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第1話
悪夢とへんしん
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『________誰かと幸せになって。』
『_________そうしなきゃ、アンタも……』
「……!!!!」
慌てて飛び起きる。
久しぶりに気分の悪くなる夢を見た。
「はぁ………はぁ…………」
薄いカーテンの向こうが暗い。
時計を見ると、AM 5:00 が緑に光っている。
まだ、一時間寝れる。
再び布団に潜り込むが、寝付けない。
しかたなく、ボーッと、光る時計のパネルを眺めていた。
緑、あの占い師の、瞳の色。
ふと、思い出した。
仕事上、外国人と合うこともあったけど、あんなに美しい目の人は初めて見たかもしれない。
占いの途中、顔が隠れて余計に強調された緑の目に、だんだん俺の全てを見透かされていくようで、恐怖さえ感じた。
今もちょっと思い出す度、少し寒気がする。
……ちくしょう。目が冴えてしまった。
まだ早いが、起きることにした。
ゆっくり布団から出ると、
「寒っ」
思わず身震いする。
そういや昨日のニュースで冷え込むと言っていた。
一瞬布団に戻りたかったが頑張って外に出る。
今日は3時までコンビニバイト、デートの待ち合わせは5時頃なので、ちゃんとした支度は一旦帰ってきてからでも良いだろう。
ちゃちゃっと顔を洗う。
何処かに置いてしまった眼鏡を探しながら冷蔵庫にあった期限ギリギリの惣菜パンを咀嚼し、地味なトレーナーとスラックスに着替えて家を出た。
◇◇◇◇◇◇
バイト先は歩いて15分くらいのところにあるコンビニ。
人通りが少ない場所にあるため、混雑する事があまりなく、業務も人間関係も非常に緩い。
給料は高くないが、楽な仕事だと思う。
バイトの休憩中、スマホの通知に『ハジメさんから新しいメッセージが届いています』と書かれていた。
ハジメさんは今日会う予定の人だ。勿論本当の名前じゃない。
『こんにちは。今日××駅前の居酒屋○○の前で待ってます。』
飲んでからホテルに行こうというところか。
そういうの、嫌いじゃない。
『分かりました。今夜楽しみにしてます。』
イチゴミルクを啜りながら、簡単に返信した。
◇◇◇◇◇◇
「ふぅー……」バイトから帰宅し、急いで支度をし始める。
今着ているトレーナーを脱ぎ、白黒のストリート系パーカーに着替えた。
洗面所に立ち、ミルクティーベージュに染めた髪の根元が黒いことに気付いた。
______そろそろ染めなきゃな…床屋予約入れとこ。
顔を洗い、目に度付きの青いカラコンを入れ、ピアスを耳に着けていく。因みに髭は殆ど生えないので確認だけ。
軽くコンシーラーとパウダーで軽く化粧をし、最後に髪をソフトワックスを整えたら完成。
「……よし」
鏡に映るのはいつもの自分。
時計はもう4時を指していた。
××駅は最寄り駅から2つ隣だから、そろそろ出発しないと遅れる。
ショルダーバッグに貴重品と必要なものを詰め込み外に出る。
『sexしないで下さい』
一昨日占い師に言われた言葉が頭を過るがもう気にしない。
あんな胡散臭い占いなんて信用できるか!!!!!!
俺は自分で運命を見つけてやる!!!!!!
『_________そうしなきゃ、アンタも……』
「……!!!!」
慌てて飛び起きる。
久しぶりに気分の悪くなる夢を見た。
「はぁ………はぁ…………」
薄いカーテンの向こうが暗い。
時計を見ると、AM 5:00 が緑に光っている。
まだ、一時間寝れる。
再び布団に潜り込むが、寝付けない。
しかたなく、ボーッと、光る時計のパネルを眺めていた。
緑、あの占い師の、瞳の色。
ふと、思い出した。
仕事上、外国人と合うこともあったけど、あんなに美しい目の人は初めて見たかもしれない。
占いの途中、顔が隠れて余計に強調された緑の目に、だんだん俺の全てを見透かされていくようで、恐怖さえ感じた。
今もちょっと思い出す度、少し寒気がする。
……ちくしょう。目が冴えてしまった。
まだ早いが、起きることにした。
ゆっくり布団から出ると、
「寒っ」
思わず身震いする。
そういや昨日のニュースで冷え込むと言っていた。
一瞬布団に戻りたかったが頑張って外に出る。
今日は3時までコンビニバイト、デートの待ち合わせは5時頃なので、ちゃんとした支度は一旦帰ってきてからでも良いだろう。
ちゃちゃっと顔を洗う。
何処かに置いてしまった眼鏡を探しながら冷蔵庫にあった期限ギリギリの惣菜パンを咀嚼し、地味なトレーナーとスラックスに着替えて家を出た。
◇◇◇◇◇◇
バイト先は歩いて15分くらいのところにあるコンビニ。
人通りが少ない場所にあるため、混雑する事があまりなく、業務も人間関係も非常に緩い。
給料は高くないが、楽な仕事だと思う。
バイトの休憩中、スマホの通知に『ハジメさんから新しいメッセージが届いています』と書かれていた。
ハジメさんは今日会う予定の人だ。勿論本当の名前じゃない。
『こんにちは。今日××駅前の居酒屋○○の前で待ってます。』
飲んでからホテルに行こうというところか。
そういうの、嫌いじゃない。
『分かりました。今夜楽しみにしてます。』
イチゴミルクを啜りながら、簡単に返信した。
◇◇◇◇◇◇
「ふぅー……」バイトから帰宅し、急いで支度をし始める。
今着ているトレーナーを脱ぎ、白黒のストリート系パーカーに着替えた。
洗面所に立ち、ミルクティーベージュに染めた髪の根元が黒いことに気付いた。
______そろそろ染めなきゃな…床屋予約入れとこ。
顔を洗い、目に度付きの青いカラコンを入れ、ピアスを耳に着けていく。因みに髭は殆ど生えないので確認だけ。
軽くコンシーラーとパウダーで軽く化粧をし、最後に髪をソフトワックスを整えたら完成。
「……よし」
鏡に映るのはいつもの自分。
時計はもう4時を指していた。
××駅は最寄り駅から2つ隣だから、そろそろ出発しないと遅れる。
ショルダーバッグに貴重品と必要なものを詰め込み外に出る。
『sexしないで下さい』
一昨日占い師に言われた言葉が頭を過るがもう気にしない。
あんな胡散臭い占いなんて信用できるか!!!!!!
俺は自分で運命を見つけてやる!!!!!!
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