕と葵のことについてこんなにも聞き出すのか、そしてあの光…。首絞められて苦しそうにしてたから助けてあげたが、あんなの自業自得じゃないか。僕は何も悪くないんだし。そうやって考えていくとどんどんイライラが溜まっていく。
 走るのに疲れた僕は人の邪魔にならないところで休んでいると目の前にスーパーがあった。ちょうどいいや、中で涼んで休もう。そう考えて僕はスーパーの中に入っていった。多くの人がこのスーパーを使うだけはあって入った瞬間野菜や果物の鮮やかな色が目に入った。僕はスーパーの中を歩き回っているとお母さんがいつも飲んでいる風邪薬があった。そういえばもうすぐ切れそうだったなと思い出す。帰ってきた時また体を壊して薬がなかったら辛いだろうと思い買うことに決めた。…だがその薬は850円。僕の現所持金は728円…。どうしよう…。あんまり良くないってわかってるけど…。僕は合掌し、一礼してその薬を制服のポッケに入れ走ってスーパーを出た。
「見つけた。市原冬希」
 え?なんでその名前を知ってるんですか?の「え?なん…」と言いかけているところで僕は話しかけてきた女性にパンチをくらい強制的にスーパーに戻らされた。僕は商品の入ってるワゴンにぶつかり、その音で店員さんやらお客さんが集まってきた。
「な、何やってるんですか!?」
 その女性は僕を見るときは睨み、店員さんの方向くと笑顔に豹変した。
「店員さんすいません。この子私の弟なんですけど、万引きしていくのが見えたもので…」
今度は、いや、僕こんな人知らない!!と言おうとしたのに1文字も言わされることなくもう1発喰らった。痛い…。
 彼女は僕の制服のポッケから万引きした薬を取り出し店員に見せた。そうすると彼女は
「これ、もらえないかな?」
「え、でも…」
「大丈夫です。わたしが姉なんで帰ったらこっ酷く叱っておきます」
 そちらが大丈夫でも、こっちが大丈夫じゃないです!話についていけないです!!そして僕の姉だと偽った彼女は僕が万引きするはずだった薬を買って、僕の腕を引っ張り店を後にした。
 少ししてから少しの距離を開けてだが2人で静かに歩いていた。
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